雑記 夜更かしの毎日

働く主婦の日々のこと。
大好きなお芝居や音楽、その他もろもろ。

5/23 「まとまったお金の唄」 下北沢本多劇場

2006-05-25 | LIVE S
雨の中、夕方から下北へ。大人計画、「まとまったお金の唄」を観に本多劇場へ。
相変わらずチケット取りが大変みたい。今回は先行で無事に確保。まあ、あんまり良い席じゃないけど、取りあえず通路側なのがちょっとうれしい。本多のシートってちょっと狭いからね。しかも階段も座布団席でいつもぎっしりだし…
と、思ってちょっと早めに劇場に着いたんだけど、今日は階段の座布団席は1段おき。雨で平日だったから当日券、少し余裕があったのかしら?このぐらいだと通路も多少のゆとりがあって通りやすい。

鏡前が両端に並ぶ舞台。袖からパラパラと数人の役者さんがその前に座り、「おや?」と思っているうちにお芝居が始まる。
蒼木家の博子役、平岩紙ちゃんを語り部に舞台は1970年、おおちゃか万博の開催前夜に蒼木家に起こった不幸な事件の顛末へ。
亭主亡き後、健気に家を守る母、ヒトエに荒川良々さん。その2人の娘、ヒカルとスミレに阿部サダヲさんと市川実和子さん。そして、蒼木家の離れの普通ではない下宿人達と、ヒトエが借金をしている金貸しのカクマル親子。とびきりに不幸な生い立ちの乞食が加わってのホームコメディ。
ギャグや駄洒落が満載(でもそのほとんどが、70~80年代のなんだけど…)で面白いんだけど、笑えば笑うほどそれに包まれた狂気と不幸に、なんだか息苦しくなってくる…
蒼木家の不幸の源はどこまで遡れるのか、その不幸をもたらしてしまった人物の不幸の始まりはどこにあったのか。松尾さんの脚本らしい不幸な連鎖がここにも重く横たわる。
お話の舞台になった70年代は日本がものすごく活気にあふれ、勢いのあった時代。その勢いに流されるように進む時間の中では、神様はやっぱり役立たず。
身に振りかかる不幸に少しずつ正気を失っていくヒトエさんは、むしろ幸せそうにみえたりもする。

熱を帯びていた時代も現在から振り返ると、なんだか虚しい。でもその時代を生きなければならない者にとってはそのすべてが避けられない事実。
難しいなぁ…。
頭の中でうまく割り切れなくて、やっぱりもやっとしてしまう帰り道…



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