「福岡県久留米田主丸町の木版画家で、昨年7月に亡くなった倉富敏之さん(享年84歳)の作品展が大分県立別府市の市竹細工伝統産業会館で開かれている」そうです。〜写真でも作品が紹介されていますが、目を引くのは様々な竹細工の編み模様です。
「倉富さんは通商産業省(現経済産業省)の元技官。1972年から別府産業工芸試験所で勤務した。79年、別府竹細工が通産省の伝統工芸品に指定されたのを機に、竹工芸技法の資料を集め、趣味の木版画で表現するようになった」とのことです。「特に竹ひごを編み上げる【編組(へんそ)】という技法に魅了された」そうです。「四つ目編み、網代編み、ござ目編みなど8通りの【編組】を基本とし、組み合わによって200種類以上の編み方がある」そうです。「そのうち170の【編組】を版木に刻み、作品として残」されたそうです。〜ほんと竹細工、竹編みの美しさに魅了されます。
「会場には編組を紹介する版画14点のほか、竹細工職人の魂や技に感動した気持ちを文字にした版画」のほか「倉富さんが使っていた彫刻刀やバレンのほか、竹細工を作る道具も置かれている」そうです。〜竹を素材にどのようにして工芸品になっていくのか、その【編組】に釘付けですね。
写真で紹介されている中に、左中段には「楓(カエデ)や橿(カシ)など日本で使われる有用樹木の漢字をデザインした作品」が、変わっていて、面白いです。漢字に変換できないデザインがいっぱいあります。右側にカタカナでフリガナがあり、なんの木か分かります。杉や楠を見ると木偏の木が本来の姿形になっています。それくらいで後は分かりません。樹木の名前を知らないなあと気づきました。12月25日まで。ホームページでも見ましょう。
(下:2022年11月30日 西日本新聞-渋田祐一「別府竹細工の編み模様刻む 来月25日間で大分県別府市 職人の珈琲魂愛した50点展示」より)