夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

ブルゴーニュの幻想 児玉幸雄画

2024-01-15 00:01:00 | 洋画
帰省した元旦は初詣。



墓参りも・・。



そしてもうひとつの男の隠れ家へ・・・。



外周の点検・・。



この直後の地震でしたが、なんともなかったようです。



明治期の建てられた家。



なかなか少なくなってきた旧家です。



蔵や車庫も大丈夫かな?



そろそろ考えなくてはならないのは庭のお稲荷様。修繕するか、メンテを楽にするため石製のお稲荷さんに替えたいというのが皆の意見・・。さてどうしよう・・。



内部も簡単に点検し、刀剣の手入れ・・・。



持ってきた福田豊四郎の輪島塗の塗盆を飾っておきましたが、この直後に輪島のある能登にて地震発生。



さて本日は、主に西欧の広場を描いた作品で知られる洋画家児玉幸雄の作品の紹介です 。

初期には人形や着衣の婦人像を多く描いていたようですが、渡欧後は異国の人々の生活感と活力がみなぎる広場を主なモティーフとし、堅牢なマチエルとさざめくような色面による画面構成で、具象画界の実力派として認められていたそうです。 



この作品は初期の頃の作品でしょうか? ただし二紀展などに出品した油彩画の大作では、意外なほどに人物が大きな比重を占めており、その構築的な画面構成に特色があるとされています。どうも後期の作品のように思えますが、小生では判断がつきかねています。



ブルゴーニュの幻想 児玉幸雄画
油彩額装 黄袋+一部布タトウ
F15号 額サイズ:縦980*横850 作品サイズ:縦652*横530



児玉幸雄の画歴は下記のとおりです。

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児玉幸雄:大正5(1916)年8月9日、大阪市に生まれる。関西学院大学の美術部弦月会に参加し田村孝之介に師事。



昭和11(1936)年全関西洋画展に初入選し、翌12年第24回二科展に「赤い背景の人形」で初入選。その後二科展には連年入選。同14年関西学院大学経済学部を卒業したのち入隊。同15年紀元2600年奉祝展には二科会から推薦されて「戦線風景」を出品しています。



戦後は同22年に創立された二紀会に第1回展から参加し、同年同会同人となり、同25年第4回二紀展に「家族」「夏の庭」を出品して同人賞を、同27年第6回同展に「黒い上衣」「画室の親子」「働く家族」を出品して同人優賞を受賞。同年同会委員となります。同31年東京に転居。同32年渡欧し、同34年日本橋三越、大阪阪急百貨店で渡欧作品展を開きました。



その後、同40年に欧州、アメリカ、メキシコを巡遊したほか、同44年に渡欧。同46年以降は平成3年まで毎年渡欧して、欧州各地、特にフランスの広場、市場の情景を主に描き、二紀会のほかに日動画廊、梅田画廊等での個展で制作を発表して人気を博しました。同51年病をえて二紀会を退会。その後は個展を中心に作品を発表しています。



初期には人形や着衣の婦人像を多く描いていましたが、渡欧後は異国の人々の生活感と活力がみなぎる広場を主なモティーフとし、堅牢なマチエルとさざめくような色面による画面構成で、具象画界の実力派として認められていました。

著書に石版画集『フランスの四季』『パリーの街角』(昭和56年)、石版画集『素顔のパリー』(同58年)等がある。
 
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題名は「ブルゴーニュの幻想」らしい。

ブルゴーニュ:フランス中央東部に位置するブルゴーニュ地方。かつてはブルゴーニュ公国として繁栄し、一面に広がるブドウ畑やシャロレ―牛が暮らす酪農風景など豊かな歴史と土壌に恵まれた地域です。村を取り囲む城壁の内部には、褐色の平瓦に覆われた重厚な造りの館が建ち並びます。霧が立ち上る朝には、霞の中に集落のシルエットが映し出され、何とも幻想的な雰囲気が漂います。

ブルゴーニュは、郷土愛と、郷土の誇りが非常に強い地方なのですが、民族衣装を着た人が祭りなどを彩るということはとても少ないようですが、民族衣装の特徴はこの作品に描かれているように女性たちがコックさんの帽子を思わせるくらい高くしたレースの帽子のようです。

背景は海? ブルゴーニュ地方ですのでヨンヌ川かもしれませんね。 

 

額の裏には透明なアクリル板が嵌めこまれています。もともとは他の作品が入った額でここから額裏のサインでも見えていたのでしょうか?



水彩画でもその画力は観るべきものがあり、軽快なタッチの水彩画では、色彩の鮮やかさが印象的な作品を遺しています。



意外に評価の高い画家のようです。なんでも鑑定団には下記の作品が出品されています。

参考作品 なんでも鑑定団出品作 2022年4月26日放送



評価金額:250万円
評:児玉幸雄は「カラリスト」と呼ばれる作家。制作されたのは1960年代。フランス南部の港町・マルティーグを描いた景色。マルティーグは別名「青の街」と呼ばれていて、青い海、青い空が印象的な場所。停泊している船、抜けている空の色合いは軽いブルー、あるいは白の絵具を用いて、それに対して街並みの色合いは赤、黄色というビビッドな色を使って、爽やかな空気感がよくつかめている。色彩がわっと飛び込んでくる児玉らしい作品。

この作品以外にも3点ほどの作品が出品されており、いずれも風景画ですが、150万円から250万円の高い評価金額を提示されています。当方としては風景画よりも本日紹介した作品の方がお気に入り・・・。





















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