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夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

忘れ去られた画家 秋渓谷 舘岡栗山筆 その14

2023-12-27 00:01:00 | 日本画
郷里の画家で舘岡栗山は特筆べき画家のひとりだと思うのですが、郷里ですら正当な評価を受けていないようです。忘れ去られた画家 秋渓谷 舘岡栗山筆 その14紙本着色額装 紙タトウ+黄袋全体サイズ:横737*縦681 画サイズ横541*縦482秋田県馬川村高崎(後の秋田県五城目町高崎)の生まれ、本名は豊治。小学校を卒業後、1911年に秋田師範学校講習科に進学したものの肋膜炎のため1年で中退、以後独学で絵を . . . 本文を読む

YATAYA額装 黄金鯉 松尾敏男筆 その3

2023-12-04 00:01:00 | 日本画
本日紹介する作品は本ブログにても幾つかの作品を紹介している松尾敏男の作品です。今は人気が少し低調ですが、一応は文化勲章を受章してる日本を代表する画家のひとりです。黄金鯉 松尾敏男筆 その31976年作 紙本金彩額装 誂黄袋+タトウ額サイズ(YATAYA額装):横740*縦620 画サイズ:横530*縦409(P10号)松尾敏男は長崎県出身の日本画家で、堅山南風に師事し、主に院展で活動しています。日 . . . 本文を読む

地元に遺すべき作品 藁打する女 高橋萬年筆

2023-11-25 00:01:00 | 日本画
本日紹介する作品は、以前にも紹介したかもしれない作品ですが、実家に古くからあった作品です。男の隠れ家からは漆器や陶磁器以外に絵画の作品も出てきています。さすがに当方の整理も進んでいるので著名な画家の作品は出てきませんが、氏素性のわからぬ作品がいくつか出てきています。本作品はその中で実家を整理した際に出てきた数多く出てきた作品のひとつですが、あまりにも大きいために東京に持ち帰られずに郷里の倉庫に収納 . . . 本文を読む

洗心(安河内真美氏)より購入? 五位鷺 その2 平福百穂筆 昭和8年頃 その110

2023-11-13 00:01:00 | 日本画
入手時の説明には鶺鴒となっていましたが、本作品は五位鷺を描いた作品と思われます。平福百穂が晩年によく描いた画題であり、画集によると絶筆となった作品も五位鷺を描いた作品とされています。この絶筆なった作品も本作品と同様に色紙の作品です。この作品は入手時のタトウの書付から推察すると「なんでも鑑定団」に出演しておられる安河内真美氏のお店からの購入された作品の可能性があります。五位鷺 その2 平福百穂筆 昭 . . . 本文を読む

お気に入りの作品 鯉 金島桂華筆 その4

2023-11-01 00:01:00 | 日本画
日本画の作品をまくりの状態(表具されていない、もしくは襖や屏風、掛け軸から作品部分だけを剥がした状態)にて入手することがよくあります。作品を見極めてから、費用対効果を判断して表具するか否かを判断することになります。本日、表具した作品は真贋の判断がつかず、最終的に迷いながらも表具することにした作品です。虎之図 伝立原杏所筆紙本水墨画サイズ:縦1170*横580作品自体は以前にブログにて紹介したことの . . . 本文を読む

爽風 福田豊四郎筆

2023-10-23 00:01:00 | 日本画
今年の五月の連休は小坂から発荷峠を越えて奥入瀬を下り蔦温泉は・・・。発荷峠からの景色は福田豊四郎が描いた作品を本ブログでも何点か紹介しています。奥入瀬を下ります。本来はここは歩いて鑑賞すべきスポット。蔦温泉は青森に勤務していた頃から仕事の関係も含めて馴染みのある温泉宿です。さて福田豊四郎の作品には松林を描いた作品が数多くあります。時には海岸のある防風林であったり、時には十和田湖畔にある松林であった . . . 本文を読む

牡丹図 その4 平福百穂筆

2023-10-13 00:01:00 | 日本画
掛軸にしろ、額の作品にしろ、陶磁器にしろ、空間というものが大切なのだろうと思います。掛け軸をガラスの中に飾られたずらりと並んだ作品を美術館で観ても意外につまらないものです。床の間のような空間で不思議と作品はその魅力を発揮します。額の作品も同じで多くの作品を壁に並べて飾られても・・、陶磁器もガラスの向こうに並べられても・・・。飾る空間を自由にできるのは所持することが必要となりますが、所持していても多 . . . 本文を読む

渓流 篁牛人筆 昭和38年(1963年)頃 その14

2023-10-09 00:01:00 | 日本画
本日は出来の良い?篁牛人の作品の紹介です。篁牛人の作品の作品は渇筆と称される水墨画の作品が有名ですが、その晩年の作品群は市場に出回ることはまずありませんね。*晩年以前に描かれた渇筆と称される水墨画は市場に出回ることはあるようで本ブログにて数点紹介しています。渓流 篁牛人筆 昭和38年(1963年)頃 その14F10号 紙本着色額装 誂黄袋+タトウ 入手時額サイズ:横745*縦565 画サイズ:横5 . . . 本文を読む

阿蘇 西山英雄筆 その4

2023-10-06 00:01:00 | 日本画
当方は大学生の頃、山登りをしていたので山岳を描く画家にはどうしても興味を惹かれます。最初は「ALK」という幾つかの大学で構成される愛好会で山登りを始めましたが、徐々に物足りなくなりワンゲル部経験者らの同級生と少人数で山岳に夢中になったものです。山岳を描いたた作品を観ると「さてどこの山かな?」となります。本日紹介する作品を茶室裏の展示室にて展示。「阿蘇山」は登山経験のない山ですが・・。*手前の花瓶は . . . 本文を読む

失敗談 混同してはいけない工藝作品 酣春 伊東深水筆

2023-09-30 00:01:00 | 日本画
休日につき臨時投稿として失敗談?を投稿します。骨董店でも、インターネットオークションでも出回っているのは精巧にできている印刷(工芸作品)や版画の作品ですが、このような作品をさも肉筆画のようにして売られていたり、出品されているのが現状のようです。とくに写真でしか判断できないインターネットオークションは非常に見極めが難しくなります。本日はそのような作品を紹介します。失敗談 混同してはいけない工藝作品  . . . 本文を読む

男の隠れ家 欄間額などの額の絵三昧

2023-09-14 00:01:00 | 日本画
男の隠れ家の寝室・・。実際は家族3人は畳の和室に布団を敷いて寝ており、この部屋は単身で小生が来た時に使う程度・・。壁に飾っている絵は父が銀座の日動画廊で購入し来た木下孝則の作品。色紙の作品は高橋廣湖の作品です。母が寝室として使うようにしていた部屋ですが、徐々に小生の部屋の好みとしていきます。欅の机を設置しましたが、これからは杉板張りの予定。人形ケースは改造して仏像のケースとなります。収めた仏像は市 . . . 本文を読む

野菜画賛 伝岸田劉生筆 昭和2年

2023-09-08 00:01:00 | 日本画
岸田劉生の水彩画については(真贋含めて)本ブログでも何度か取り上げて、本記事は3回目の投稿となります。岸田劉生の作品は人気故に贋作が多いので魑魅魍魎たる分野のひとつのようですね。*今まで紹介した2作品は贋作と判断しています。当方は蒐集対象となっている郷里の伊藤弥太という画家が岸田劉生に師事していたこともあって、多少の関連から興味があっての入手です。野菜画賛 伝岸田劉生筆 昭和2年紙本淡彩軸装&ra . . . 本文を読む

色紙 梅 伝前田青邨筆 その3

2023-07-15 00:01:00 | 日本画
色紙の保存箱というものは市販されているものはタトウ無しの色紙だけの状態でのサイズが多く、タトウ付で保管しようと思うと意外にないものです。特注で桐箱で誂えるのもいいですが、それなりの費用が発生します。私が探し出してきたのは作家が製作した「神代杉色紙箱」。色紙をタトウで包んでも入る大きさです。色紙をなにも包まず保管したりしないようにして、さらに湿気を防ぐ管理下で収納するのがいいでしょう。それなりの作品 . . . 本文を読む

丁丑歳夏 野間仁根筆 その5

2023-07-01 12:54:34 | 日本画
墓参りに先立ち、郷里の自宅などの掃除を依頼している家のクリーニングをする業者に男の隠れ家にある蔵の内部を掃除してもらっています。蔵の細部は最低限の手直しは施しており、外部からの虫や埃の侵入は防げるようにしてありましたが、細かい隙間からゴミや虫が侵入してきているためです。蔵は通風が良いのですが、代わりに細かい侵入物が多い・・。不用心であり、すでに多くの作品は整理し、たいした作品は残っておりませんが、 . . . 本文を読む

魚図 野間仁根筆 その4

2023-06-09 00:01:00 | 日本画
掛軸のメンテには収納する箱の修理と表具の修理がありますが、表具は染み抜きなどが伴う全面的な改装と天地交換などの部分的な修理で済ますものがあります。極力痛みに少ないうちに軽微な修理で済ませた方が本来の表具を遺すこともできるのでお勧めです。下記の作品は天地交換ですませた作品の例です。大地小興 伝山口蓬春筆 その3絹本着色軸装 軸先象牙 合箱二重箱 天地交換+多当紙新調(2023年5月 ¥10,000) . . . 本文を読む