のそのそ日記

イベント・展示会案内、その他つれづれ

献本話・続

2017-08-26 14:44:00 | ノンジャンル
 昨日は怖い献本レスポンスの話だったけど、それとはまた別の話。

 最近の二次ジャンルで「献本とはナニ?」というくらいそういう発想がまっさらナッスィングな畑にも出会いました。
 でもなんか判るんだ、そういうジャンルは基本作る本の数をぐっと抑えて在庫を残さないで、今一番描きたいものをがっと描いて出す!1イベントで発行・完売が基本!っていうはっきりしたテンションなのね。

 昔のおたくだって、振り返ったら絶対最初は「新刊30冊って作れないかな」と印刷マニュアル見たはずなんだよ。
 それができなかったから、長期戦で在庫を持つ覚悟を締めて、結果戦友に自己紹介する意味合いで、献本が始まったんじゃないかと思ってるんで。読み手と描き手の覚悟の距離は、かくも遠く離れていたんだなあ。

 今はSNSで本の冊数だけじゃなく傾向や対策やリクエストなど、事前にどのくらいの規模で何が求められてるかデータを集めて作ることができるから、目をつぶって思いのたけをぶちこんで盛大に自爆ってことは少なくなってると思うのね。オンデマンドで小部数印刷もたくさんあるし。

 でも先月、よそジャンルのアンソロ企画に対して、身内だけで何かしてるとか描き手として呼んでもらえない疎外感を感じる人が絡んでくるって話題が出てたんだ。
 それってみんなが情報を共有できるSNSで(上記のようなデータ集めもしやすい)描き手とそれ以外の人を差別しないで欲しいっていう苦情だと思うのね。
 だけどそもそも「描き手は描くために闘ってるんだよ、読む人は本が出来てから参加してくれよ」って話が通じにくくなっているってことだね。

 SNS上ではすべての活動がだだ漏れ一律に閲覧できてしまうから、「描き手になる条件はこの闘いに参加できる奴のみだぜ」っていうSNS上では見えない戦闘スキル(期間内に決められた条件で作画をあげる)を持つって意味が通じにくいんだと思うんだ。
 多分昔の献本ってのは、その線引きをはっきりさせる役割もあったんじゃないかな、としみじみ思った次第。
 本は、描き手にとっての戦歴なんだよ。
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