ドキュメンタリー映像作家 亭田 歩(ていだ あゆむ)さんの『響』HIBIKI RYHTHM OF DNAダイジェスト版試写会に参加しました。
今年、ベネチア国際映画祭にも出展される映像作品のダイジェスト版です。
亭田さんは、8年をかけて、世界の12の先住民族を訪ね、彼らに先祖代々から伝わる『叡智』(人間の力の及ばない心理を見通す目)を紡ぐ「ネイティブ・ヒューマンビーング」との触れ合い旅を続けてきました。
オーストラリアのアボリジナル、
アイルランドのケルト民族、
アラスカのクリンキット族、
ネイティブ・インディアンのホピ族、
台湾の原住民族、
ネイティブ・ハワイアン、
日本のアイヌ民族、
グアテマラ・メキシコユカタン半島のマヤ、
アフリカ・ケニアのマサイ族、
フィンランド・ノルウェーのサーミ、
中国・ネパール・インドのチベット民族
そして、日本人のルーツ「縄文」を巡り、日本国内にカメラを向けてきました。
亭田さんの『ソウル・ジャーニー』で記録された映像は、現代人が、記憶の奥底にDNAとして「無意識保存」されている、『人間』の魂と心、そして、それぞれの『ネイティブ』が伝える精神文化や生命の叫びをリアルに伝えてくれます。
私は、映像を見て感じた事がありました。
それは、『ネイティブ』文化には、不思議なくらいの共通点があるということ!
自然の中で生かされている事への『感謝心』
自然を敬い、自然に包まれ、自然の中で『命』が育まれている事への『信仰心』
そして、人間の『叡智』(人間の力の及ばない心理を見通す目)をつむぎ出す『長老文化
』と『精心』
ホモ・サピエンスとして「英知」(道理をさとり得るすぐれた才知と才能)を特権化して、文明を創造し、人類の便利文明を築いてきた『現代人』が、地球自然からの警告を受け始めています。
経済発展、効率性や合理性、便利社会の実現に向けたテクノロジー至上意識...などの「確証バイアス」に罹患している現代人が、『叡智』を呼び覚ましてゆくには、「ネイティブ」が持つ『叡智』のスタイルを知る機会、そして、それを感受する心をリカレントしてゆくことが大切です。
私は「響」の映像には、現代人のDNAにも刻み込まれている『叡智』の感覚を、呼び起こしてくれるのではないか!と期待しています。
「響』完成版を観るのを楽しみにしています。