アメリカでは多くの州、市などで毎年10月第二月曜日を「コロンブスの日」として祭日としている。クリストファー・コロンブスが1492年10月12日、新世界に到達したのを記念するためである。モルモン書は第一ニーファイ13:12に、神の御霊が彼に働きかけて彼が大海を渡ったこと、神の怒りがニーファイの兄弟の子孫(インディアン)に降って、異邦人の前に散らされ、打ち負かされるに至ったことを13, 14節で述べている。
[Rigoberta Menchu Tum]
このことについて、南北アメリカ大陸に住んでいる原住民(インディオ)は当然異なる見方をしていることを覚えたいと思う。例えば、リゴベルタ・メンチュ・トゥムという女性運動家は、中南米の土着民族(インディオ)の権利擁護のために、また異なる民族間の和解のために尽力した - - その頃紛争が激しく、ゲリラ活動、テロが頻発していた - - ことで、1992年ノーベル平和賞を受賞している。1992年はコロンブスのアメリカ発見500周年記念の年であった。インディオの組織が彼女をノーベル賞委員会に推薦したのであるが、それはヨーロッパ人のアメリカ発見が土着民の抑圧、絶滅をもたらしたことに注意を喚起するためであった。
結局、考えてみれば、コロンブスの新大陸発見を高く評価し、称えるのは、勝者の視点であり、勝者の論理(正義)であって、勝者が歴史を書く例なのであろう。しかし、過去に征服された土着の人たちを尊重する動きも出ている。シアトルではこの祭日を「先住民の日」と変えたと伝えられる。2015年、アメリカで9つの都市がその動きに追随している。
Source:
http://www.nobelprize.org/nobel_prizes/peace/laureates/1992/tum-facts.html
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モルモンがコロンブスを聖典の預言書に登場させる理由も、アメリカ大陸にキリストが降臨する理由も、新エルサレムがアメリカ大陸に現れるという教義が根っこにあるからと言えるからではないでしょうか。
だからモルモン書の予言は間違・・・おっと、これ以上はやめときましょう。
> コロンブスを聖典の預言書に登場させる理由も、アメリカ大陸にキリストが降臨する理由も、新エルサレムがアメリカ大陸に現れるという教義が根っこにあるからではないか
鋭い指摘です。IN10章から13章あたりまで「イスラエルの家」について、遠大な預言が語られ、後にオリーブの木の譬えが出てきます。従って、広い文脈から見れば新エルサレムがアメリカに現われるという考えが背後にあって、ヨーロッパ人の新世界発見と移民から説き起こしているわけですね。コロンブスの登場もその文脈に入ってきます。
また、1770年代以降アメリカ東部にアメリカが新しいエルサレムになるという思想が顕著であったのが背景にあると思われます。(Mark D. Thomas, “Digging in Cumorah: Reclaiming Book of Mormon Narratives” p. 111)
http://inri.client.jp/hexagon/floorA4F_ha/a4fhc100.html
1492あたりから、ユダヤ人がプロテスタント形成に一役買ったんだと、日本の武士の台頭、織田、豊臣、徳川政権移行はそれらユダヤ支配のヨーロッパの歴史と連動しておったと・・・
もうひとつは、異邦人白人帝国アメリカの殺戮を伴ったアジア進出進行中ですよね。犠牲者数、米西戦争でフィリピン人100万、太平洋戦争日本人300万、朝鮮戦争400万、ベトナム戦争150万・・・有色人種のモルモン改宗者として、どういった見方ができるのかですよね・・・同胞にどう説明できるかと??