E3が開催されていたようだが、今年はイマイチだった。
ここ数年はマイクロソフトが一番の話題性を集めていたと思うが、今年のマイクロソフトは全くダメだった。
と言うより、全然あさっての方向に努力していたことがわかって愕然とした。発表の内容は去年とほとんど変わらない。ライジングとコールオブデューティーがきて、ナタル改めキネクトのデモ。去年からまったく進歩がなく、この一年間何をしていたのかと本気で思った。
キネクトのラインナップをみると、マイクロソフトはライト層を獲得したいようだが、今更、体感コントローラーごときでライト層を獲得出来ると本気で思っているのだろうか。Wiiと同時にやるならわかるが、Wiiからかなり遅れて、Wiiの二番煎じを行ったって、どう考えてもWii以下の結果にしかならないだろう。しかも、今はWiiが発売された頃と違ってiphoneや携帯でお手軽にゲームができてしまう時代だ。しかもそれらはもうすでに持っている人が多い。それらを差し置いて、わざわざ、ゲーム機と体感コントローラを買いに行くライトユーザーが一体どれだけいるのだろう。私は、それほど居ないように思う。
それでも、私は、最初は別にキネクトに否定的ではなかった。それは、キネクトでゲームファン向けの体感ゲームが出るかと思っていたからだ。Wiiにはないゲームファン向けの体感ゲームがでれば、それはWiiとの差別化となるし、大きなセールスポイントになっただろう。だから、このWiiの二番煎じのラインナップには心底失望した。
マイクロソフトのカンファレンスは最低だったが、他社のカンファレンスもどっこいどっこいでだったのが、マイクロソフト的には救いだった。ただ、マイクロソフトはこの大迷走を少なくともキネクト発売まで続けるだろうから、致命的なダメージをマイクロソフトは今後、背負い込むかもしれない。
一方、ライバルのソニーもE3はぱっとしない印象だったが、マイクロソフトほどとち狂っていないようなのでまだ希望がある。ただ、PS3をホームネエンターテイメントのハブとして機能させる当初の目標からは程遠く、PS3の周辺をオールソニーで埋め尽くす夢もiphoneやipadで外堀を埋められつつあり、ソニーも難しい局面にきているように思う。
そう考えると、マイクロソフトも、据え置きゲーム機を、単なるゲーム機としてではなく、エンターテイメントマシンとして、機能させたいのかもしれない。そう機能させるにはゲームファンだけではなく、一般ライトユーザーも取り込まなくてはと言う発想なのだろう。そうなうように努力するのが企業努力だが、果たしてその努力は報われるのだろうか。
今年のゲーム業界は大きな分岐点に来ていると言えるかもしれない。