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夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

酔李白図 蓑虫山人筆 その20

2018-11-03 00:01:00 | 掛け軸
息子が熱・・、どうも風邪らしい。ここ1週間ほど怪しかったのだが、とうとう熱を出して幼稚園もお休み。添い寝していた家内も私もどうもおかしい・・。作品の整理、ブログの原稿作成もせず休養・・。

本日紹介する作品は、郷里の画家も描いている李白が酔っている姿を蓑虫山人が描いた作品です。

酔李白図 蓑虫山人筆 その20
紙本水墨淡彩軸装 軸先木製 合誂箱 
全体サイズ:横465*縦1500 画サイズ:横417*縦680

 

「明治丙戌春山水図 蓑虫山人筆 その19」と同時にインターネットオークションに出品されていた蓑虫山人の3点の作品のひとつ。3点の内2点を当方で落札しています。



同時期の作品と推察されますので明治19年頃の作品と思われます。やはり郷里の近くに滞在していた頃の作と思われます。 



蓑虫山人の作品の魅力は紀行文のスケッチのような思いで描いていたので、少ない筆致で洒脱な表現をしている点でしょう。



山水画も妙ですが、人物や動物の表現がコミカルで面白いものです。漫画のようでもありますね。



蓑虫山人の作品の多くは実際のものを描いたものですが、このような史実の人物を描くのは珍しいと思います。



これほどまでの省筆の作品はなかなか描けないものです。



漫画と重ね合わせて現代でもっと評価されるべき画家の一人です。



落款と印章の検証では本作品(左)と「鯉図 その4 蓑虫山人筆 その17」(右)と同一印章押印され、この鯉の作品もまた郷里の骨董店からの入手であり、同時期の作品と推察されます。

 

下記の作品は同一の画題の作品ですが、郷里の画家が描いた作品です。下記は平福穂庵の傑作と言ってよいでしょう。

李白之図 平福穂庵筆
絹本水墨着色軸装 軸先木製 合箱
全体サイズ:横650*縦2080 画サイズ:横500*縦1220

 

詳細は本ブログを参考にしていただきたいのですが、当時は李白を描くことが流行っていたのでしょうか?

下記は寺崎廣業の小点ながら佳作のひとつでしょう。通り一遍の山水画の多い寺崎廣業ですので、このような佳作は希少です。

桃下唐人図→酔李白図 寺崎廣業筆
絖本水墨淡彩軸装 軸先象牙 合箱入 
全体サイズ:横290*縦1180 画サイズ:横170*縦225

 

いずれの画家も酒好きというのが共通しているようです。馬の姿にも愛嬌がありますね。



風邪には酒を飲んで寝るのが一番かな・・。





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