伊賀市から三重r42を抜けると,錫杖湖という大きな貯水池へ出る.この辺りは,ちょうど伊賀市と亀山市の中間に位置した山奥で,人の気配が全くなく,静まり返っている.春は桜が咲き誇って素晴らしいというが,真冬はとても寂しいところのようだ.
錫杖湖という変わった名前は,湖の正面に位置した少し頭の尖った山容の錫杖ヶ岳にちなんで名付けられたそうだ.天気は薄日が差したり,陰ったりを繰り返し,不穏だったけれど,湖の周りには椿の花が美しく咲き誇っていた.
錫杖湖を一周してみたけれど,この時間帯にこの場所にいるのは自分だけのようだった.湖は大きく,複雑に入り組んだ格好になっている.湖の一番奥まで行くと,ようやくダムの堰堤が姿を現す.安濃川を水源とすることから,安濃ダムと名が付いている.
堰堤のすぐ近くには,立派な展望台もあるが,やはり人の気配はなかった.午後もいい時間になってきたようで,日が傾き始め,少し寒くなってきた.展望台に立ち寄ってから,もう一度,三重r42を通って帰路へ向かうことにした.
展望台まで行ってみると,展望台の周りにも真っ赤な椿の花が咲いていた.展望台からは,湖と錫杖ヶ岳を一望することができた.錫杖湖は,たどり着くまで大変な道のりだけど,とても静かで景色のよい場所だった.
春まであともう少しだ.今年は,桜を見に錫杖湖へ行ってみようと思う.桜の季節の錫杖湖は,どんな姿を見せてくれるだろうか.
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