キンモクセイの香りが漂うようになりました。
ちょっと不思議に思うのは、日本の抒情詩で「イヌタデ」もしくは「赤まんま」を歌ったのがあるのかどうか。すぐには思いつきません。
ま、別に先例を否定したと解釈する必要もないのでしょうけれど。
今日の写真はイヌタデ。いわゆるアカマンマですね。
ままごと遊びの時、この花を赤飯がわりにしたのだとか。私はやった記憶がないのですが……。
中野重治が「歌」という詩で――
- おまえは歌うな
- おまえは赤ままの花やとんぼの羽根を歌うな
- 風のささやきや女の髪の毛の匂いを歌うな
- …………
- おまえは赤ままの花やとんぼの羽根を歌うな
ちょっと不思議に思うのは、日本の抒情詩で「イヌタデ」もしくは「赤まんま」を歌ったのがあるのかどうか。すぐには思いつきません。
ま、別に先例を否定したと解釈する必要もないのでしょうけれど。
「イヌタデ」の「イヌ」は「役たたず」とか「とるにたりない」とかいう意味のようです。香辛料に使うタデ(柳蓼)のような辛味がこれにはないので、こんなふうないわれ方をしたのだとか。