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徒然なるままに

不定期更新。自分の身の回りで起きた感想など。。。

良書『希望を捨てる勇気』

2009年11月08日 22時18分42秒 | 批評
希望を捨てる勇気―停滞と成長の経済学
池田 信夫
ダイヤモンド社

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著者は経済学者であるが、著者のブログで「ニートが立ち読みしていた」とあったことから、専門的で難しくないと判断し、買って読んでみた。半信半疑で読んでみたが、少し専門的でよく分からないところもあるが、経済新聞を読めるレベルであれば、十分理解できる内容だと思う。難しい事象を難しいく説明する経済学者は多々いるが、一般人に分かる言葉で説明できる学者はそうは居ない。著者は一般人に分かることばで説明できる数少ない経済学者だ。そして、このように分かりやすい言葉で説明できる人物こそが、正しいことを言っているように個人的には思う。

本書は、日本の経済/社会の問題点を明確に分析した良書であると思う。具体的な数字や例を挙げて、問題点を説明しているのでとても説得力があり、信頼に値する。
今の日本の現状に納得がいかない人は是非読んでみることをお勧めする。

そして、この本を読むと、日本の問題点が明らかになるが、私を含めて、殆どの読者が、今の日本の現状に絶望するだろう。本書が指摘する日本の問題点は、私のような一市民がどうこうできるレベルではなく、そのため、無力感につつまれる。そして、問題を解決するには、国民全体が多くの苦しみを覚悟しなければならないだろう。日本の問題は、もはや限界点に達しており、まさに本のタイトルどおり、「希望を捨てる勇気を」持たなければ、日本は未来に向かって前進することができないと思う。

読んで損はない本だと思う。興味がある人は是非読んでみて欲しい。



Xbox360のフロントライン:Fuel of Warの体験版で遊んだ感想

2008年02月17日 23時00分19秒 | 批評
Frontlines:Fuel of War Wiki*

Xbox360のLive Arcadeに『フロントライン:Fuel of War』のマルチプレイの体験版があったので、早速遊んでみた。
最大32人の対戦や、前線の拠点を巡る攻防、戦車や航空機を使った戦いなどこのゲームならではの魅力は確かにある。だけど、体験版を遊んだ感じでは、自分はあまりこのゲームは好きになれなかった。

まず、弾を当てた時の敵のリアクションが小さいので、弾が当たったかどうかがわからないのが不満だった。そのため、敵を倒したときの感動が少なかった。とりあえずポコポコ銃を撃って「あ、死んだ」みたいな感じになる。弾が当たっているかどうか分からないのは、ラグのせいなのかもしれないが、これではストレスが溜まる。

又、このゲームは味方との連携が重要視されるゲームなのだが、肝心の連携が取りづらいのが不満だった。連携を取りやすくするために、このゲームには分隊システムといってチーム内で分隊を組むことができ、分隊を組むと分隊長は攻略ポイントの指定や攻撃・防御の指示をだせる。だけど結局、分隊を組んでも会話をしながら動かないと、まともなチームプレイができなかった。会話ができないのは自分の英語力不足のせいもあるが、分隊員が発見した敵は分隊で共有できるなど、会話力がなくてもがなくてもある程度チームがプレイができるようなシステムがあったほうが良かったと思う。

以上、体験版を遊んだ感想だが、今のところあまり面白いと感じなかった。ただ体験版は開発中のものなので、これからどんどん良くなってくることを期待する。

とてつもなく気持ちがいいゲーム『RezHD』

2008年02月12日 19時32分51秒 | 批評
Xboxcom Xbox LIVE アーケード - Rez HD

Xbox Live ArcadeのRezHDを購入した。このゲームのジャンルはシューティングに分類されており、敵を照準でロックオンして敵を倒す。単純にシューティングとしてみた場合、このゲームはあまり面白くないと思う。画面はいまどきのゲームとしては安っぽい感じだし、敵弾を撃ち落せるので、敵弾を避ける必要はなく、ただ敵をロックオンするだけの平凡なシューティングに見えてしまう。だけど、このゲームは普通のシューティングにはない、独特な魅力があるゲームだ。その魅力を書きたいと思う。

1.音楽と振動がとても気持ちいい
RezHDは音楽とコントローラの振動がとても気持ち良いゲームだ。このゲームでは敵を照準でロックオンして敵を倒すのだが、ロックオンした時の音や、敵を倒したときの音とコントローラの振動がBGMと同期している。このため、BGMとの一体感が得られ、他のシューティングにない気持ちよさを感じることができる。

2.ハイデフ画像がとても美しく気持ちいい
ワイヤーフレームのようなシューティング画面は一見安っぽい感じがするが、実は違う。
ワイヤーフレームのような画面はちょうどWindows Media Playerのイコライザーのような感じで、音楽と振動を楽しむこのゲームの雰囲気に合っている。又、ワイヤーフレーム画面がハイデフ映像で高速に切り替わる様子は、現実世界とは違う別世界を飛んでいるかのような感覚を覚え、とても気持ち良い。

3.クリア後も楽むことができる
Xbox Live Arcadeのゲームはあまりおまけ要素がなく、クリアしたら楽しみがない印象がある。だが、このゲームは追加ステージやタイムアタックモードなどがあり、クリア後にも楽しむことが出来るのが魅力だ。
クリア後にも追加ステージを楽しんだり、ランキングで上位を狙ってみることができる。又、世界のランキングからリプレイデータをダウンロードして上位プレイヤーのスーパープレイを楽しむこともできる。特にオススメなのは、ランキングのスコアアタックだ。スコアアタックは週毎に集計されるので、その週の上位を目指すのがとても楽しいし、毎週チャレンジすることができる。

以上がRezHDの魅力だ。音楽と振動を楽しむこのゲームは、他のシューティングゲームでは得られない気持ちよさを感じることができるゲームだと思う。特にハイデフテレビと.1chサラウンド環境を持っている人には、とてつもない快感が得られるのでオススメだ。

「ブレイドストーム 百年戦争」をプレイした感想

2007年10月29日 22時45分50秒 | 批評
ブレイドストーム 百年戦争(通常版)

コーエー

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Xbox360ソフト「ブレイドストーム 百年戦争」をプレイしている。
体験版をプレイしてみて、面白そうだと感じたので買った。

このゲームは一見、三国無双の西洋版だと思われがちだが、全然違うゲームだ。三国無双はプレイヤーが武将の一人となって、たくさんの敵と戦うのに対し、このゲームでは、傭兵部隊の隊長になって、部隊を率いて敵と戦う。部隊には騎兵隊や歩兵隊、弓兵など様々な種類(兵種)があり、さらに騎兵は歩兵に強いなどの相性がある。そのため、戦場では、幾つかの部隊を指揮しながら、敵軍と相性のいい部隊とあたるように戦わなければならない。そして、部隊を率いつつ、最終的には、敵の城を攻略するのがこのゲームの目標だ。

10時間ほどプレイしたが、なかなか奥が深いゲームだと感じた。戦略シミュレーションが好きな人にオススメな一本だと思う。

以下に、このゲームの魅力的な点と残念な点を挙げよう。

このゲームの魅力は、まず第一に「とても臨場感があること」だ。
ゲームに熱中させるためには臨場感があることが重要な要素だ。このゲームは三国無双とは異なり、軍隊と軍隊が戦うので、本当の戦場であるかのようなリアリティーを感じる。敵味方両軍が丘の上で対峙したあと、一瞬の間をおいて、両軍突撃するシーンは、映画や大河ドラマのワンシーンを彷彿させる。又、オーケストラ風の重厚な音楽が更に雰囲気を盛り上げてくれる。

次に魅力的な点は「戦略に歯ごたえがあること」だ。
このゲームには、騎兵隊は歩兵に強いといった兵種ごとに相性があるため、ただ単純に兵士数が多い方が勝つという訳にはいかない。敵より兵士数が多くても、相性が悪ければあっという間に全滅してしまうので、敵軍の編成を見極めながら、こちらの軍隊の編成を考える必要がある。例えば、敵軍の騎兵隊が前に出てきているので、自軍は騎兵隊に相性の良い長槍隊を前に出して、後ろに歩兵隊、弓矢隊を配置して迎撃する。こういった敵軍の編成に応じた編成を考えるのは面白い。
又、拠点を制圧する順序を考えるのも面白い。拠点とは軍隊が補充されるポイントのことで、この拠点を敵軍と取り合う。しかし、単純に敵拠点を見つけしだい、攻略してもダメで、敵拠点のド真ん中にある拠点を苦労して制圧しても、あっという間に敵に包囲され取り返されてしまう。従って、なるべく敵に包囲されないように、逆に敵軍を包囲するように拠点を占領し行く必要がある。このような戦局を見て、自分の有利になるように、拠点を制圧していくのは楽しい。

次にちょっと残念な点だ。
まず、目的地が分かりづらいこと。自分が向いている方向が地図上で分かりづらいので、道に迷うことがしばしばある。マップを見やすくするか、目的地をセットして、矢印などでガイドするようにすれば迷わないでよかったと思う。
そして、ストーリーがイマイチなこと。このゲームは一応ストーリーがあるが、戦闘開始前に、戦争が始まった経緯がムービーでちょっと流れるくらいなので、あまり面白くなかった。

以上で、このゲームの魅力的な点と、ちょっと残念な点を挙げたが、全体を通してみれば、このゲームは戦の臨場感を得られるとても面白いゲームだと思う。


参考リンク:公式ホームページ(コーエーHP)

CS番組「東京ゲーム図鑑(第5回)」の感想

2007年09月22日 21時17分05秒 | 批評
東京ゲーム図鑑公式ページ

東京ゲーム図鑑の5回目が放送された。挑戦タイトルは「グラディウス」。
今回の放送は挑戦のルールを変えて「杏野はるな」と「倉持結香」の二人が練習なしでゲームに挑戦し、番組開始に設定したノルマをクリアできなかったら罰ゲームというルールであった。
このルールの変更に私は賛成だったので、番組開始はかなり期待したのだが、その期待に反して今回の放送は今までで一番不愉快で意味不明な内容だった。
その理由は二つある。

まず最初の理由は、ゲームを楽しそうにやっているように見えなかったこと
自分がゲーム番組を見て面白いと感じるシーンは、出演者と共感が得られるシーンだ。例えば、スーパープレイに周りのギャラリーが湧いたり、出演者同士競い合ったりするシーンだ。このようなシーンは、自分が友達とゲームをやって盛り上がた時などの経験と重ね合わせて共感でき、楽しいと感じる。
しかし、今回の放送を見るとその共感が全く感じられず、「倉持結香」って子をいじめているようにしか見えなかった。
彼女は今回初登場なのだが、番組を見る限り、ゲームは上手ではなさそうで、何度もミスをし、その度に共演者からの冷たい言葉と視線を浴びせられていた。彼女はテレビの出演に馴れてないようで、番組の始めからガチガチに緊張していたのだが、共演者からのこのような仕打ちを受け、まます萎縮した様子だった。見ていて可哀想であった。
少なくとも、私が友達とゲームをした中で、このような他人を非難しながらゲームをした経験はない。だから、このような雰囲気の悪いゲーム番組を見せられても全く共感できなかったし、面白いとも思わなかった。

二つ目は罰ゲームの内容が意味不明だったこと
罰ゲームは、罰を受ける人が屈辱に感じるようなことでないと、面白くないと思う。だけど、今回の放送の罰ゲームは、「杏野はるな」と「倉持結香」とそれ以外の出演者全員で、楽しそうに商店街を歩くというもの。あまり悲惨な罰ゲームは見たくないが、ここまで開き直って罰ゲームをされると、単に、意味不明なコスプレを楽しそうにしている変な趣味の人にしか見えず、何が面白いのか全く理解できなかった。

以上の理由により、自分にとって5回目の放送は不愉快で意味不明な番組だった。
特に、悪かった理由の一番目に挙げた「ゲームを楽しそうにやっているように見えなかったこと」は、ゲーム番組として致命的だ。
ただ番組の基本ルールは悪くないので、あとは出演者自身がどれだけ楽しくやれるかがポイントだと思う。ゲームなんだからもう少し力を抜いて、楽しく遊べば良い。しかし、テレビであることを忘れて内輪だけで遊んでしまうと、視聴者との壁が出来てこれもまたダメだろう。バランスが大事だ。

番組の製作者が番組を面白くしようと試行錯誤しているのは分かる。だが、試行錯誤の結果が面白さに全くつながっていない印象だ。

6回目の放送は今晩放送されるようなので、これらの問題点が改善されていることを期待する。

ユーザーに優しくないハード「Xbox360」

2006年03月15日 15時31分49秒 | 批評
Xbox 360 発売記念パック(初回限定生産) 特典 ファイナルファンタジーXI ベータバージョン付き

マイクロソフト

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1.はじめに
Xbox360は「ハイデフ」を宣伝文句に発売されたマイクロソフトの次世代ゲーム機です。Xbox360の特徴は、旧機種であるXboxの反省を生かした「洗練されたデザイン」と、ネットワーク機能を標準装備し従来の据え置きゲーム機とは一線を画した「Xbox Live!」です。
そんなXbox360ですが、インターネットや雑誌でのXbox360の特集記事ではCPUの演算性能やグラフィックの描画性能など、性能面に注目して書かれた記事が多く、ユーザーにとってXbox360が使いやすさなどに言及した記事は少なかったと思います。
そこで本記事では私がこれまでXbox360を使用してみた感想について述べたいと思います。

2.ユーザーに優しくないハード
Xbox360に対する私の感想は一言で言うと「ユーザーに優しくないハード」です。そう感じた理由は主に3つあります。一つ目は「DVDドライブの音が大きすぎる点」、二つ目は「下位互換が不十分な点」、そして三つ目が「取扱説明書の記載が不十分な点」です。
確かにXbox360にも良い点があります。例えばコントローラが無線である点です。本体とコントローラの間にケーブルがなく、ケーブルを気にせず自由に動ける点は従来のゲーム機と比べ開放的で良い印象を与えます。また、コントローラから本体の電源の入切ができる点もわざわざ本体まで手を伸ばして電源を入切する手間が省け良い点であると言えます。
しかし、私が先に挙げた三つの点は「ゲーム機一般」として、そして「次世代のゲーム機」として当然考慮されるべき点であると言えます。

3.Xbox360の不満点
(1)うるさすぎるDVDドライブ
DVDドライブの騒音が大きすぎるのはゲーム機として問題があると考えます。
なぜならば、本体の騒音が原因でゲームのBGMや効果音を聞き取りづらくしているからです。小さな扇風機が回っているくらいのような音がし、ゲーム中常にその音に悩まされます。ゲームのBGMや効果音はゲームの面白さを演出する上で必要な要素であるといえます。従ってゲーム機が発する音でゲームのBGMや効果音が聞き取りにくくなることはゲーム機として大きなマイナス要素といえます。

(2)不十分な下位互換
下位互換が不十分な点は次世代ゲーム機として問題があるといえます。
なぜならば、新型ゲーム機の発売直後は発売されるゲームの本数が十分でないからです。2月に発売されたXbox360のゲームはたった2本しかありませんでした。また下位互換にいたってはXbox360発売直後から増えておらず未だに20数本という状態です。発売から数ヶ月たってユーザーもさすがに本体と同時に買ったゲームに飽きてきたころです。しかし、現状ではユーザーは一種のおあずけ状態に立たされています。すなわち、ユーザーは次のゲームを買いたいが欲しいゲームがなく、とりあえずお目当ての作品が出るまで我慢している状態です。このようなユーザーが一種のおあずけ状態になるのを避ける意味で、Xbox360は下位互換を充実させるべきでした。

(3)説明不十分な取扱説明書
取扱説明書の記載が中途半端である点もゲーム機として問題があると言えます。

取扱説明書には記載すべき項目は3つあります。一つ目は「機器の接続方法/セットアップ方法の説明」、二つ目は「機器の操作説明」、そして三つ目は「トラブルシューティングの説明」です。

しかしながら、Xbox360の取扱説明書には1つ目の説明しか書かれていません。しかも機器の接続方法しか記載はなく、ソフトウェアのセットアップについては一切記載がありません。二つ目の機器の操作説明についても同様です。
従ってソフトウェアのセットアップと機器の操作については使いながら覚えていくしかありません。

更に良くないのはトラブルシューティングの説明がないことです。
なぜならば、トラブルシューティングの方法がないためにユーザーはトラブルに見舞われたらマイクロソフトのカスタマーセンターに電話するしかトラブルを解決する方法がないからです。
トラブルシューティングの方法が説明書に記載されていればユーザーだけでトラブルを解決できるはずの問題が、カスタマーセンターを通してでないと解決できないことはユーザーを不便に感じさせます。

一般家電品の取扱説明書を見てみれば分かるとおり取扱説明書の後半には「困ったときには」といった章が設けられており、その中で想定される故障とその復旧方法を記載しています。従って簡単なトラブルならばカスタマーセンターを介することなくユーザーだけでトラブルを解決できます。

4.まとめ
以上より、私のXbox360の印象は「うるさすぎるDVDドライブ」「不十分な下位互換」「説明不十分な取扱説明書」の理由により、「ユーザーに優しくないハード」との感想です。

ハードの印象は決してよくありませんが、やはりゲーム機で重要なのはソフトです。
私はこのようなハードの悪印象を拭い去ってくれるような良質なソフトが今後たくさん出てくれることをXbox360に期待します。

歯ごたえがあるシューティング「グラディウスV」

2006年03月08日 15時44分56秒 | 批評
グラディウスV コナミ ザ ベスト

コナミ

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「グラディウスV」はコナミから発売されているプレイステーション2用のシューティングゲームです。グラディウスシリーズの歴史はとても古く、初代グラディウスは約20年前のゲームセンター版から始まり、その後ファミコンやMSXにも移植されました。今回紹介する「グラディウスV」はシリーズ5作目となります。

しかし、「グラディウスV」が発売される現在の状況は厳しい状態です。ゲーム業界の流行はRPGが主流でシューティングゲームはお世辞にも人気があるジャンルとは言えません。しかも、シリーズ物はシリーズを重ねるごとにゲームの新規性は薄れていき衰退していくのが常でした。グラディウスではありませんがシリーズ物のゲームでシリーズを重ねる毎にゲーム内容が劣化したゲームは数知れません。
本作はそんな「ゲーム業界の流行の変化」と「シリーズ物につきまとう不安」の中、発売されました。おそらく「グラディウスV」が発売された時、「今時シューティングは売れるのか?」や「シリーズものだが内容は廃れてないのか?」と誰もが感じたでしょう。

私は本作の売り上げが最終的にどうなったのかは分かりません。
しかし、私は本作をプレイしてみて「グラディウスV」はシリーズの良さを引き継いだ万人に勧められるゲームであるとの感想を持ちました。
そのように感じた理由は3つあります。
 ・歴代グラディウスの良い点を継承している点
 ・誰でもクリアできる処置が施されている点
 ・繰り返しプレイして遊べるようにできている点

(1)歴代グラディウスの良い点を継承している点
「グライディウスV」がまさしく「グライディウス」の続編だと言わしめるためには、歴代グラディウスが持っているゲームの要素を「グラディウスV」も持っている必要があります。またその要素は、ゲームを面白くさせる「良い点」でなければなりません。
本作は歴代グラディウスの「良い点」である以下2点を継承しています。

・個性的なステージ
グラディウスはステージ一つ一つに個性があります。例えば、生物の体内のような生体ステージや、猛スピードでシャッターの中をかいくぐっていく高速ステージなどです。
本作でも生体ステージ、高速ステージはもちろんのこと、隕石が多数飛んでくるステージや、ゲル状の物体が巨大な戦艦の中をゆらゆら水面のように揺れるステージなどがあります。
このような多彩なステージはプレイヤーに次のステージへの関心を持たせます。そしてプレイヤーに関心を持たせることは、プレイヤーに次のステージ見たさに一生懸命プレイさせるきっかけを与えてくれます。

・洗練されたパワーアップシステム
パワーカプセルを取り自機をパワーアップさせていくシステムは、単純ですが奥が深いものがります。なぜならば、パワーアップの順番でステージ攻略の難易度が変わるからです。そのためプレイヤーは、ステージの進み具合や敵の状況にあわせてどの順番でパワーアップするか考える必要があります。このようなどの順番でパワーアップするかを考えさせてくれることは、プレイヤーに攻略の楽しさを感じさせてくれます。

(2)誰でもクリアできる処置が施されている点
本作は歴代グラディウスの良い点を継承していることは前述したとおりです。しかし、前作の良い点を継承しているだけではゲームとして十分とは言えません。なぜならば、シューティングゲームはRPGと違ってクリアするのにプレイヤーにテクニックがいるからです。従って、どんな人にもゲームを満足してもらうには、テクニックが無い人にもゲームを先のステージに進めさせるような救済措置が必要になります。
本作はテクニックが無い人への救済措置を以下2点の方法で取っています。

・途中復活制の導入
歴代グラディウスは自機が破壊されるとステージの途中まで戻って再スタートしました。しかし、このシステムは自機が破壊されるたびに途中まで戻されるため、何度コンティニューしても同じところでミスをし、次のステージに進めないという問題がありました。
そこで本作は自機が破壊されるとミスした場所から継続してプレイできるようになっています。こうすることによりテクニックの無い人でもコンティニューすればステージを進めることが出来るようになりました。
しかし、途中復活制はコンティニューし続けるとテクニックの有り無しに関わらずとりあえず前に進めてしまうデメリットがあります。
本作はこのデメリットをなくすための処置も同時に講じています。本作ではプレイの段階ではコンティニュー回数を制限し、何回かプレイしていくうちにコンティニューできる上限回数が徐々に増えていくようしています。こうすることにより買ったその日に、だらだらコンティニューしているうちにゲームクリアしてしまうデメリットを防いでいます。

・ステージ選択機能の導入
本作では、コンティニューしながらゲームを進めていくのは気に入らないという人のためにステージ選択機能を導入しています。本機能により向上心のある初心者は、不得意なステージを完璧にできるようになるまで思う存分プレイすることができます。
 
(3)繰り返しプレイして遊べるようにできている点
「グラディウスらしいゲーム」であることと「初心者に優しいゲーム」であることは重要なことですが、繰り返しプレイして遊べる工夫ができる点もシューティングゲームとって重要なポイントです。
なぜならばシューティングゲームはRPGのように何日もかけてエンディングにたどり着くものではなく、数時間でエンディングにたどり着いてしまうものであるからです。従って一回エンディングを見ただけでゲームを遊びつくしてしまうようでは、どうしてもボリューム不足に感じてしまいます。

本作では繰り返し遊べるように複数のパワーアップのタイプを用意しています。例えば、ミサイルの代わりにナパームボム、レーザーの代わりにリップルレーザーといった具合にです。このようにパワーアップのタイプを変えることによってステージの攻略がかなり変わります。従って一度エンディングまで見たとしても、次回は異なったパワーアップのタイプで異なった攻略方法でプレイすることが可能となり、何度もゲームをプレイすることが可能となります。

以上の理由より、私は本作品を「グラディウスV」はシリーズの良さを引き継いだ万人に勧められるゲームとしました。
最近のゲームにしては難易度が高すぎるきらいはありますが、前述したように初心者でも遊べるようになっているため、よく出来たオススメのゲームであると思います。

正当進化した「バイオハザード4」

2006年03月04日 07時04分03秒 | 批評
バイオハザード4

カプコン

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1.はじめに
「バイオハザード」シリーズはカプコンから出ているアクションホラーゲームです。初代バイオハザードはプレイステーションですが、その後のシリーズはドリームキャスト、ゲームキューブなど様々な機種から発売されています。
今回紹介する「バイオハーザード4」はシリーズ最新作となるものです。
本作は「バイオハザード」シリーズらしさを残しつつ、新しい「バイオハザード」を作ることに成功した作品として、雑誌などで評判になりました。
私も今回「バイオハザード1,2」以来、久しぶりに「バイオハザード4」をプレイしましたが、その評価が正しいと感じました。
今回は「バイオハザード4」についてレビューしたいと思います。

2.正当進化した「バイオハザード4」
本作は「バイオハザード」シリーズらしさを残しつつ、戦闘をよりスピーディーにかつスリリングに変わりました。
確かに、「バイオハザード4」以前のシリーズの戦闘にも良い点がありました。例えば、敵の動きが単調でアクションが得意でない人でも比較的楽にクリアできた点です。
しかし、アクションが得意な人から見たら逆に物足りなさを感じるところがありました。そこで本作はパズルのような扉の仕掛けを解きつつストーリを進めていく従来のバイオハザードシリーズの特徴を残しつつ、戦闘をスピーディーかつスリリングにし、また初心者を救済する措置も取ることでアクションが得意も不得意な人も楽しく遊べるゲームに変化しました。

3.スピーディーな展開かつ初心者に優しいゲーム
(1)スピーディーかつスリリングになった戦闘シーン
本作は前作から敵キャラとプレイヤーキャラをパワーアップさせることにより、戦闘をスピーディーかつスリリングにしました。
大きく変わった点は以下のとおりです。

・敵キャラのパワーアップ
本作はプレイヤーは緊張感あふれる戦闘を味わうことが出来るようになりました。
まず、敵が素早く賢くなったことです。敵はプレイヤーが逃げるとプレイヤーを追いかけてきます。以前では部屋に逃げ込めば敵はそれ以上追ってくることはありませんでしたが、本作ではドアを蹴破ってまで追ってきます。また、敵はプレイヤーを見つけると仲間を呼び大挙してプレイヤーを追いかけてきます。
従ってプレイヤーは敵に見つかると敵に大挙して襲われることになり、またプレイヤーが逃げても敵は執拗に追いかけてくるため、常に緊張感をもってプレイすることになります。

・プレイヤーキャラのパワーアップ
プレイヤーは大挙して襲ってくる敵からただ逃げ惑うだけでなく、前作より戦闘的に行動できるようになりました。
まず、前作までのプレイヤーキャラの操作はもラジコン操作でしたが、本作ではプレイヤーキャラはレバーで操作した方向に動くけるようになり、素早く敵に対応できるようになりました。また敵を倒すと弾薬やハーブなどを落とすようになり、前作のように弾切れを気にせず敵を倒すことに集中することができるようになりました。
従って、プレイヤーは大挙して押し寄せてくる敵に的確にかつ素早く対処できるようになりました。

(2)初心者への救済処置
本作は戦闘の難易度が上がったため、初心者でも楽しめるように救済処置を用意しています。
例えば、前作までは一度ゲームオーバーになったらセーブポイントまで戻りましたが、本作ではセーブポイントまで戻ることなくゲームオーバーになったマップの最初から再スタートできるようになっています。また、何度もコンティニューしていくうちに敵が回復薬や弾薬を落としやすくなったり、敵自体も弱くなることで初心者の腕前に合ったゲームの難易度になるよう救済処置がとられています。

4.まとめ
本作は、バイオハザードシリーズらしさを残しつつ、前作よりアクション性を高め、かつ初心者への救済処置も準備することでアクションが下手な人から上手な人まで幅広く遊べるゲームに進化しました。
ホラーが苦手な人にはオススメできませんが、バイオハザードファンでまだ本作をプレイしていなければ間違いなくおすすめのゲームです。

書評「たった400字で説得できる文章術」

2006年03月01日 18時51分05秒 | 批評
たった400字で説得できる文章術

幻冬舎

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1.はじめに
近年私たちの生活の中で文章を書くことが多くなってきています。例えば携帯から友達にメールを打ったり、ブログの普及により自分の身近に感じたことなどを文章にします。また仕事においても同様でメールで業務連絡をしたり、企画書・提案書・プレゼン資料など、文章を書く場面は多々あります。
そんな中で文章が書くのがどうも億劫だと言う人も多いのではないでしょうか。またその一方で「説得力のある文章を書いて人を納得させたい。」と言う欲求も、多くの人は持っていると思います。

「どうしたら楽に説得力のある文章が書けるのか?」
そういった人々の疑問に答えるかのように、最近の書店やコンビニでは「説得力のある文章が書ける本」のような書籍を多く見かけるようになりました。
今回紹介する「たった400字で説得できる文章術」もその一つです。タイトルのつけ方がうまいこともありこの本は結構売れているようです。

さて、この本を読んで果たして説得力のある文章を書くことができるのでしょうか。
私もこの本を読んで幾つか文章を書いて実践してみました。その結果、幾つかの文章は本書のタイトルどおり「説得力のある文章」を書けたような気がします。
しかし、どうも本書は「文章が書けない」と言う、文章を書く上での根本的な悩みを解決するには不十分であるとの印象を持ちました。

2.文章が書けない人の悩みを完全解決できない
本書では人を説得できる文章を書くには3つの文章のパターンを覚えれば良いと書いてあります。
確かに、このパターンを覚えることについては問題ありません。文章が書けない人の悩みの一つは「自分の考えをどう文章にしたら良いかわからない」という悩みがあるからです。自分が何を書きたいのか明確にイメージできていれば、3つのパターンを使って楽に文章を書くことが出来るところは本書の優れた点であると言えます。
しかし、文章が書けない人はそれ以外の複数の悩みを抱えています。本書を読んでもその悩みを解決することは出来ないのです。

3.本書の問題点
(1)考えをまとめる方法が書かれていない点
本書には自分の考えをまとめる方法が書かれていないのは問題であると考えます。
なぜならば、文章が書けない人の多くは漠然としたイメージしか持っていないからです。自分の考えがまとめられなければ、人を説得できる文章を書けるはずもありません。
人を説得するための文章を書くには自分が持っている漠然としたイメージを具体化する必要があります。文章が書けないで悩んでいる人はイメージを具体化するのに苦労しているのではないでしょうか。イメージを具体化する手法が書かれていない本書は、文章が書けないで悩んでいる人にとって物足りない印象を与えます。

(2)論理的な思考法が書かれていない点
本書に論理的な思考法が書かれていないのも問題であると考えます。
なぜならば、人を説得できる文章を書くためには、自分の考えを論理的に文章にする必要があるからです。文章が書けなくて悩んでいる人は自分が書いた文章が支離滅裂で悩んだ経験があるのではないでしょうか。
本書は自分の主張を分かりやすく文章にする方法は書かれているのですが、論理的な思考法(=論理的な文章を書く方法)までは書かれていません。従って、文章が書けないで悩んでいる人の本書を読んでこの種の悩みを解決できません。

4.総評
本書は書きたいことが決まっていれば本書で書かれている3つのパターンで楽に文章を書くことが出来る良い点はあります。
しかし本書には「考えをまとめる方法」と「論理的な思考法」についての記載がないため、文章が書けない人の悩みを完全解決することはできないと考えます。

従って本書だけでどんな文章でも楽に書けるようになりません。
より実戦的な文章を書くためには、本書と論理的な思考法について説明した本と合わせて読むことをおすすめします。

宇宙それは最後のフロンティア~「新スタートレック」

2006年02月23日 19時49分06秒 | 批評
新スター・トレック DVDコンプリート・シーズン1 ― 完全限定スペシャル・プレミアム・ボックス

CICビクター・ビデオ

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1.はじめに
「新スタートレック」はアメリカのSFドラマです。「新スタートレック」は、ミスタースポックで有名な「宇宙大作戦」に続く第2代目のテレビシリーズです。スタートレックは大人気のシリーズで、アメリカや日本に多くのファンがいます。熱烈なファンのことを「トレッキー」と呼ぶこともあります。

今回は「新スタートレック」がいかに魅力的な作品であるかを紹介したいと思います。

2.「スターウォーズ」とは違う「新スタートレック」
SFファンでない人がSFと聞けばなんと言っても「スターウォーズ」や「マトリックス」といったド派手な特殊効果を利用した映画をイメージするのではないでしょうか。確かに特殊効果を使った演出には良い面もあります。例えば、スターウォーズやマットリックスなどに使われている特殊効果は、現実離れした迫力があり観客を映画に惹きつける魅力があります。

しかし「新スタートレック」はそれらとは違った角度からSFの魅力を十二分に出した作品であるといえます。

3.「新スタートレック」の魅力とは
「新スタートレック」がもつ魅力とは主に三つあります。

(1)未知の世界への想像力
「新スタートレック」は未知の世界(宇宙)への想像力を膨らませてくれます。
「宇宙の果てはどうなっているんだろう。」とか「宇宙には人間以外の生物がいるのだろうか。」など誰しも一度は考えたことがあるのではないでしょうか。「新スタートレック」は我々の宇宙への疑問を扱ったエピソードが多数あります。例えば「人間を退化させてしまう未知のウイルス」、「人間の生命を吸い取る知的(と思われる)生命体」、「神のような力を持った知的(生命体?)Q」や「時間の流れが一部分だけ進んでいる時空のひずみ」などがあります。これらのエピソードは「宇宙には我々の想像もつかないような出来事があるだろう」という、我々の想像力を大いに膨らませてくれます。

(2)綿密に描かれた世界
綿密に描かれた世界も「新スタートレック」の大きな魅力です。
リアルに描かれた世界はSFというおとぎ話の世界を本当のことのように感じさせてくれます。
スタートレックでは以下の二つの点をリアルに描いています。

一つ目は種族および種族間の関係をリアルに描いていることです。
「新スタートレック」には、我々「人類」のほか、戦闘的で誇り高い種族「クリンゴン」、商売がうまくずる賢い「フェレンギ」、知的で論理的な「ロミュラン」などの様々な種族がいます。各々の種族は単に「人類」と顔かたちが違っているだけではなく、種族独特の特徴を持っています。また、「クリンゴン」と「ロミュラン」は仲が悪く、「人類」と「クリンゴン」はかつては仲が悪かったが、現在は「同盟関係」など、それぞれの関係も綿密に描かれています。こういった種族の特徴や種族間の関係は、現実の世界情勢に相通ずるものがあり物語をリアルにします。

二つ目は登場人物の個性的に描き、また登場人物間の関係をリアルに描いていることです。
「新スタートレック」は宇宙船「エンタープライズ号」のクルーを中心に物語が展開します。「新スタートレック」に登場する人物はそれぞれ個性的で魅力を持っています。例えば、エンタープライズ号の艦長であるピカード艦長は公明正大な人物でとても魅力的であるし、副長のライカーは艦長を信頼する使命感にあふれる人物です。また「新スタートレック」は種族同様にクルー間の人間関係も緻密に描いています。副長ライカー(男性)とカウンセラー・トロイ(女性)は、過去に付き合っていた関係で現在は恋人のようで恋人でない複雑な関係です。データ少佐(アンドロイド)と機関主任ジョーディ(人間)はロボットと人間の奇妙な友情があります。このような一癖も二癖もある人間関係も、現実の単純ではない人間関係を反映しており物語をリアルにしています。

(3)未来の科学力への憧れ
科学の進歩を感じさせてくれる未来の道具も「新スタートレック」の魅力のひとつです。
「未来になったらこんな道具が開発されているだろうな」という我々の予想を描いているところが、我々を未来への憧れへと運んでくれます。
例えば、何光年も一瞬に進む「ワープ」はもちろんのこと、人を一瞬に違う場所に移動させる「転送装置」、また自分の欲しいものを一瞬に作り出してくれる「レプリケーター」などが出てきます。

4.さいごに
以上より「新スタートレック」は「未知の世界への想像力」を膨らませてくれ、「緻密に描かれた世界」により物語をリアルにし、「未来の道具」により科学の進歩のを感じさせてくれる作品であり、スターウォーズなどとはまた違ったSFのよさを描いた素晴らしい作品です。

現在CSでも再放送をやっていない状態ですが、テレビで見る機会があったら是非見てください。きっとスタートレックの虜になると思います。