腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

スーパーマリオオデッセイ

2018年02月24日 14時00分21秒 | SWITCHゲーム感想文
【ハード】SWITCH
【メーカー】任天堂
【発売日】2017/10/27
【定価】5980円+税
【購入価格】5465円
【プレー時間】60時間

むぅ。「スーパーマリオオデッセイ」である。取り敢えず、発売が早くて驚いた一本であった。
任天堂が新ハードを発売したんだからマリオが出るのは当然だが、まさか初年度に(ついでに言うとゼルダと同じで)とはね。
かつてはマリオをロンチ発売し、ハードのデモンストレーションをしていた時代もあった。が、今作はそうではなかろう。
単純に、初年度にマリオで任天堂ファンにドンと訴求し、ガンとハードを売る腹積もりだ。無論SWITCH発売前から決めていたはず。
出し惜しみはせず、切れるカードをどんどん切るという戦略か。いや、後のことも想定しているはず。……とにかく成功、したね。

と言っても「即マリオ」には、かつて痛い失敗例がある。Wii U同時発売の「NEWスーパーマリオブラザーズU」である。
ニューマリUはWii Uロンチで発売したものの新ハードの機能を大して活かしておらず、強いマンネリ感を漂わせた。
ゲーム内容が悪いわけではないが、新鮮味のなさは「Wii Uには弾が揃っていない」ことを露呈させた。……事実だったしね。
ロンチに勢いをつけるどころか逆効果まであったと思う。同時に、比類なきマリオブランドも大きく損ねた。
2Dマリオは任天堂最強クラスのブランドだったのに、今やもう「過去のもの」な空気だ。次作を望む空気が世間に感じられない。
後に「マリオメーカー」で盛り返したが、これはユーザーに2Dマリオ製作を委ねた作りであり、ブランド復興とは言えないと思う。
この空気は3Dマリオも引き摺ることになり、Wii U「3Dワールド」もまた、品質は高いけど今ひとつ弾けることがなかった。
ハッキリ言って、Wii U時代は「スーパーマリオ」誕生以来最大の危機だったと思う。……過去形にしていいのかどうか分からんが。
そして今、新ハードSWITCHにて、まず3Dマリオが先陣を切った。ブランド毀損を経て、今回のマリオは一体どういうものなのか?
取り敢えずハードの勢いは桁違いであり、ある意味既に「勝ち」であった。非常にいい流れに乗れて、売上的には復興確実だった。
では、中身はどうか? これは、やってみなければ分からない。もちろんファミコン時代からのマリオファンである俺はプレーする。
マリオをやらずに何をやる。予約購入し、新たなマリオと旅に出た。ヤッフィー!! ……ボイスは相変わらず好かんのう。

俺は今作をプレーする前、「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」のことが念頭にあった。元々マリオとゼルダは兄弟ゲーだしな。
ブレワイはSWITCHと同時発売(Wii U版も)だった。そして世界中で絶賛され、かのGOTYを獲得したことは説明するまでもない。
……が。ブレワイはシリーズ過去作と比べて非常に「変化した」続編であった。ジャンル自体が違うし、当然ゲーム内容も一変。
俺は110時間プレーし、もちろん十分楽しんだが、一方で数多い変化に戸惑い、不満を覚えた。全てを絶賛する気にはなれなかった。
そのすぐ後に来る、マリオ新作。ブレワイの製作方針は、マリオスタッフにも大なり小なり影響を与えているのではないかと思った。
実際発売前の情報で、既に「マリオが恐竜に憑依する」「リアル頭身の人間が登場」といった「今までと全然違う」変化があった。
もちろん変化自体が悪いわけじゃないが、ブレワイほど激変されるのはなぁ……と、そんな懸念を抱いた。ごめんな保守的で。
まぁそれもこれもどれも何も、やってみなけりゃ分からない。やってみれば、全て分かる。それは俺がマリオに教えてもらったこと。
初代から32年、思えば遠くに来たもんだ。……来たくて来たんじゃないけどね。ぶっちゃけ初代と3が一番でした、終わり。はぁ。

「マリオ64」から始まった3Dマリオでよく使われるフレーズが「箱庭」だ。ある程度広いフィールドと、どこかにある目的物。
「右に進みゴールを目指す」2Dマリオとはゲーム性が全く別物だ。この点はマリオの2D3Dの差と並ぶ大きな違いだと思う。
と言っても後に「ゴールを目指す3Dマリオ」も出たし、2Dに収集要素のスターが登場したりもした。両者は徐々に混ざり合った。
で、4年ぶりの3D新作となった今作はというと、3Dの原点に戻った「箱庭・探索型」である。隠されたアイテム探しがゲーム性だ。
……しかし、その規模は桁外れに大きくなった。とにかくもう、集める「ムーン(今回はこれ)」が多いのである。むーん……。

かつての箱庭マリオは、フィールドに用意された「シナリオ」毎にスターが一つ、他に隠しがあればもう一つという程度だった。
だが今作は、1フィールドに軽く50や60のムーンが存在する。またシナリオの概念はなく、常にどのムーンも取りにいける。
一応ゲーム全体のシナリオはあるので、最初にフィールドに降り立った時は、指定されたルートを通りボスを倒す必要がある。
けどその途中でも寄り道は自由で、サブムーン集めはやり放題。ボスを倒せば新たなムーンが多数解放され、またドンと増える。
往年の箱庭マリオは「スターを探す」ゲームだったが、今作は「歩き回っているうちに自然に見付かる」レベルだ。それくらい多い。
「一つのスターを頑張って手に入れ、多大な達成感を得る」のが旧作なら、今作は「小さな達成感を連続して得る」タイプなのだ。
これは大きな変化だった。箱庭型とゴール型に次ぐ3Dマリオ第三のタイプ「数は正義型」とでも言おうか。もっと言葉考えろ。
で、その変化が何をもたらしかと言うと。……まぁ「あるがまま」になった感じだ。快感は多いが、分散された。うーむ。

さっきも書いたが、今作はプレーしていればかなり簡単にムーンを発見できる。無論ハードルは用意されているが、ごく低い。
入手すれば短いファンファーレが鳴り、ムーンの通称(全てにある)と日付が表示される。小さな快感がプレーヤーを包む。
それが何度も連続して起こる。絶え間なく続く快感。……と言うのは間違いじゃないが……正直、個人的には、小さすぎる。
従来と比べ、ムーン取得のスパンが短すぎて、すぐそれに「慣れ」てしまう。何らイベントじゃなく、日常になる。喜びが薄れる。
「少ないけど大きい喜び」から「小さな快感を多数」に方針を変えたのは分かるが、それがどうにも極端だったように思う。
更に、今作の難度の低さがそれをより強める。本当に簡単だ。苦労なくどんどんムーンが増えていく。……手応えが、ない。
クリア前までの難度の低さは近年のマリオに共通するところだが、今作では更に拍車がかかっている。これでいいのか、と思う程だ。
ちなみに今作では残機の概念を撤廃し、マリオはコイン10枚で復活、そしてコインは100枚上限がなくなり、4桁余裕で持てる。
また復活チェックポイントも細かく細かく取られており、ハッキリ言って死ぬリスクはほぼない。好きなように死ねる。
総じて、「緊張感」がない。面白いのは面白い。ネタが多く、どれも練られている。さすが任天堂、マリオらしい高品質だ。
しかし、俺は最近強く思うが、「面白いだけではダメ」なのだ。そんなゲームは幾らでもあるから。面白さは特長にはならないのだ。
残念ながらクリア前までは完全に「面白いだけのゲーム」だった。やれば楽しいし、やる気もまぁある。けどどうにも、引力が弱い。
要するにゲームに強い魅力がない。発売日に買い、ずっとプレーはしていたが、進行は非常に遅かった。はぁ。

今作は従来を継承しつつも方向性に大きな変化があった。ではシステムはどうだろう。……こちらもまぁ似たような感じだ。
マリオのアクションについては概ね従来の3D系を踏襲。三段、幅跳び、バク転大ジャンプといったところは今まで通り出せる。
今作をプレー中、「ジャンプが低い」という不満がずっとあった。従来と変わってないと思うが、思うように高所に飛び乗れない。
他のゲームならもっとひょいひょい飛べるのに……と。せめて走りながら一発で大ジャンプを出せればなぁと思う。
言うまでもなく、スーパーマリオは「ゲームジャンプの象徴」である。なのにその性能に不満を覚えたことはちょっと寂しかった。
もちろんバランス調整上仕方ないと思うけどね。2Dならともかく、3D箱庭だとジャンプ高度を変えると影響でかいもんなぁ。

で、そんな単体だとイマイチ快適に動かせないマリオを補助するのが、今作の新要素「帽子投げ」である。……被らんでもええやん。
概念的にはブーメランで、投げると戻ってくる。直接攻撃だけでなくコイン取得も可能。投げ方次第で様々な軌道を取る。
更に「投げた帽子を滞空させる→乗る→再度ジャンプ」といったアクション補助にも使える。個人的にはこちらの方が重要だった。
他、「帽子を投げるとジャンプの慣性が消える」効果がある。勢いつけて飛んでいても、その場滞空のような状態になるわけだ。
これがまた重要で、快適にマリオを動かすには必須のテクニックと言える。俺はその価値に気付いたのが遅く、大分損した気分だ。
この辺まで使いこなせばマリオもかなり派手に動き回れるようになる。……とは言え、そこまでやるんは結構ハードルが高い。
と言うのも、「必要ではない」からだ。クリアーまでなら、帽子アクションはおろかバク転ジャンプも必須ではないのではないか?
色々出来るように作ってあるが、プレーでそれを求めない。もちろん最初はそれでいいが、クリアーまで行っても変わらない。
「使える人より快適に動かせます、けど使わなくてもクリアーは出来ます」という思想なのだろうが、これまた極端に思う。
あまりにも、プレーヤーに要求するものがない。マリオは元来体育会系のゲームじゃなかったんかよ。何でここまで緩くするんだ。
「万人向け」とはこういうことなのか。こうでなければ万人は遊んでくれないのか。……答えはイエス、なんだろうなぁ。
小さい快感を散りばめる作風にはこの緩さが合ってるのも事実だし。要するに俺はもう「万人」ですらないってことなのか。嗚呼。

帽子投げにはアクション以外に「キャプチャー」という重要な役割がある。こちらの方は今作の象徴的存在だな。
敵やNPCに帽子を当てると、マリオがそのキャラに乗り移り、キャラの能力を使って行動出来るようになる。……理屈は知らん。
帽子君(キャッピーという生命体)が憑依するのはまぁ分かるが、何故マリオまで一緒に入れるんだろう。難しい世界設定である。
キャプチャーすると対象キャラの能力をほぼコピーする。マリオでは不可能なアクションが可能になり、行動の幅がグッと広がる。
ムーン集めにもボス戦にも非常に役立つ。敵キャラが敵であるどころかプレーを助けてくれてるってのは面白い話だな。
ただ基本的に有効範囲はそのフィールドだけで持ち出したりはできない。これが可能なら最高だったが、さすがに望みすぎか。
あとキャプチャーがある以上当然かもしれんが、今作にはタヌキやしっぽといった変身マリオの要素がない。ちょっと寂しい。
オマケで少しヨッシーが登場するのだが、乗るのではなくキャプチャーするのはガッカリした。……過去を否定してますなぁ。
キャプチャー可能キャラとそうでないキャラの違いが分からんのも不満。単に「ゲームの都合」でしかない。手抜きである。
つってもまぁ、総合的には面白いシステムだったと思う。スーパーマリオに相応しいかどうかは分からんけど……。


物語はどうだろう。今回もいつも通りクッパがピーチ姫を攫っていく。が、いつもと違い、何とクッパの目的は、彼女との結婚!!
……つーか君ら既にデキてたんじゃないの? あんだけ頻繁に攫われて戻ってきて、そういうプレーかと思ってたよ。知らんけど。
まぁそんな冗談(?)は置いておいて、クッパは指輪やケーキ等、結婚式に必要な品を調達するため、様々な国に侵攻していく。
マリオはそれを追っていくのだが、その旅に同行し、冒険を共にしてくれる心強い仲間が、帽子生命体・キャッピーだ。
実はクッパに拉致された(と書くと重いな)のはピーチだけじゃなく、帽子生命体(♀)の「ティアラ」も一緒なのだ。
キャッピーはティアラの兄で、彼は彼で妹を救いたい。こうしてマリオとは利害が一致し、協力することになる。
マリオ達は帽子型の飛行船「オデッセイ号」に乗り込み、クッパの足取りを追うのだった……。

うーむ。そういやクッパが「ピーチを女として見ていた」ことが公式に描かれるのは今作が初めてじゃなかろうか。……交配可能?
まぁもちろんそんな深刻ではなく、各国でドタバタ騒動を繰り広げる「仲良しケンカ」だ。寧ろもっと生々しくしてほしかったな。
登場する「〇〇の国」はどこも個性的で、雰囲気もそこに住むNPCも面白かったと思う。この辺はさすがの品質であった。
「ニュードンクシティ」では例のリアル頭身キャラが登場するが、意外と馴染んでいて、違和感はなかった。上手くやった、と思う。
ニュードンクキャラがマリオや他国のデフォルメ全開キャラと絡むと絵的には無茶苦茶だが、それでも拒否反応は出ないのである。
ゲームの雰囲気、空気作りが上手く出来てる証拠である。「それでええやん」な世界だからおかしくない。見事なもんだ。
ただフィールドについては不満で、どの国も端っこが絶壁になってるのはどうかと思った。ニュードンクでさえそうなんだぜ?
つまりどの国も浮遊大陸状態になってるわけだ。そこを越えるとマリオは落下死。せめて見えない壁にすべきだろう。
……まぁマリオにあんまし突っ込んでもしゃーないか。概ね良質な「おもちゃ箱世界」が展開されていたと思う。うむ。

登場NPCのうち、一人だけ特別扱いを受けているのが「ポリーン」だ。ニュードンクシティの市長として登場する美女である。
今作は「マリオ史上初の主題歌ありゲーム」だが、それを作中で披露してくれるのが、このポリーンなのである。そら別格やな。
また彼女は今回初登場ではなく、何と「ドンキーコング(初代)」に登場した「レディ」と同一人物であるらしい! マジで!!??
……つってもその辺は深く掘られない。実際そうだったらマリオと面識があることになるし、話がややこしくなるもんな。
ニュードンク伝統のお祭りが開催されると、彼女はバンドを率いて歌ってくれる。そう、かの「Jump Up, Super Star!」である。
今作のプロモーションでも盛んに使われているから、未プレーでも聴いたことある人は多いと思う。なかなかにいい歌だ。
歌詞は英語だが、日本語で作った歌詞を英訳したという。よって日本語版も存在する。ゲーム中は聴けないが、購入は可能。
なかなかいい歌で、「マリオの主題歌」としては十分だと思う。これも新たな試みだったが、成功したと言えるだろう。
ポリーンには後に誕生日プレゼントをするイベントもあったりして、マリオとの距離はかなり近い。……ぶっちゃけ、乗り換えない?
アッチは亀野郎とデキてるんだって。しかもそれを隠してマリオを弄んでるとしか思えん。一説によると緑とも関係があるとか!?
しかし残念ながらポリーンとラブコメるのは不可能。せっかくCEROをB(12歳以上対象)にしたんだから、もっと大人っぽくさぁ。
まぁこんなもんか。ポリーンは無難に次のマリカやテニスに登場ってとこかな。現ドンキーコングと絡んだら面白いかも……?

他の国では物語は特に無い。それぞれの国の特産物をクッパが奪い、それを奪い返す。クッパの部下と戦うが、撃退して終わり。
せっかく結婚式に因んだアイテムが出てくるんだから、何かエピソードを挟んでほしかった気はする。……くどくなっちまうかな。
最終的に、決戦の地は「月」となる。いいね、燃える。強引に結婚式を決行しようとするクッパと、いざ最終決戦!!
ま、弱いけどね。歴代のクッパとの決戦は何気に迫力あるものが多いから期待していたが、今回は普通の戦いだった。残念。

で、ここからだ。クッパを倒すと、地表が崩れ落下、逃げ場のない状態。マリオとピーチは途方に暮れ、倒したクッパは気絶状態。
こうなったら! そう、キャプチャーである。掟破りのクッパに憑依!! 歴代マリオの思い出が流れる中、ライバル達は一体に!!
クッパ(マリオ)はピーチを肩に担ぎ、いざ脱出。クッパのパワーは圧倒的で、壁をガンガン壊しつつ崩れる足場を駆け抜ける。
……ここで、歌が流れるんだよ。実は今作のボーカル曲、もう一曲あるのだ。「Break Free (Lead the Way)」という。
これ、ノリのいい曲で、Jump Up, Super Star!とはまた違ういい歌だった。でもそれより何より、「場面に異常に合ってる」のだ。
マリオがクッパに憑依し、一心同体となり、ピーチを担いで大脱出。ドタバタ物語の締めに相応しい、最後のハチャメチャ大騒動。
上手く説明出来ないが、これに歌が合っていた。合い過ぎていた。ぶっちゃけ俺、泣いたもん。感動でも興奮でもないが、涙が出た。
いや、本当に見事だった。今作で一番凄かったのはこの曲のマッチング具合かもしれない。それくらい「完璧」だったね。
後に同じシーンを2回再プレーしたが、その度にグワッと来た。素晴らしい。ありがとう任天堂。ありがとうマリオ。多分。

脱出後、場の勢いでマリオはピーチにプロポーズする(台詞はないが)。意識の戻ったクッパも負けじと花束を向ける。
……が、ビッ、じゃないピーチは「知らない!」て顔で2人に背を向け、去る。振られた2人はガッカリし慰め合うのだった。
いやぁ……あんだけの大冒険をこなして救い出したのに、お姫様の態度がこれ? お前いい加減にしろよ。と思っちまった。
まぁここでマリオとピーチが本当にくっついちまったら世界設定的にマズイのは分かるが、だったら結婚式をテーマにすんなよ。
オチはついていたが、モヤモヤするEDであった。やっぱポリーンの方がええよマリオさん。はぁ。そろそろマリオ二世とか……?


さて、クリアーし、EDスタッフロールを観ても、もちろんマリオデが終わるわけではない。寧ろここからが本番である。
今作はとにかくムーンが多いので、取り零しが多数残っている。……最初は全部取ってから先に進もうと考えていたが、無理だった。
俺は従来のマリオは大抵「そのステージでやれることをやってから進む」プレーをしていたが、今作でそれをやるのはしんどすぎる。
ムーンだけでなく、各国には「ローカルコイン」という収集アイテムもある。こちらも全部集めるのは非常に大変。すぐには無理。
だからクリア後に頑張ろうと(適当に寄り道はしつつ)取り敢えずEDを目指して走った。なら、ここから真面目に集めるしかない。
更に「クリア後に解放されるムーン」が、これまた大量にあるのだ。ビックリするくらい。よくこんなに用意出来たもんだ。
ここからが、本番である。ムーンとローカルコインを全て集める。完全クリアーする。それが俺のマリオへの誓い。アホか。
そして予想していたが、クリア後解放のムーンは取得難度が表よりグッと上がっている。そんな極端なレベルではないけど。
これにより温すぎたバランスに手応えが出てきて、自然ゲームが面白くなってきた。その意味でもクリア後こそが本番だったな。

うむ、面白い。「適度な」手応えと、相変わらず馬鹿みたいに多いムーン。これなら良質な快感が頻繁に得られる。最高だ。
クリア前は実にダラダラしていたが、ようやく今作にハマってきた。……何故最初からこうしなかったと思わずにいられんが。
各種ジャンプや帽子アクションもここらでようやく「必要」になってきた。俺もマリオを動かすのに熱くなれるってもんだ。
手応えはあくまで「適度」であって、決して難しいとまでは思わない。あんま自信ないが、客観視してもそうだと思う。
任天堂のマリオバランス思想が今作で、それが世間に受け入れられたとしたら、俺としては悲しいとしか言い様が無い。
「クリア後が熱いならそれでええやん」てのは一理あるが、クリア後はクリア後、本編がヌルヌルであっていい理由にはならんよ。
そもそもこんなにクリア後要素が多く、難度的にも「本気」であると、「クリアーまでのゲームは何だったんだ」と思ってしまう。
昔はクリア≒ゲームの終わり だったが、規模の増加により「クリア後の要素」が搭載され、いつしかそれが当たり前となった。
現代ではED時点で要素を全て吐き出してるゲームなど殆どない。ハッキリ言って今作は「クリア後」が行き過ぎではなかろうか。
もちろんクリア後要素はあっていい、いやあるべきだが、それでもゲームのメインはクリアまで、EDまでであるはずだ。
クリア後要素でそれをガンガン上塗りし、「あれは前座でしたw」的扱いをするのは、今作に限らず正しいとは思えない。
まぁ難しいところではあるが、もうちょい考えてほしい。今作の表EDで、プレーヤーは本当に喜べるのか……?

けど繰り返すが、クリア後の適度な難度でやるマリオデは面白い。すっかりハマり、順調にムーンを集めていった。
……そして総数が500に達すると、突如新たな国(フィールド)が解放された。「月の国もっと裏」である。
ピンと来た。これが「最終ステージ」に値する場なのだと。ムーン全部取得が挑戦条件だと思っていたが、早期に解放してくれた。
今作の規模で全収集を条件にするとあまりにシビアだという判断なのだろう。まぁ分かる。……さて、どうしようか。
このままムーン集めを続け、やり切ってから挑戦するのが筋だ。だが少々単調に感じ始めたし、今すぐやってみたくもある。
結局、ここで挑戦することにした。さて最終ステージ、何が待っているのか? ……考えるまでもない、「超高難度面」である。
21世紀マリオ恒例の、最終ブチ抜き難度面。他とは次元の違う難しさで毎回度肝を抜かれる。今回もそうなってるに違いない。
果たして、予想は当たっていた。月の国もっと裏、スーパーマリオオデッセイ最後にして最大の試練……。

このステージ、もちろん単純に難しい。最初から厄介なアクションを要求され、死にまくる。もう、経験を重ねて慣れるしかない。
更に、長い。場面を越えても越えても次が来る。終わりが提示されているわけでもないから、精神的にもかなりキツイ。
そして何より、「死ねば最初からやり直し」なのだ。文字通りの意味である。チェックポイント一切なし。これが一番しんどい。
今作は難度が低い。クリア後でも大したことはない。それは純粋な難度より「再起難度が非常に低い」からと言っていい。
前述したように、マリオが死んでもコイン10枚で復活、コインは普通にプレーしていれば常時数千枚もストックができる。
更に復活チェックポイントはあちこちにあり、ミニステージはごく小さく、やり直しがまるで苦にならない。
やり直しが楽だから多少難しいアクションにも気楽に思い切って挑める。正直、再起難度が低すぎて問題あるなと思っていた。
しかしこの最終ステージは、他の8万倍くらい再起難度が高い。どんなに進んでいても最初から。容赦なし。最初から!!
……これはキツイよ。実際かなり折られた。頑張って頑張って随分進んだ! と思っても、1回死ねば全部パー。うああああ。

しかし、だ。これは結構嬉しくもあったよ。ちゃんとこういうのも用意してくれていた。今作はちゃんと3Dマリオを継いでいた。
ゼルダほどじゃないが、マリオも今作で色々変わった。それには無論功罪どちらもある。ハマり度を考えたら俺には-が多め、か。
そんな中、「最終ステージは一切容赦なしの高難度面」という伝統は、完璧に守ってくれた。一気に嬉しくなったよ。単純やな。
ボリュームと達成感の調整に違和感はあるが、今はそういうのを忘れる。このステージをクリアーする。それだけを考える。
で、只管挑戦と失敗を繰り返した。一日じゃしんどいから数日間頑張った。過去のマリオでもそうだったと思う。
そして、俺のファミ魂は、マリオに報いた。月の国もっと裏、クリアー。はっはっは。どうですか製作者さん。やりましたよ。
確かに長くて難しくて死ねば最初から最初からでしんどいが、やれば出来るのだ。ファミコン時代から変わらぬ、テレビゲーム。
ラストムーンを入手する前、キャッピーが色々語ってくれるのは良い演出だった。……やっぱ最後の最後にすべきだったかな。
ともあれ、勝利。今回もマリオに負けなかった。あれから32年、俺のゲー道はまだまだ続く。……といいんだけど、な……。


……などと感慨に耽るのは早い。ムーンはまだたっぷり残ってるのに、先走りで最終面に挑んでしまったのだ。
もちろん最後までムーン集めは続ける。てわけで再開。……したのだが、やっぱ失敗だった。正直やる気がドンと下がってしまった。
この段階まで来ると簡単に手に入るムーンはほぼ集め尽くしていて、あとは「なかなか見付からないもの」が残る状態となった。
今までのようにプレーすればガンガン手に入ることはない。快感のスパンが長くなり、これもプレー意欲を減退させた。

と言っても、さすがに今作のボリュームでムーン完全自力収集は製作者も想定していないのか、お助けを公然と用意してくれていた。
フィールドに存在する変なマシンに話しかけると、「アミーボ提示したらムーンの在り処教えたるで」と言いやがるのだ。マジか。
アミーボ。こんな形で繋げるか。ヤラシイのう。まぁええわ。アミーボヒントは何度でも利用可能。3体あればそれで使い回せる。
俺は4つ持ってる。ちなみにマリオ、ドンキー、しずえ、ケント、だ。……後ろ2つは某投げ売りゲーにセットで入ってたやつな。
体裁としては「アミーボがムーンを探してくれる」ということらしい。ふーん。まぁいい頑張れ。で、5分待てば見つけてくれる。
マップにムーンの位置が表示される。しかし取得方法までは教えてくれないので、場所が分かっても更に迷うこともあった。
ここまで来るともう「埋め作業」に近い。故に面白さも大分割引となる……が、やるしかない。楽しさももちろんあるし。
ちなみにアミーボのない人は、コインで同様の情報を買うことも可能。コインはアホほど手に入るから格差はさほどない。
そしてアミーボヒントでも見付からないムーンも幾つかあったので、最終手段としてネット様も使った。もういい。
何せ総ムーンは驚きの880個! である。さすがにこれだけ多いと、中には「これ無茶やろ」「分からんよ」と思うものもある。
実際あった。自力制覇も不可能ではないかもしれんが、達成する頃にはストレスで二度とマリオなんかやらんと思っていただろう。
また、最終面ほどではないが「ガチで難しい」ネタもポツポツ出た。これらは攻略に気合と時間が必要だった。やってくれるぜ。
そんなこんなで、60時間ほどかけて、全ムーン取得達成。あ、ローカルコインも収集達成。こっちはネットの力が大きかったが。
ムーンを全部集めると、キャッピーが小さなプレゼントをくれる。懐かしいファンファーレで祝福。はっはっは……。

更に、店売りのムーン(最終面に行けない人への救済用か?)を買えば999個まで増やせると知り、これもやってみた。
そしたら再度クッパとの最終決戦シーンへの道が開けた。しかもクッパは表の時より遥かに強化されていた。……これは……?
所謂真のEDへの道ではなかろうか!? というわけで気合い入れて戦い、倒した。例の感涙モノの脱出劇ももう一度こなした。
……が、結果的にED内容は何も変わらず、ガッカリした。一応「おめでとう」的な一枚CGが表示されたが、ンなの嬉しくないわ。
ここはもうちょい頑張ってほしかった。こんだけボリュームのあるゲームなのに、最後の最後でスカを感じたのは残念である。
ともあれ、これでマリオデ完全クリアーと言っていいだろう。……厳密には衣装集め等は残るが、そこまでやる気にはならん。
いやぁ、長かった。ボリュームで言えば間違いなく、ブッチギリで歴代一位のマリオだった。よくこんだけ詰め込んだもんだ。
「どっぷりハマった」とは言えんが、タラタラと楽しめた。ある意味ではガーッとやるより正しいスタイルだったと思う。
「大人のプレー」て感じかね。アホか。……しかし、大ボリュームマリオ、か。本当に時代は変わったなぁ……。

その他は……まぁ普通によく出来ていると思う。SWITCHはスリープと立ち上げが実に快適だ。ちなみに常時テレビモードでプレー。
グラフィックは、綺麗と言えるのではなかろうか。いつも通り、任天堂基準で。それで十分だからいいっちゃいいんだけどね。
「ドラクエ11」には「鳥山キャラを動かすにはこれで究極」と感じたが、マリオも今作でもうほぼその域に達しているかもしれん。
これ以上綺麗にする余地はあるんかな? まぁ優れた絵作りだった。当たり前のことを当たり前にやってる。故に尊い。
今作の売りの一つに「マリオの着替え」がある。非常に多くのコスチュームが登場し、入手すればいつでも何度でも着替え可能。
マリオの性能には一切関係なく、完全にお遊びだが、どの衣装も作り込んであるから気分転換にはピッタリだった。いいね。
つっても俺はやはりノーマル衣装が一番好きだった。それか「クラシック」スタイルね。マリオはマリオが一番似合うのさ。
そう言えば、今作は2Dマリオ、具体的には初代スーパーマリオを積極的に取り込んでいて、作中頻繁に2Dモードが挿入される。
まぁダメージ食らってもちびマリオにならんし、しゃがむことも出来ないけどね。でも面白いネタではあったと思う。
んでその際は当然マリオがドット絵化するんだが、その時点での衣装がちゃんと反映されるのである。これにはかなり驚かされた。
衣装は軽く20以上はある。その一つ一つに専用ドット絵マリオが(無論アニメーション込みで)用意されているのだ。大した拘りだ。
仕様としては、2Dモードでは一律ノーマルマリオ化であっても特に問題無いと思う。そこを敢えて頑張った。偉い。
音楽も各国のテーマ曲にボーカル曲に、いい仕事が揃っていたと思う。……サントラが欲しいんだが、5千円。ぶっちゃけ高い。
マリギャラ1,2と3Dワールドのサントラはどれもクラニンで貰ったからなぁ。出血サービス受けすぎてゼータクになっちまったか。
まぁ焦らんでもいいか。欲しくなったら買おう。何だったらゲーム起動して聴けばいい。それが一番健全かもな……。


ふぅ。SWITCHを買い、ゼルダ最新作をプレーし、今マリオ最新作をプレー。脈々と受け継がれる伝統。俺は今もその流れにいる。
……が。昔と違い、今現在俺の任天堂観はいいものではない。SWITCHが売れても、もうこのまま戻らんのではないかと思うほどだ。
それでも「これだけは」と思い、SWITCHを買い、ゼルダとマリオをプレーした。ここまでは、「最後の絆」だと認識していたから。
じゃあ、この先どうしよう。無論新たな絆を結び直してもいい。でも正直その気が起きない。少なくとも今は。うーむ。
今作は去年10月に発売され、SWITCHの勢いもあり、何と既に900万本を売った。現状SWITCHのNo.1だ。一千万本も余裕だろう。
マリオは(ゼルダも)見事に復権した。それも納得のゲームだった。……なのに「任天堂が」とはならない。俺の中では、だが。
劇的な復活を遂げた以上、もちろん今後もマリオは続く。次は2Dか、もう一回3Dか? いずれにせよSWITCHでまた出るだろう。
その時、俺は今まで通り「マリオだから当然やる」と思えるだろうか。何となく、今回で「縁」を使い切ったような気がするのだ。
最終面のクリア前、キャッピーは「長い旅だったね」とマリオに語りかけてきた。あれはゲームの演出以上にグッと来たよ。
そう、長い旅だったよな。32年だもんな。糞ガキだった俺もすっかりアカン大人になっちまって。呆れるほどの長い付き合いだ。
俺は次のマリオをやるんだろうか。「やれる」んだろうか。今は何とも言えん。決めてるわけじゃない。やりたきゃやればいい。
比類なきテレビゲームのアルファでありオメガ、スーパーマリオのこれからを期待して終わり。僕らはマリオと、旅に出る。

……そういや、月の国もっと裏のムーンの名は「長い旅の終着点」だった。そういう、ことなのかな。
ゲーム業界がどうあれ、マリオやってりゃそれでいい。そう思っていたかった。でも「いつまでもマリオ」じゃいられないのかな。
はぁ……。







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6 コメント

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Unknown (れいん)
2018-02-26 15:44:22
お疲れさまです

スーパーマリオオデッセイ、発売時は大して買おうとも思いませんでしたが、結局購入。あのテーマソング流されてマリオが動くのは反則すぎます。
確かに自分もエンディングの意義は少し考えてしまいましたね。ストーリーだけやってしまえば早いとこ終わるし、マリオオデッセイの良さも存分に味わえないとも思いましたし。
これは時代の流れなのかなぁと思います。近年は洋ゲーもそれなりに人気がある業界になってきましたから、少し違和感は感じますが慣れていくっきゃないのかぁ…とも。
ちなみに○○の国のノルマの数のムーンを本筋を終わらせるまでに集めるとストーリーをすっ飛ばして進めることが出来るみたいですね。
今作は密度が良かったですね。『ここ行けるのでは!?』と思って帽子アクションをふんだんに使ってたどり着いたところにコインがあったり、そういうところまで計算され尽くしてるんかなぁと驚きました。
個人的にはDLCが無かったのが嬉しかったですね。今後出てくるかもしれませんが、やはりこれがこのソフトの全てだ!!と突きつけてくれるのは嬉しかったですね。最近は任天堂もDLCの流れでしたし。
難易度は全体的に低くはなったと思いますが、高難易度のものも数自体は少なくなったと思いますがまだまだ健在だったのでそれも良いと思いました。
実はマリオデ以降switchソフト買ってなくて、別に欲しいものもないので、まぁカービィかゼルダ無双かやろうかなと思います
ではこれにて。
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Unknown (ota)
2018-02-27 01:04:08
>確かに自分もエンディングの意義は少し考えてしまいましたね。
ゲームの規模が肥大化したこと、皆が忙しくなりゲームばかりやっていられなくなったこと等、色々理由はあるでしょうね。
「ボリュームがある」「長く楽しめる」は必ずしも褒め言葉じゃない。人はそのゲームを延々遊びたいんじゃなく、区切りを求める。
その意味じゃ今作はあっさりめのEDまでを第一の区切りとし、後はじっくりやってもらおう……とよく考えられてるとも思います。
しかしあっさりめがあっさり過ぎました。調整が難しいところだとは分かるんですけどね。

>個人的にはDLCが無かったのが嬉しかったですね。今後出てくるかもしれませんが、やはりこれがこのソフトの全てだ!!と突きつけてくれるのは嬉しかったですね。
ああ、これは確かに。ソフト代だけでガッツリやってもらおうという意思を感じられますね。いい意味で時代に逆行している。
変にセーブせず、全力でネタを注ぎ込んだのでしょう。サービス満点なゲームであることは確かですね。

>実はマリオデ以降switchソフト買ってなくて、別に欲しいものもないので、
俺もそうなんですよw ゼルダ・マリオと贅沢な体験をしたら、次はなかなかパッと選べませんね。むぅ……。
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Unknown (Unknown)
2018-09-17 21:27:22
ポリーンはマリオ&ドンキーシリーズでちょくちょく出てます なので現ドンキーとも絡み済です
一応設定上は初代ドンキーの人だけど見た目の初出はマリドンだったはずです
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Unknown (ota)
2018-09-18 00:53:54
今調べてみたんですが、ポリーンは「ドンキーコング(GB)」と「マリオvs,ドンキーコング2」に出てるみたいです。
俺はどちらも未プレーで、知識がありませんでした。そっか、もう現ドンキーと既知の仲なんですね。
ドンキーコングGBはジャンプシステムもマリオシリーズに受け継がれていると聞いたことがあります。かなり重要な一本みたいですね。
いずれプレーしようと思います。情報ありがとうございました。
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Unknown (ロッカー)
2018-11-08 23:21:14
久々にこのゲームを遊び直してみたのでコメントさせていただきます

自分もotaさんと同じく、EDまではぬるくて退屈でその後からグッと面白くなった印象でした(自分は3Dワールドでもそう思いました)。
やはり任天堂が本当に万人に(少なくともストーリー上の)EDまでは遊んでほしいから、というのが一番なんでしょうね。
ただ、任天堂がよく言う「誰でも楽しめる」って本当に難しいですよね。

ゲーム慣れしている我々は今作のED前までをぬるい、と感じますが、
自分の周囲のゲームが苦手な人は3つ目くらいの砂漠の国で難しすぎると詰まってましたし、3DランドでもW3くらいのアスレチックで回るブロックを乗り継いでいくのが難しすぎると諦めていました。
他にも、otaさんが一頃不満を述べられていた「無敵になれる救済要素」なんかも、3DSのNEWマリオ2のすれ違い通信でその必要性を考えさせられました。
これは3コースクリアでのコイン枚数を競う遊びで、普通のマリオか無敵の白しっぽマリオかを選べて、コインを稼ぐなら普通のマリオが必須だけどコースクリアが難しければ白しっぽマリオでも遊べるという調整なんですが、これまですれ違った数十人の相手のデータを見ると感覚的に半分くらいの人が白しっぽマリオで遊んでいました。
結構驚きましたが、任天堂の救済要素はいわゆるゲーマー以外にはやはり重要で、ゲーマー以外も顧客にしたいならそういう配慮が必要なんだと考えさせられました。

結局、「ある程度のトライ&エラーで目的を到達するのが楽しい」ではなくて「キャラを動かして雰囲気や世界を楽しみたいだけでストレスはほとんどいらない」と思っている人にも楽しんでもらうにはそういう調整にせざるを得ないんでしょうね。
従来のマリオはそういう「マリオを動かすだけでいっぱいいっぱいでアスレチックなんてとても無理」くらいにアクションゲームが苦手な人はある意味対象としていない難しさだったわけで、
それだと今作のCMの「マリオが色んな国で踊ったりしててなんとなく楽しそうなゲーム」という雰囲気で買う人達にも楽しんでもらうのは難しいかと思いますし。

ただ、今作のEDまでが急激に簡単になったのはシリーズ作としては急激な変化なので従来のファンから不満が出るのは当然とも思います。
ドンキーコングやロックマンは最近でもある程度の難しさは当然、と割り切って作っている感じがありますが、マリオは万人に楽しんでほしい、を突き詰めている分調整が難しいんでしょうね。
自分もotaさんの言うように、ED後だけ難しくすればいいというのが正解だとは思わないのでこれからも試行錯誤してほしいところです。


ちなみに、どうでもいいですが個人的にはクッパの結婚式なのにクッパJr.やコクッパ(今でいうクッパ7人衆)がいないことに違和感を感じていました。
マリオのストーリーとか世界観なんて気にしたらいけないとは思いつつ、2Dマリオで毎回出てくるくせに3Dマリオでは顔見せすらしないのかと・・・。
長文失礼いたしました。
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Unknown (ota)
2018-11-09 22:14:20
>ただ、任天堂がよく言う「誰でも楽しめる」って本当に難しいですよね。
ぶっちゃければ、そんなものは絶対作れませんからね。理想が高いのはいいことですが、「万人向け」なんて所詮不可能です。
だから任天堂は「なるべく広い層に支持されること」を目標に作っていて、そこはハイレベルに実現出来てるとは思いますが……
まぁ、難しいですよねw 俺も不満に思いつつ、「よくここまで広範囲向けにやってるな」と感心してもいますから。

>自分の周囲のゲームが苦手な人は3つ目くらいの砂漠の国で難しすぎると詰まってましたし、3DランドでもW3くらいのアスレチックで回るブロックを乗り継いでいくのが難しすぎると諦めていました。
>これまですれ違った数十人の相手のデータを見ると感覚的に半分くらいの人が白しっぽマリオで遊んでいました
うーむ、そうなんですか。正直、そういったユーザーのことは、あまりに感覚が違うので分からないんですよね。
ゲームにおいて「達成感」はとても大事です。マリオもそうでしょう。でも達成感を得る為には、相応の障害が必要となります。
なのに歩いて跨げる高さのハードルや、それどころか触れてもセーフなハードルのコースを踏破して、達成感なんてあるの? と。
と言っても、「元から簡単なゲーム」なら別にあってもいいと思うんですよ。それはそのゲームの調整、個性ですから
けど元の難度を露骨に下げたモードや完全無敵モードなんて、そんなん俺だったら寧ろ「舐められてる」と不快感さえ抱きます。

>「キャラを動かして雰囲気や世界を楽しみたいだけでストレスはほとんどいらない」と思っている人
……ダメだ、分かりませんw 分かりませんが、そういった層の需要は確実にあるということなんですね。
任天堂にとってはそういう層も立派なお客さん、配慮するのは当然ちゃ当然です。あー。時代が変わったんですね。はい。

>個人的にはクッパの結婚式なのにクッパJr.やコクッパ(今でいうクッパ7人衆)がいないことに違和感を感じていました。
はは、言われてみれば確かに。彼らを登場させると必然的に中ボス役となり、新顔の居場所がなくなるからなんでしょうね。
あの新顔連中も、クッパの下にいる理由とか簡単な紹介があってもいいと思うんですが、任天堂はそういうこと頑なにしませんね。
マリオの物語に力を入れろとは言いませんが、現代ゲームとして最低限の体裁くらいは整えてほしいと思います。
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