オートバイで旅して観たモノの記録

 Ôtobai de tabi site mita mono no kiroku.

雨上がりの休日,禅仙寺へ.

2019年08月26日 | 日記


 滝のような大雨が降り続いていた関西地方.休日には,何とか天気は回復傾向を示した.それでも明け方までは,暗い空模様だった.明け方にはコオロギが鳴いており,もうすっかり涼しい.このところ酷使した相棒をねぎらって,オイル交換を済ませた.そして,陽が射して来たころを見計らって,オートバイを走らせた.



 そんなこんなで,すっかり出発が出遅れてしまった休日.行くところといえば,和束町の茶畑を颯爽と駆け抜けて,三国越林道を登っていった先にある東屋だ.ここの東屋は,眺めもよく,自然に囲まれた素晴らしい山の中腹にある.ここでしばらく小休止.



 朝晩はもうすっかり涼しくなってきたけれど,山の中では昆虫達が躍動している.オニヤンマがところ狭しと飛び回っている.一方,クマセミは体を振るわして,シャアシャアと息つく間もなく音を立てている.そして,オートバイのまわりでは,交換したばかりの甘いオイルの匂いに誘われて,アブがせわしくなく飛び回る.まだまだ昆虫たちの夏は終わっていないようだ.



 三国越林道から一路,滋賀県甲賀市の多羅尾の林道を経由し,山を下って信楽町へと向かった.山を降りてしまうと一気に暑さが増して,写真を撮っているだけで汗だくになってしまった.



 信楽町に入ってからは,ちょうど一年前に訪れた禅仙寺を目指した.連日の大雨の影響もあって,とても水量が豊富で,路面上には随所に山肌から水が流れていた.オートバイはすっかりドロドロになってしまった.



 そうして,右も左もわからずにやってきた関西を,危なっかしくオートバイで駆け回っていた時に訪れた場所―禅仙寺―へと辿り着いた.景色は,一年前と何ひとつ変わってはいなかった.しかし,辛いことの方が多かったこの一年.一年がとても長く感じた.そして,一年前から今日までのことが,走馬灯の様に思い起こされるのだった.


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