三十汁+α

いよいよ三十路のアタクシを、節度を保ちつつ、垂れ流していこうかな。
とか言ってるうちに、もう@年。

硝子のハンマー <貴志 祐介>

2008-05-02 11:00:15 | 
 やっぱオモロイ、貴志祐介!!
 さすがですなー。
 文庫巻末の、法月センセのインタビュー(対談?)も、魅力。

 以下、ネタバレありです!!

硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)
貴志 祐介
角川書店

このアイテムの詳細を見る




 ひっさしぶりの貴志さんだったのですが、読み始めてすぐ、あぁ~貴志さんだなぁ、と思いました。
 硬質で無駄のない文章、それでいて丁寧な説明。
 黒い家の時からそうだったけど、コノヒトいちいち説明が丁寧なのよね(ホメてますよ)。
 読み手にフェアであろうとしてるっていうか、ちゃんとついて来れるようにしようとしてるっていうか。
 そういう意味では、今回初挑戦とされてる『本格』モノ向きなのかしらん?
 でも、読んでて『本格』モノだと意識はしなかったなぁ。
 やっぱ、キャラの魅力っぷりから言うと、『本格』としては、異色なんじゃないかなぁ。
 私の中での『本格』は、純粋に謎と謎解きに注力されているというか。
 キャラは魅力的でも、そこにやるせなさはあまり介在しないというか。
 あくまで偏見ですけど。

 犯人の人生をあんなに語られちゃあ、お話の中だし、応援したくなっちゃうっての。
 ちょっと青の炎の時のやるせなさに、似たものを感じました。
 まぁラスト、ちょっと救済はあったみたいですが。。。
 防犯コンサルタントの榎本径が言った「殺したらおしまい」っていうのが、貴志さんの心なのかしらん。
 どんなに酷い目にあってきたからって、やっぱり人を殺してしまったらおしまい、っていう。
 
 ちょっとホロニガ感あり、なお話でした。

 あ、後半のミスリードに、しっかりハメられたワタクシでしたよ。くそ

 純子&榎本コンビはシリーズ化されてるらしいですな。
 また楽しませてください、貴志サマ。
 


最新の画像もっと見る