
工芸品か? 贋作か? はたまた真作か? 迷いに迷っているまくりの作品を思い切って裏打ちして額装に誂えました。
舟上笛吹童子 平福百穂筆 昭和年間
絹本水墨淡彩 まくり→裏打ちの上額装に誂
画サイズ:横318*縦504

印刷、版画、版画の手彩色・・?? どう見ても肉筆・・???

昭和初期から20年頃までは大家の作品を中心に紛らわしい工藝作品が出回ったそうです。

落款と印章まで本物、コピー技術のすべてをつぎ込んで製作したようなものです。

中国における水孔版画のようなもので、素人にはまったく判別がつかないものらしい。

滲みも本格的、ドットなし、色も色むらあり・・。

同じ作品が複数確認できればそれは工芸品の可能性が大きくなりますが・・。

この作品と同図の作品はまだ確認できません。

真作と断定で機内障害は印章です。数多くの作品を観ていますが、この印章だけないのは不思議です。ま~愉しむぶんには申し分のない作品です。

さて本日の作品の紹介です。
平福百穂が「松」を描いた作品は本ブログにて幾つか紹介していますが、改めて本作品を入手したのは、本作品中の印章の印影が微妙に違うものが当方に存在し、確認の資料とするためです。
演技の良い作品 松菊 平福百穂筆 大正年間
絹本水墨淡彩軸装 軸先象牙 共箱二重箱
全体サイズ:横500*縦2120 画サイズ:横360*縦1350

平福百穂は好んで松を題材にした作品を描いており、それゆえ贋作や精巧な工藝作品もかなりの数が出回っています。

下記の印章は微妙に違うものが存在し、真贋の判断をややこしくしています。確認は画集に掲載の作品からの印影からしています。
*作品中の印章は画集掲載の1931年(昭和6年)作「清江」より
**共箱の印章は画集掲載の1917年(大正6年)作「夏川」より これらの作品を参考にして印章の一致を確認しています。

(老)松は転じて、人物や組織の末永い繁栄を願う象徴とされています。

そして菊は日本で皇室の象徴、しばしば日本そのものの象徴とされることから、「松菊」という画題にて平福百穂が描いた作品だろうと推測されますね。本作品は検討の結果、真作と判断いたしました。

展示室に展示されている作品に平福百穂の作品が登場することが多くなりました。

平福百穂は晩年に浅野長武氏(日本の美術史家、政治家、華族。貴族院侯爵議員、東京国立博物館長を歴任)と一緒に益子を訪れ、本ブログでお馴染みの浜田庄司の窯元で絵付けをしています。また平福百穂を中心に川端龍子(福田豊四郎の師)・小川千甕・小川芋銭らと日本画グループ「珊瑚会」を形成していますので、本ブログに投稿されている作品にはなにかしら関連するものがあります。
舟上笛吹童子 平福百穂筆 昭和年間
絹本水墨淡彩 まくり→裏打ちの上額装に誂
画サイズ:横318*縦504

印刷、版画、版画の手彩色・・?? どう見ても肉筆・・???

昭和初期から20年頃までは大家の作品を中心に紛らわしい工藝作品が出回ったそうです。

落款と印章まで本物、コピー技術のすべてをつぎ込んで製作したようなものです。

中国における水孔版画のようなもので、素人にはまったく判別がつかないものらしい。

滲みも本格的、ドットなし、色も色むらあり・・。

同じ作品が複数確認できればそれは工芸品の可能性が大きくなりますが・・。

この作品と同図の作品はまだ確認できません。

真作と断定で機内障害は印章です。数多くの作品を観ていますが、この印章だけないのは不思議です。ま~愉しむぶんには申し分のない作品です。

さて本日の作品の紹介です。
平福百穂が「松」を描いた作品は本ブログにて幾つか紹介していますが、改めて本作品を入手したのは、本作品中の印章の印影が微妙に違うものが当方に存在し、確認の資料とするためです。
演技の良い作品 松菊 平福百穂筆 大正年間
絹本水墨淡彩軸装 軸先象牙 共箱二重箱
全体サイズ:横500*縦2120 画サイズ:横360*縦1350

平福百穂は好んで松を題材にした作品を描いており、それゆえ贋作や精巧な工藝作品もかなりの数が出回っています。


下記の印章は微妙に違うものが存在し、真贋の判断をややこしくしています。確認は画集に掲載の作品からの印影からしています。
*作品中の印章は画集掲載の1931年(昭和6年)作「清江」より
**共箱の印章は画集掲載の1917年(大正6年)作「夏川」より これらの作品を参考にして印章の一致を確認しています。


(老)松は転じて、人物や組織の末永い繁栄を願う象徴とされています。

そして菊は日本で皇室の象徴、しばしば日本そのものの象徴とされることから、「松菊」という画題にて平福百穂が描いた作品だろうと推測されますね。本作品は検討の結果、真作と判断いたしました。

展示室に展示されている作品に平福百穂の作品が登場することが多くなりました。

平福百穂は晩年に浅野長武氏(日本の美術史家、政治家、華族。貴族院侯爵議員、東京国立博物館長を歴任)と一緒に益子を訪れ、本ブログでお馴染みの浜田庄司の窯元で絵付けをしています。また平福百穂を中心に川端龍子(福田豊四郎の師)・小川千甕・小川芋銭らと日本画グループ「珊瑚会」を形成していますので、本ブログに投稿されている作品にはなにかしら関連するものがあります。