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<現役ミュージシャン> 意外な年齢のミュージシャンたち-ポール・スタンレー

2021-05-31 09:35:25 | MUSIC

 「ポール・スタンレー」

  1952年1月20日生まれの69歳

【レビュー】KISSのポール・スタンレー、ソウル・ステーションを率いてのデビュー作登場 2021.3.19 20:13

 

 KISSのフロントマン、ポール・スタンレーによる新たなプロジェクト、ポール・スタンレーズ・ソウル・ステーションのデビュー・アルバム『ナウ・アンド・ゼン』が、3月19日、世界同時発売を迎えている。2015年に始動しているこのプロジェクトは、その名前からも明白であるように音楽的には完全にソウル・ミュージックを軸とするもので、ベイビー・フェイスやホイットニー・ヒューストン、クリスティーナ・アギレラをはじめとする数多くのアーティストを手掛けてきたアレックス・アレッサンドリーニがミュージカル・ディレクターを務めている。バックアップ・ヴォーカリストだけでも3名を要する大所帯の中に、KISSのドラマー、エリック・シンガーが含まれているのも注目したいポイントのひとつだ。

 そもそもはロサンゼルス界隈でのライヴ活動のみに甘んじていたこのグループだが、2018年1月には来日公演も実現させ、その頃にはすでにアルバム制作の青写真が描かれつつあったようだ。その来日公演の際には、往年のソウル・ミュージックに詳しくない向きでも耳におぼえのあるような名曲のカヴァーばかりが演奏されていたが、この『ナウ・アンド・ゼン』に収録されている全14曲の中には、そうしたヴィンテージ曲ばかりではなく、ポール自身がこのプロジェクトのために書き下ろした5曲のニュー・ソングも含まれている。つまり「歴史=ゼン」に敬意を払いつつ真摯に向き合いながら、それを「現在なりのオリジナルなもの=ナウ」と繋ぎ合わせているのだ。

 

 ポールはこうした作風に至った経緯について「このプロジェクトでのライヴを重ね、アルバム制作に取り組んでいるうちに、楽曲面でも過去にばかり頼っていてはいけないと思うようになったんだ。そこで、過去と現在とを継ぎ目なく滑らかに結び付けるような曲を書くことを目標にしながら、新曲作りに着手しようと考えた」と説明し、さらに、「僕自身が尊敬する大勢の人から感想を聞いた限りでは、その使命は達成できたようだよ」と満足げな発言をしている。ちなみにこのソウル・ステーションの音源を聴いて驚嘆した人物たちの中には、ポール自身が影響を受けてきたことを公言してきたロッド・スチュワートも含まれている。

 近年では自叙伝の執筆や描画に取り組んでみたり、ときには自らピザ生地を回す映像などをツイッター上にアップするなど、料理大好きな家庭人としての一面をさらけ出してみたりと、“素顔”を躊躇なく見せているポールだが、KISSでのハイ・テンションで挑発的なロック・エンターテイナーとしての一面とは明らかに異なった表情を、この『ナウ・アンド・ゼン』では味わうことができる。彼は、次のようにも語っている。

 「僕はフィリー・ソウルやモータウンといった音楽を聴きながら育ったんだ。ブリティッシュ・ロックの偉大なバンドをいろいろと聴くようになったのは、そのずっと後のことでね。オーティス・レディングやソロモン・バークについては、幸運なことに生で観ることもできたんだよ。そういった音楽や曲の物語性は、辛い日常の中でも僕に力と希望を与えてくれたものさ。あの時代の偉大な名曲は、大勢の人々にとって魔法の薬となる。そして僕は、自分たちにも使えそうな魔法を探しに、あの時代に立ち返ったんだ」

 この『ナウ・アンド・ゼン』に詰め込まれたニュー・ヴィンテージ・ソウルとでもいうべき音楽の魔法を、まずは先入観抜きで味わいたいものだ。そして、69歳にして新たなスタートを切ったポール・スタンレーの果敢な生き方に拍手を送りたい。なお、4月5日に発売される『BURRN!』誌5月号には、このアルバム完成に際してのポールの独占インタビューが掲載されるとのこと。こちらにもぜひご注目いただきたいところだ。

取材・文◎増田勇一

*https://www.barks.jp/news/?id=1000198650 より


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