なだれ込み研究所の一日

物語作家を目指すもの書きが、ふとしたことから変な事務所で働くことに!
日々なだれ込んでくる人や仕事、モノやコト観察記。

会話アラカルト

2006-03-20 21:38:55 | ビジネスシーン
午前中、ある委員会出席のため、S藤さんと大東へ行った。
今日のブログは、その道すがらの会話アラカルトです。

①方向音痴はズルか
「大東支所への道、ちゃんとわかります?」
「ああ、なんとかね」
「私、方向音痴なものだから、道ってなかなか覚えられないんです」
「そりゃあ、覚える必要がなかったからだろう。やらないでいて『できない』と言うのはズルだぜ」
「ズルですか」
「ああ」
「この私がズル?」
「ああ、ズル」

②危機管理にドキドキ
「今日、急に委員長が来られなくなるなんてこと、考えたことある?」
「ええっ、ないですよ」
「報告書のたたき台の報告を急にやれって言われて、それらしくできる?」
「ぜ、ぜ、絶対、できません」
「オレなんて、今までそんなのばっかだったぜ。そういうときハッタリでも何でも、それらしくできるようになることが大事」
「だめです~。緊張しちゃって、前の日から眠れなくなります~」
「そういうとき、K造さんだったらハッタリでもウソッパチでも、ちゃんとやってくれると思わない?」
「思います、思います」
「尊敬しちゃうでしょ?」
「絶対、しちゃう!」

③実体験を伴わない原稿について
「こないだのブログで、オレのVEGAの原稿、今回だけ実体験が伴っていないって書いただろう」
「ええ、書きましたよ」
「それを読んだI川さんが、『S藤さん、ケンカ売られてましたねえ』って言ってたよ」
「別にケンカなんか売ってませんよ。思ったままを書いただけですから」
「それが『ケンカ売ってる』ってことなんじゃない?」
「まあ、S藤さんにケンカ売れるときなんてなかなかないから、ケンカ売ってたのかもしれませんねえ」
「そう?」
「そうですよ。いつもベラベラ病でやられっぱなしだから、ちょっとでも突くところを見つけたら、それが針の穴ほどでも、思いっきり突くんです!」
「実体験のないあなたに言われたくないなあ」
「それとこれは別です」

④熱く語れるか
「きのう、浜名湖サイクルツーリング、86㎞を走ってきちゃったよ」
「あらま、ご苦労さまでした。どうでした? 今年の運営会社は?」
「オレらの方が断然いいね」
「例えばどこが?」
「まず、コースの設定。あれは自転車に乗らないヤツらがルート設定してる。それに、はじめのブリーフィングに熱さがない。メモ見ながらじゃだめだよ。参加者の気持ちがぐっと盛り上がるように語らなきゃ!」

⑤観光資源と地域の作法
「あのー、O市の観光パンフレットですけど」
「ああ」
「今までの観光パンフレットと言えば、ただ観光資源の紹介をするだけだったじゃないですか」
「ああ、そうだよな」
「それを今回、観光資源とそこに暮らす人達をつなげるような仕立てにしたでしょう。地域の自然や伝統、文化や歴史といったベースとなる背景を、そこに暮らす人は意識していなくても、日常生活の中に実は溶け込んでいるってストーリーをつけ加えた」
「ああ」
「これって、哲学者の内山節さんの言うところの『地域の中に蓄積された作法ともいうべきもの』なんじゃないでしょうか。『それはときに自然に対する伝統的な接し方であり、地域の自然と人間の矛盾の克服の仕方であり、自然との対立しない生業のあり方である』っていう……。それが、今もちゃんと暮らしの中にある」
「ああ、そうだね」
「そういうところに視点を置いた観光パンフレットなんて、今までないじゃないですか。私、原稿書きながら、何だかすごいことしてるって嬉しくなっちゃいました。こういうすごさが感じられる限り、無理難題言われようと頑張れそうです!」

気づいたこと、言いたいこと、山ほど言わせていただきました。ときにケンカも売ったりしながら――。
ああ~、スッキリした。