僕のエア (文春文庫) | |
滝本 竜彦 | |
文藝春秋 |
ネガティブ・ハッピー・チェーンソーエッジが割と面白かった記憶のある滝本氏です。
ずっと書いてらっしゃらなかったんですね?
設定と文体はラノベ的ですが、これはエンタメ的作品ではないと思う。
以下、ネタバレあり!!!
そうそう滝本氏ってこういう文体だったよなー。
ネガティブにハイテンションだぜこの野郎!って感じ。
エアの言動、峰岸さんの禅的恋愛観(?)、この世はすべて幻覚だと思っちゃえばイイんだぜという世界観、どれもこれも独特で。
めくるめく滝本ワールドですたい。
が、エアの消え方とか唐突じゃないすか。
オチもついてんだかどうなんだか。
軽いぜコンチクショウ的文体に惑わされますが、これって実は暗~~~~い私小説的な感じなんだろうか。
エンタメ的小説ではなくて。
うむ、そうなのかもしれない。
そうか、新しい形の純文学なんだね。
きっと100年後とかに称賛されちゃったりするのかもね。