腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

大手出版連合、ブックオフ株大量取得

2009年05月14日 01時41分47秒 | ほか
>大日本印刷グループが議決権の17・89%を持ち、筆頭株主になる。
>講談社、小学館、集英社はそれぞれ4・66%を買い取る。

驚いた。信じがたいニュースである。
非常に興味深い。


俺は漫画本は大半をブックオフで入手している。
漫画はしょっちゅう買っているから、ブックオフの使用頻度は相当なものだ。
特定の店に限らず、各所のチェーン店をハシゴすることもままある。
1年ほど前からはネットブックオフもよく使うようになった。

……それほどの、清水くにあき曰く「ヘビーユーザー」であることは間違いないが、
一方であの店の雰囲気と言うか、「匂い」はあまり好きではない。
いや、嫌いと言っていいと思う。本当は行きたくないんだ、あんなとこ。
だが通う。通いまくる。
まさにクリムゾン状態である。
――っっっ!!!


それはいいにしても、オタクとして心が痛いのが、
ブックオフで幾ら本を買おうと、読もうと、楽しもうと、それはあくまで中古本、
その漫画を描いた、比類なきクリエイター様には一銭の儲けにもならないことだ。
オタクなんだから、好きな世界の発展を望むのは当然のこと。
だったらその世界の品を買い、その世界に金を落とすのも至極当然のこと。
しかしブックオフを利用すればするほど、楽しんでるのにその世界に金を落とさないという、
あまりにも一方的な接し方になってしまうのだ。
身も心も削り、魂を込めて創作をしているクリエイター様にとっては、たまったもんじゃないだろう。
もし俺がこんなことされてたら、悔しさと理不尽さにマジ泣きすると思う。

しかしそうは言っても、やっぱり安いってのは魅力的である。魅力的過ぎる。
新品500~600円の本が105円で買えて、装丁は劣っても内容は同じとなれば、
そりゃもう誘惑に負けてしまうのも仕方ないだろう。
それに、中古品の売買は、腐れマジコン等と違い、立派に合法な行為なのだ。
その意味では誰に咎められるものでもない。
実際、俺は自分で思い悩んでるだけであり、他人にこれを指摘されても
「そんなの俺の勝手だろ」と反論する。決して開き直りではなく。

また、中古本が存在するということは、元の新品が一つ売れているということだ。
つまり間違いなく新品は売れているのであり、製作者の丸損という考え方はやや偏ってるとも言える。
それに、「気楽に売れるからこそ気楽に新品を買う」という人も非常に多い。
新刊がすぐ中古で並んでいるのがその証拠である。
そういう意味では業界に貢献している部分も皆無では決してないのである。
……いやぁ、10年前の「中古ゲーム撲滅運動」を思い出すなぁ。
あん時も色々考えたけど、結局「安い」の魅力には勝てず、
その後もフラフラと中古ゲーは買っている今日この頃。はぁ。


そんな、出版社からは親の仇以上に恨まれているブックオフの株を、
大手出版社が共同で、30%以上も取得したのである。
それだけあれば当然ながら会社運営に影響を及ぼせるわけで、
じゃあ一体何が目的で出版社はこんなことをしたのだろうか?

出版社にとってブックオフは明確に敵であり、潰した方がいいことは間違いない。
しかし株主になっておきながら、その会社を倒産に導くとはちょっと考えにくい。
株主としてブックオフの売り上げから利益を得るとすると、
その為にはブックオフの売り上げ拡大=出版業界の衰退 を推し進めることになるわけで。
うーん分からん。

出版社としては、2次利用・3次利用(次元の意味ではない)からも料金を貰えれば
中古が流れていても別に構わないわけで、単にそれが目的なんだろうか。
それとも、すぐにではなくとも、徐々にブックオフを衰退させるつもりなんだろうか。
俺如きでは全く狙いが読めない。それだけに、非常に興味深い。
今後の動向に注目である。



蛇足だが、個人的に中古問題の解決策として考えてるのが、「寄付制度」の確立だ。
俺は安くモノを買うことは好きだが、楽しめた作品、それを創った製作者に金を払うこと
まで嫌がっているわけではない。いや、寧ろそうしたいと思うことも多い。
じゃあその仕組みを、商品購入以外で作ってしまうというわけだ。

まずネット上で、各出版社の公式サイト上に各漫画作品の公式サイトを作る。
漫画家個人の公式があるなら、そこにリンクさせてもいい。とにかく作る。
そして、そこに「寄付」のボタンを設置しておくのだ。
作品を気に入った読者がそれを押し、金を渡す。
「寄付」ではちょっとセンスがないかな。娯楽料というか、御捻りみたいな感じで。
子供が使う可能性もあるので、料金は300円から1000円上限くらいまでに固定する。
支払いはクレカでもいいが、出版業界共通で使えるウェブマネーカードの
ようなものも用意するといい。1000円分、3000円分、くらいの価格で。


こうすれば中古本を買った人も製作側に金を落とすことができる。
もちろん新品を買った人が追加で渡してもいい。
 
漫画作品に深い感銘を受け、それを製作者に表明したいと思うことは多い。
その場合ファンレターを書くのが筋なのだろうが、正直ちょっと面倒だし、
そもそも作者に届くのかどうかが疑わしい。実際は絶対届くんだけどね。
それに、生臭い話だが、作者だって金を貰えるのが何より嬉しいはずだ。
寄付行為はあくまで任意。よって、もちろん心情的な意味でも
「寄付をしてくれるほど私の作品を気に入ってくれた!」と深く喜ぶこと間違い無しだ。
随分前に発表し、無名で終わった作品に今日いきなり寄付が入ったりしたら、
「あの作品も決して無意味じゃなかったんだ」とか、そういう喜びも得られるのではなかろうか。
金に加え、製作者のやる気を奮い立たせる効果も大きいと思うのだ。
もちろん不人気作品は寂しいことなるかもしれんが、それはそれで仕方ない。


どうだろう、これ。
公式サイトっつっても形だけでいいし、サーバ運営というほどのコストがかかるわけでもない。
寄付がなくても損をするわけではない。ダメ元でやってみてはどうだろうか。
大きく儲かるわけではないだろうが、無いよりはずっとマシだ。
「中古品で製作者に金を落とす」という行為は新鮮だし、何かのキッカケになると思う。

昔は「インターネットは無料で使うもの」という意識が強かったが、
最近はネット通販やらネットゲームやら、普通にネットを介して金を使う場面が増えた。
この機運を寄付行為にまで繋げてもいい時期にきていると思うのだ。

「寄付」というと「募金」と並び、弱者云々や政治家やらにする場合が殆どだが、
俺はそういうことはしたくない。ハッキリ言ってそういうのは胡散臭いと思っている。
どうせ寄付をするのなら、自分が好きな世界、好きな作品を生んだ製作者にしたい。
なんか大袈裟だが、要は御捻りだ。気前良く、芸人に小銭をカンパする。
募金と違い、間に募金団体が入ってないから、渡した金は確実に渡したい対象へ向かう。
これも非常に大事な要素だと思う。募金団体は……いやなんでもないです。
はぁ。



そんなわけで、個人的にはとてもいいアイデアだと思っているんだが、
業界が採用する気配は皆無だし、まぁ要するに的外れなんでしょう。ごめん。はぁ。
俺は今後も、多少の後ろめたさを覚えながらも中古品を利用する生活を送るだろう。
もちろん新品を買うこともあるし、途中から新品買いに切り替えることもある。
まテキトーにポリシー持ってやっていこう。すぐ曲がるいい加減なポリシーだけど。

業界の繁栄を願うという点では製作者も出版社も読者も同じなはずだが、
やっぱそれぞれ事情が違うし、考え方も違うのである。
何といっても、お金の問題だからね。お金の。この世で一番重い問題だから。
はぁ。
で、ブックオフ、どうなるんかね。
まさか清水くにあき復帰とか!?
やれやれ。





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