さあ~てと 帯しめましょか。

人生、山あり谷あり
向かうはわが身の置き場所よ。
帯締め、気を染め、往きましょか・・・  ~part 2~   

地名の表記

2011年07月01日 20時58分30秒 | 姓氏/珍姓・難姓・奇姓/地名

 【日本地名の表記方法】

 【1】借音地名
 漢字の字音を借りて書く

  都志麻(としま)・・・一字1音を借りて音訳したもの
  信濃(しなの)・・・シンの字音をシナに転用したもの

【2】借訓地名
 漢字の訓読みを別の意味の地名に借用して当て字したもの

  葛飾(かつしか)→勝鹿
  小狭間(おばさま)→伯母様
  下(さが)り→十八女(さかり)・・・戯書
  我孫子(あびこ)→「我」+「曾孫(ひこ)」=孫の子・・・熟字訓
  鳥(とり)の一部をトの音に借用→鳥羽(とば)・・・省略形の借訓

【3】正訓地名

 漢字の字義と地名の意義が合致しているもの

  陰田(かげた)・・・陰地にある田

【4】正音地名
 正訓地名を音訓したもの

  陰田(かげた)→陰田(いんで)

【5】音訓地名
 音訓を混同した重箱読み、湯桶読みの地名
  後世になるほど多い

  行田(ぎょうだ)
  浦和(うらわ)
  

   

 

『古事記』

   表意的なものと一字一音の借音表記の方法
  固有名詞に十分な注意を払っている
  借音表記は外国地名のようだから借訓表記に固定化へ

 ☆例)  「白檮原(かしはら)」
     「国見(くにみ)丘」
     「伊波礼(いはれ)」
     「畝火(うねび)」
     「真名子(まなご)谷」
     「師木(しき)」
     「美富登(みほと)」 など

 ☆音注有り・・・「宇迦斯(うかし)」〈穿〉→「自宇以下以音下效也」
       「高佐士野」→「佐士二字以音」

 ☆すでに表記が固定していたもの・・・「師木(しき)」
                 「意富(おほ)」
                 「丸邇(わに)」など

  

 『日本書紀』

  純漢文式の記述方を採用
  漢字の意味の正用性を重視
  一字一音の訓注を施し、借訓表記という方法も用いた
  使用文字より地名説話の発生が出始める

 ☆【神武紀】・・・「橿原(かしはら)」
         「磐余(いはれ)」
         「畝尾(うねび)」
         「繊沙𧮾(まなごだに)」
         「磯城(しき)」
         「御陰(みほと)」

 ☆訓注有り・・・「穿邑(うかちむら)」→「此云于介知能務羅」
       =「穿邑は穿(うが)ち超えた所」≪地名説話≫

『万葉集』の地名

  正訓と一字一音(二字もある)の方式に統一
  漢字の音訓を適当に交用

 ☆義訓の方法・・・例)「飛鳥」
 ☆二字化・・・「葛山」←「葛城山」
        「蛉野(あきつの)」←「蜻蛉野」

 

 

  『地名伝承学』 池田 末則:参照

 

 

 

 

 

 

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