豪州帰りの「えりー」日記

メルボルンでの学生ワーホリ経験をシニカルに慎ましくご紹介。その経験を映像業界で活かしたり殺したりな趣味ブログ。

小説れびゅー的な⑤/森見登美彦『夜は短かし歩けよ乙女』

2020-05-17 11:11:00 | 小説れびゅー
寒いです。雨が降りしきる日は大変冷え込み、冬服をダンボールにぶち込んで封をした私を困らせるのです。捨てようか捨てまいか迷っているニットを着てやり過ごしました。

さて今回は森見登美彦『夜は短かし歩けよ乙女』です。劇場版アニメーション化されるほどの名作です。そんな名作を語るのは戦々恐々ですが、有名人でも何でもないので好きにやらせて頂きます。


・「夜は短かし歩けよ乙女」(p.65より抜粋)
京都を舞台に典型的な自堕落な学生を送る「私」とその「私」が恋心を寄せている「彼女」の2人の目線からストーリーが展開するラブコメ的フィクション作品です。森見登美彦の独特な言い回しが小気味良く、2人の関係がどうなっていくのか目が離せません。

おススメポイント①
「京都が舞台」
京都の大学に通ってはいませんでしたが京都には何度も訪れたことがあり、作中で登場する先斗町や下鴨神社など知っている場所が登場するのは親近感が湧きます。フィクションなのにノンフィクションのような錯覚を覚えます。

おススメポイント②
「私と彼女」
同じ出来事を2人の目線から描くという展開で、そのために2人が出会うことがあればすれ違うこともあります。そうやって重なる「奇遇」はいつしか「運命」という甘美な響きを持って錯覚から実感へと変わっていくのです(ステキ!)

こういう充実したラブコメを読むと「こんなステキな出会い方をしたい!」乙女チックに目をキラキラさせてしまうものです。そして最近マッチングアプリで出会いを済ませてしまおうとする私に落胆するのです。そんな即物的な恋愛で良いのか?と頭を悩ませるべきなのでしょうが、これはこれそれはそれ、と最新のクーラー顔負けの速度で冷めてしまうのです

何度読んでも深い幸福感に包まれるこの『夜は短かし歩けよ乙女』、不思議で笑える京都のひと幕に酔いしれては如何でしょうか?

もう1度読みたい、そしてレビューとして広めたい小説がまだまだあるのは困ったことのようで大変幸せなものですね。全部出来るかどうかわかりませんが、出来るところまでやっていくつもりです!
それでは!

マッチングアプリをやってみた的な

2020-05-13 11:11:00 | 日記
暑いです。冬と同じくらい苦手な夏が近付いてきました。エアコンのフィルターを掃除したので準備は万端です。猛暑日よ、かかってこい。

待ちに待った配属が決まりそうな「えりー」です。配属が決まっても在宅なんですけどね。

そう言えば全国民に配布されると噂の布マスク2枚はいつ届くんですかね?届く前に収束しちゃったりして?(それはそれで嬉しい)

さて今回は何とマッチングアプリをやってみたという(個人的に)大胆な記事になります!

1.いきさつ
これは上京する前のこと、

バイト先の後輩
「えりーさん!東京行くならマッチングアプリやった方が良いですよ!」

「え?何でよ?」

バイト先の後輩
「東京は会員数が桁違いですから!」

そして上京後、大学からの友人と、

友人
「暇つぶしにマッチングアプリええで」

「え?何でよ?」

友人
「知らん人から『いいね』がくると自己肯定感が意味もなく上がるんや

これは何だか健康に良さそう!と、青汁とか購入しちゃいそうなチョロさでマッチングアプリをインストールしました。ちなみに今回始めてみたのは「タッ◯ル」です。


2.やってみた
やると言ってもそこまで真剣にやるつもりは無かったので写真は上半身が映った1枚で勝負。プロフィールはそれなりに埋めて対戦よろしくお願いします。
これがマイページ。偽名でやってます(友人がその方がいいと言うので)スコアはメッセージのやりとり如何で増減するそうです。

その結果、アプリ開始1日目から3日目まではマッチング出来ましたが4日目からはマッチングせず、5日目に至っては『いいかも』が来ず。結局8人の方とマッチング出来ましたが、課金しないとメッセージが送れないので何も始まらないまま終了です(貰ったメッセージさえ見れない)

貰った『いいかも』の総数はこちら!

結構貰えましたが『もらったいいかも』からマッチングしたのは2人だけでした。

3.ノーマネーノーチャンス
無課金でも利用出来ますが毎日最大20人に送れる『いいかも』か、チャンスタイムで30分間30人に送れる『いいかも』以外男性側から出来ることはありません。

そもそも課金しなければメッセージ交換が出来ませんし、相手のメッセージすら読むことが出来ません。ただただマッチングしたという結果だけが残り、始めのうちは自己肯定感が高まりましたが今では「何なんだこれ」と不思議な気持ちになりました。なんせ存在するかどうか分からない女性とマッチングしただけですから。

4.というわけで
マッチングアプリのあれこれを理解したような気がするので、「タッ◯ル」は退会して別のマッチングアプリを課金して始めてみようかなと思います!なぜ退会するのかと言うとやはり最初の3日間の好調ぶりが記憶に新しいからです!

そのうち課金した結果を記事に出来ればと思います!
それでは!

小説れびゅー的な④/恩田陸『ロミオとロミオは永遠に(上・下)

2020-05-10 11:11:00 | 小説れびゅー
遂に私のサッカー愛が爆発してしまいAmazonでサッカーボールを購入しました。5月は独りでもみんなでもボールを蹴ってはボールを追いかけ犬のようにボールに夢中になります。わんわん。

そろそろ出社したい。本当に社会人なのか自信が無くなってきた「えりー」です。こんな状況ですが給料はちゃんと振り込まれていました。

第4回は恩田陸『ロミオとロミオは永遠に(上・下)』になります。全700ページに渡る超絶SFでありながら強いメッセージ性を持つ個人的に大好きな作品です。大好きな作品をレビューするのはとても緊張しますね(知らんがな)





・なんという連中なんだ、ここはなんという世界なんだ。(上巻p.47より抜粋)
主人公のアキラは過酷な試験を突破し「大東京学園」への入学を果たす。そんな彼らの学園生活は実学中心の地上と娯楽に満ちた地下の二面性を持っていた。その世界でアキラは学園内で行方不明になった兄の足跡を探すために「新宿クラス」の生徒たちと繋がるが…。

・二十世紀。これが二十世紀なのだ。(下巻p.313より抜粋)
「成仏する」それはこの学園で囁かれる卒業に似た学園を去る方法。卒業への目的を失ったシゲルはアキラとキョウコと共に「成仏する」を密かに目指す。アキラは「新宿クラス」の生徒と共に脱出を図る。彼らは新地球注目の大東京オリンピックで何を起こすのか…。

・おススメポイント①
「圧倒的ボリュームのSF」
こういうの書ける人って普段何を考えているんでしょうね(※最高級の賛辞です)文字にされた世界を想像するという読書の1つの楽しみ方がとても合う作品です。何がとは言えませんが、東京に住み始めたお陰でこの作品がさらに楽しめました。

・おススメポイント
「20世紀へのノスタルジア」
ひとつの時代、私たちが産まれる前のバブル時代。「あの頃は良かった」そう言いたげなようにバブル時代の残滓が散りばめられています。娯楽は害悪だと言う世界観で存在感を示す懐かしの言葉たち(産まれる前ですが)が最初はちぐはぐな感じを与えるかもしれませんが、次第に確かなリスペクトを感じさせてくれます。

・おススメポイント③
「何故彼らは『成仏する』のか」
支配と制限、しかし将来は約束されている。そんな環境から抜け出して将来を自らの手で切り拓く。極めて暗示的ではありますが、そのような意思を感じました。何故彼らは約束された運命に抗うのか。彼らの意思を感じとってみて下さい!

魅力たっぷりのこの作品、正直言って浦沢直樹『20世紀少年』と肩を並べられる程の80's〜90'sリスペクトのSF作品なんですが、驚くほどに知名度が低い!(どうして?)みんな読んで!広めて!(懇願)

最後にもしこの作品を映像化(SF過ぎて不可能かも)するのであれば、エンディングにはローリングストーンズ『ドント・ストップ』を流したいですね(何となくそう思うんです)

それでは!ラブアンドピース!

小説れびゅー的な③/恩田陸『光の帝国 常野物語』

2020-04-30 11:11:00 | 小説れびゅー
麗らかで過ごしやすい日々が続きますね。それもあって昨日は同期とランニングに出掛けて良い汗をかきました。今日は筋肉痛気味の「えりー」です。そろそろ別ジャンルの記事が書きたい(ネタがない)

第3回は恩田陸『光の帝国 常野物語』という短編集になります。これは私だけかもしれませんが、こういった短編集の方が読むのに時間がかかるんですよね。

え、何故かって?

そりゃ1つの短編を読み終える度に余韻に浸るからですよ。



…我ながらかなりキモチワルイことを言いましたが気持ちを切り替えてレビューしたいと思います…。

・「権力を持たず、群れず、常に在野の存在であれ。(p.247より抜粋)」
特徴と言えば、特別な能力を持ちながら密かに暮らしている常野の人々たちの今と昔を繋ぐような短編集と言うべきでしょうか。様々な立場から語られる不思議な「常野」の世界を体感出来る一冊です。

・おススメポイント①
「ファンタジー」
前回紹介した『六番目の小夜子』はホラーテイストなミステリですが、今回の『光の帝国 常野物語』はファンタジーです。青春やミステリなどで語られることの多い作家ですが、色々なジャンルで「らしさ」を感じさせてくれるが恩田陸の魅力ですね(ここだけ早口)

・おススメポイント②
「短編ごとの繋がり」
この短編集ではサブタイトルに「常野物語」とあるように各短編に繋がりが見られます。出来る限りスラスラ読むのではなく、のんびりと余韻を楽しみながら読むのがおススメです。

・おススメポイント③
「日常の中の異能力者」
文章で異能力者を表現するというのは下手すると幼稚で大味になりがちです。しかし常野物語においては私たちと同じように暮らす異能力者が巧みに表現されており、むしろ私たち以上に人間らしさを感じさせてくれるほどです。

以上になります。ちなみに続編として2冊ほど既刊されており、それらもいつか紹介出来ればと思います!

この連休中、少しばかり遠出する予定の方は無意識のうちに「裏返す」ことの無いようにお気をつけてお過ごし下さい。

それでは!

小説れびゅー的な②/恩田陸『六番目の小夜子』

2020-04-25 23:11:00 | 小説れびゅー
4月の終わりにも関わらず肌寒い日が続いていますね。寒いのはやっぱり苦手です、「えりー」です。

前回のレビューから2日しか経っておらず、ちゃんと読んだのか疑われそうですが、私は調子がいいと週2〜3冊読み切ってしまうタイプの人間なのでどうしようもないのです。皆さんがぼんやりとYouTubeを眺めているのと同じように私はぼんやりと本を読んでいます。

さて今回読んだのは私が1番好きな日本人作家であり、私が読書にハマったきっかけを作ってくださった恩田陸のデビュー作である『六番目の小夜子』です!




ちなみに私が読書にハマったきっかけとなったのは恩田陸『ドミノ』という作品です。いつかこれもレビュー出来ればと思います!では内容について解説します!

・「ーーあれが『お客さん』ですか(p.138)」
とある歴史ある高校で受け継がれるゲームに「サヨコ」という役割があり、そのゲームが行われる年に何の因果か偶然か過去の「サヨコ」と同姓同名の「津村沙世子」が転入してきます。当時転校生としててやってきた彼女は「サヨコ」なのか。そしてこのゲームは何のために存在するのか。そのゲームに巻き込まれながら生徒たちが限られた高校生活を謳歌するミステリでありながら青春ものでもある1冊です。

・おススメポイント①
「結局「サヨコ」は誰なのか?」
「サヨコ」はゲーム上での役割を示す言葉であり、「サヨコ」自体は存在していないことにないっています。しかしそれを否定出来ない出来事によって、「サヨコ」は存在しているのではないか?と不安を掻き立てるような展開になって面白いです。

・おススメポイント②
「思春期の心理描写」
不安を掻き立てる展開の裏では高校生らしい青春が描かれています。誰かが誰かに惹かれたり、迫り来る大学受験に憂鬱になったり、学生という存在に懐疑的になったり…。そういった思春期の表情を文字にするのが恩田陸の特徴であり、私が恩田陸の小説が好きな理由の1つでもあります。

・おススメポイント③
「音楽を聴きながら読んで欲しい…」
ネタバレになるので多くは語れませんが、p.165よりある劇が上映されます。小説内にもありますが、そのシーンになったら「エリック・サティ」の「ジムノペディ」を聴きながら読み進めて下さい。それはもうとてもたまりませんよ!(語彙力)

以上がレビューになります。興味があればぜひ読んでみて下さい!次回は来週中に!

それでは!

小説れびゅー的な①/東野圭吾『パラレルワールド・ラブストリー』

2020-04-22 23:11:00 | 小説れびゅー
どうも「えりー」です!遂に究極的自己満足企画「小説れびゅー的な」を始めることにしちゃいました!在宅することが多いこの状況だからこそ、在宅で出来る娯楽の1つである読書の良さを届ければと思います!

今回は東野圭吾の『パラレルワールド・ラブストーリー』についてのレビューになります。第1回に何故この作品を選んだのかと言いますとこの作品が積読本(読まないまま放置されていた本)だったからです。ネタバレや考察などは極力しないレビューになりますので気軽にご覧下さい!



さて今回読んだ『パラレルワールド・ラブストリー』ですが、この小説は皆さんの思うラブストリーではありません(いきなり何と!)そもそも東野圭吾の小説ですから純粋なラブストリーになるはずがありませんよね(これは失礼)では内容について解説します!

・「あっちはこっちのパラレルワールドなのかもしれないなーー。(p.12)」
主人公の敦賀崇史は同方向に並列して進む2本の電車の片方からもう片方の車内を見つめてそう思います。その意味深な言葉通りにストーリーは2人の崇史を中心に進んでいきます。1人は親友とその親友の彼女と3人で過ごす崇史、もう1人はその親友の彼女が自分の彼女になっている崇史。その相反するような世界で崇史は矛盾点を見つけ、そこから自分の身に何が起きたのかを解明するというストーリーです。

おススメポイント①
「どちらが現実なのか?」
崇史が混乱していたように、私も読んでいて混乱しました。果たしてどちらの世界が現実なのか…。その不気味で不安を掻き立てる展開がとても面白いです。

・ススメポイント②
「友情と恋に翻弄される」
皆さんの思うラブストーリーでありませんとややこしいことを言いましたが、恋愛が主題になっていることは確かです。しかし純愛と言うよりは友情が絡むドロっとしたものを想像しておいた方がいいかもしれません。人間の本質を鋭く描写する東野圭吾だからこそ書けるラブストーリーです。

以上がレビューになります。興味があればぜひ読んでみて下さい!次回からは好きな小説を読み直してレビューしようと思います!

それでは!

新人研修はテレワーク的な

2020-04-14 23:11:00 | 日記
『降りしきる雨。今日はずっと家に居ようと思う。すりガラスに映る緑に水滴が流れて、雨の音しか聞こえてこない。もしかしたら地球で私だけがこうして独り過ごしているのかもしれない。そんなはずはないのだけれど、そんなはずはないのだけれど。』

うちで過ごそう。5月6日まで在宅研修になってしまった「えりー」です。悠々自適にうちで過ごしています。



今回は特にこれと言った内容は無いのですが、何となく記事を書きたくなったので書いています。

『時より外から聞こえる車輪の音。水しぶきを上げて人が物が何処かへと向かう。こんな状況でも外で働き続けている人がいる。温かいコーヒーを啜りながらその人のことを想う。』

4月1日から在宅研修が始まり2週間が経とうとしています。研修内容は言えませんが、とにかくこの状況下で出来ることをやっているというような感じです。残り2週間もあると考えると少し憂鬱ですが、大学生と社会人の狭間の期間が延長されたと思って過ごすほかありません。

『変化のない日々と変化のない部屋でただ豆苗だけが成長して毎朝新しい顔を見せてくれている。この変化が私の糧だ。』

平日は2日に1回のペースで洗濯と買い物をし、その隔日に掃除や片付けをする。在宅研修の日々に慣れてしまい生まれた私のルーティンです。この日常になりつつある非日常に慣れてしまいました。

『世界のどこかで、東京のどこかで感染者が増えていく。そしてどこかの誰かが亡くなっていく。私はいつもそれを数字で知る。どこかの誰かの生きた証は「1」という数字で語られる。それはとてつもなく不気味でとてつもなく悲しい。』

先週までは憂鬱で課題にも気が進まなかったのですが、今週からは時間がある今だからこそ何かしようと前向きに色んなことをやろうと思います。その1つとして今回の記事を書いています。ブログという発信する手段を上手く利用して、何か始めようかないう気分です。

『連日誰かが誰かに文句を言っている。私はこの窮屈さに我慢出来なくなった人たちに同情する。文句を言えばその時は済むのだろうけど、後に残る虚無は何よりも苦しい。』

まだ机上の空論に過ぎませんが、読んだ小説のレビューなんてものを始めてみようかなと考えています。オーストラリアでワーキングホリデーしていた人間が書く小説のレビュー、読んでみたくありませんか?(ありませんか?)

『明日雨が止んで太陽が顔を覗かせていたら買い物に行こう。外の空気をたくさん吸って、すれ違う人々に心の中で挨拶をしよう。「おはようございます。大変な日々が続きますけど、頑張りましょうね。」

それでは!

ここから、ここから的な

2020-03-31 23:11:00 | 日記
ここから始めよう、僕は旅に出よう

これは傑作青春アニメ「宇宙(そら)よりも遠い場所」ED曲『ここから、ここから』のフレーズです。

本日令和2年3月31日は私にとって学生でいられる最後の日になります。そんな社会へと新たな1歩を踏み出す「えりー」が何となく学生である今の内に書き残しておきたいことをつらつらと語るそんな記事です。ちょっと長いので興味のある方だけ読んで下さい。

・想像していた将来は

4月より某映像制作会社に縁があって入社することになった私は元からそういった将来を考えてはいませんでした。地方国立大の教育学部に進学、親族含めた周りからは教員になることを期待されていましたし、私自身も教員になるのだろうと思っていました。

しかし入学してから少しずつ周りとの差を感じていきます。1回生の夏、とある講義から出されたレポート『恩師訪問』、小中高で出会った恩師に話を伺うという内容で、教育学部らしいと言えば教育学部らしいレポートでした。

当時の私はその課題を見て固まります。恩師と呼べるような人間がいない。20歳までずっと未熟で大人が苦手だった私には恩師と呼べるような関係を結べていませんでした。私だけではないと信じたかったのですが、同級生の誰しもがそういった恩師と出会っていたのです。

・どうして教員になりたかったんだろう

塾でお世話になった先生を恩師と仮定して何とかレポートを捏造しましたが、恩師に憧れて教員になる決意をした同級生の話を聞くとどうして私は教員になりたかったんだろうと感じざるを得ませんでした。

そんな私が教員になろうと思った1つのきっかけは人を喜ばせるような仕事がしたいでした。少し勉強が得意だった私は小中の頃、同級生に勉強を教える機会が多く、その頃に感じた喜びが体に残っていたのだと思います。

もう1つのきっかけは良い先生に自分がなるでした。これは恩師と呼べるような教員と出会えなかった私が、私と同じような経験を今の子供たちにさせたくないと思い、自らが良い先生になってやろうという変わった決意でした。今考えると思春期らしい身勝手な決意ですね。

・果たしてそれで幸せなの?

自分と同じような経験をさせたくない為に教員になる。言葉にするととても美しい響きがありますが、その「自分と同じような経験をさせたくない」ことこそ利己的で自己中心的ではありませんか?そしてそんな過去に縛られ続けて教員をすることが果たして私とっての幸せになるのでしょうか?

学校にコンプレックスがあるからこそ教員になろうとした。そんな負の過去を背負って教員になるほど私は教員になりたくありません。少しずつ大人になるにつれて自分を客観視出来るようになって初めて気付きました。

・何かを変えたくて

ルーティン化して味気ない日々、部活で溜まりに溜まった鬱憤。何かを変えたくて、私の将来に繋がる何かを求めて、休部して休学してオーストラリアのワーキングホリデー生活を始めました。

独りでいる時間が増えて物事を俯瞰で見るようになり、誰かに会いたくてイベントに積極的に足を運ぶようになり、現地で出会った人(6割日本人)とホームパーティーをしたり、どこかへ旅に出かけたりと人見知りをしないオープンな性格になってしまいました。そうは言っても根は陰キャラなんですけどね。

そして帰国します。渡豪前よりもずっともっと好きになった日本に。復学して復部して嫌だったはずの型にはまった生活を取り戻します。不思議ですよね、あんなに嫌で飽き飽きしたルーティンを自ら取り戻したのですから。

・導き出した現在地

2018年12月頃、将来像について発表する講義がありました。自分の好きが誰かの好きを支えになる。その時に私はそのように発言したのを覚えています。自分の好きで誰かを喜ばせる。それってとっても素晴らしいじゃないですか(自画自賛)

後はそれをどこで何で叶えるか。私はそれを東京で映像で叶えることに決めました。そこに辿り着くまでも紆余曲折ありましたが、詳しくは過去記事をあるのでここでは述べません。いつか私たちが作った映像は国を海を越えて世界に届き、人種も言葉も違う誰かのちょっとした喜びに繋がっていくと信じています。そしてそれを私はずっと見続けていたい。

ここから始めよう、僕は旅に出よう

思い立ったが吉日、過去のあれこれに縛られずにやりたいと思ったら始めよう。どこに辿り着いてどんな景色が見られるのかわからないけど、とにかく飛び出してみよう。そんな人生を明日から始めていこう。

これにて学生でのブログ投稿は最終回になります。とは言っても明日からは社会人「えりー」による新しいブログに生まれ変わるだけなのでまだまだ続きます!

社会で活躍されている皆様、こんな変わり者ですがよろしくお願いします。

P.S.明日から在宅研修です。
それでは!

人生はプラマイゼロ的な

2020-02-29 23:11:11 | 日記
こんにちは!「えりー」です!ようやく大学を卒業することが出来そうです。1年間の休学を含めた5年間はやはり長かった。メルボルンで過ごした日々が遠い昔のように感じられますが、そこまでいい思い出が無いので戻りたいとは思いません。

今回のタイトルですが、「人生はプラマイゼロ」というのはいわゆる比喩(メタファー)で「人生」という理解の難しいものを「プラマイゼロ」という言葉で説明しようとしているのです。と言っても「プラマイゼロ」という言葉に馴染み無いかもしれないので始めに定義しておきます。

・プラマイゼロ(<プラスマイナスゼロの略語)
A ある数値が加算と減算を繰り返された結果、あるいは加算も減算もされなかった結果、ゼロになる意味する語。(出典:Weblio辞典)
B 良いことがあってもその後悪いことが起きる、もしくは良いことが起きる以前に悪いことが起きているので結果的総合的に得も損もしていないということ。(出典:えりー)

 私はBの定義の正しさを今この瞬間このうるう年の2月29日に深く深くふかあああああく感じています。というよりも感じざるを得ないです。何が言いたいんだ?と思いますよね。ややこしい入り方をしてしまいました。私が何を言いたいのかと言いますと、コロナウイルスのお陰で3月の予定が滅茶苦茶になりました。

『特別コーナー』
武漢が憎い!WHOは誰?コロナウイルスのせいでこうなった!

その① Jリーグが延期!
 世界最高級に順位や勝敗の予想の難易度が高いプロサッカーリーグが残念ながら数試合延期になりました。その内の1試合は私が東京に引越しする前に現地に行ける最後のガンバ大阪のホーム戦が含まれていたのです。就職すればホーム戦に行くためだけに東京大阪間の往復が必要になります。そんなかけがえのない最後の機会が奪われました。
その② 就職先のイベントが中止!
 以前ブログ内にて紹介しましたが、私はこの上なく運が良いみたいで、第1志望にしていた企業から内定を頂きました。それ故に会社のイベントは毎回毎回楽しみにしており、今回もそれを3月の主要イベントとして予定に書き込んでいたのですが中止になりました。入社前最後の大きなイベントだっただけにショックですし、予定されていた新入社員紹介はどうするのか不安になります。
その③ 卒業海外旅行中止!
 不安定な情勢や実質的な入国禁止によって大学生らしい貧乏東南アジア・インド旅行が中止になりました。それだけでも残念で仕方ないのですが、購入済の旅券たちが返金されるのか大変に怪しく、5万から7万程度の大金を失う可能性があります。時給1000円で換算すると50時間以上、2日タダ働きしても足りない分の大金を予想外のパンデミックで失うことになりそうです。またこの旅行を目標に1月、2月はとてもアルバイトを頑張りました。時には朝から夕方まで働いた後に、夕方から夜まで別の所で働くという荒業を成し遂げました。自分へのご褒美をひたすらに我慢し続け、とてもとても頑張ったのです。ああ、とてもツラくなってきた。もうこの話はやめよう。

 他にもいくつかの個人的な予定が水の泡と化して、突然生まれた心とカレンダーの空白を無理やりアルバイトで埋めるような労働意欲が枯れてしまった私にはもはやこのうるう年2月29日までも憎い。そんなプレミア感皆無の24時間を使って久し振りに記事を更新するのです(えらい)

 とは言ってもこの1年間は「自転車運転中に急に開いた路上停車中の車のドアにぶつかって負傷」「前期リーグ戦初得点後負傷交代」「内々定者交流会直前に手足口病を患う」程度(程度?)しか悪いことが無く、それ以上に語り尽くせないほどの良いことがあったので、ここに来て「人生はプラマイゼロ」が機能したのではないか。と考えているのです。

 良いことがあれば悪いこともある。裏を返せば悪いことがあれば良いこともある。どちらが先になるのかは分かりませんが、どちらが先に起きようともポジティブに過ごしていたいものです。

 最後に私同様に突然予定が空いてしまったそこのアナタ。そうアナタです。どうせ時間はたっぷりありますから、暇つぶしに私のブログでも読んでみてはいかがですか?
 それでは!

キャッシュレスショック再び!的な

2020-01-27 00:00:00 | 日記
こんにちは、お久しぶりですね。「えりー」です。2020年もマイペースに投稿していきたいと思います。今年の抱負を言います。4月からはピカピカの社会人1年生になるので、友達を100人作ってみんなで富士山でおにぎりを食べたいです(私はパン派です)

「再び!」と言う訳ですから1回目のキャッシュレスショックがありました。お暇な方はそちらもご覧に頂けると楽しいかもしれません。(キャッシュレスショック的な

最近の私はひたすらにアルバイトをしています。何故かと言いますと部活も卒論も終わった大学生は本当にすることがないからです。これまでの私の生活を占めていたものが消えで、何をすればいいのかわからない時間だけが増えてしまったのです。その時間をアルバイトに捧げることにしました。社会人に向けての資金集めだと思えば頑張れるものです。毎日のように働いているせいか5時間のシフトが短時間に思えて来たほどです。

そんな日々を過ごす私にもさすがにお休みは欲しいわけで、健康で文化的な最低限度の生活をするためにはやはりお休みは欠かせないわけで。意図して作った4連勤と8連勤のインターバル的な休日に私は京都へ行きました(そうだ京都へ行こう)

最寄り駅から堺筋線に揺られて淡路駅で特急京都河原町駅行きに乗り換えてまたゆらゆら。車窓から見える景色を眺め、持ってきた文庫本を読んでは到着までの時間を悠々自適に過ごしていた時にふと気付きます。

「財布忘れた」

家を出てもう1時間は経とうとしている頃に気付いてしまいました。大阪と京都の県境(府境?)を過ぎようとしている頃に気付いてしまいました。なんと遠出をするのに財布を忘れてきてしまったのです。読んでいた文庫本の文章がまともに読めなくなり、車窓から外を見ては大阪から離れていく景色を見てげんなり。意気消沈とはまさにこのことです。

家を出る前の私は持ち物リストを脳内で作ってその通りに準備していたのです。「スマホ」よし!「メガネ」よし!「文庫本」よし!「交通系ICカード」よし!「天気」くもり!この時の私は「財布」が無いことに何ひとつ違和感を抱かなかったのです。

どうして家を出る前に気付かなかったのか。またどうして電車内で気付いたのか。前者から解説しましょう。ひとつ目の答えは最近の私の生活に関係しています。最近の私は基本的に「交通系ICカード」で会計を済ましていました。全く現金を使わなかったわけではありませんが、全く現金を持たないで外出することはよくあったのです。それ故に何の違和感も抱かなかったのです。ではふたつ目に移りましょう。今回京都に行く最大の目的は「清水寺」に行くことでした。私はふとその「清水寺」までの経路を確認しようとあれこれ調べた時に「拝観料」という言葉を思い出しました。そしてそこから「財布」を連想しました。あゝ無情。もっと早く気付きたかった。何で誰も言ってくれなかったのだろう。

文字通りキャッシュレスの私は京都河原町駅を出てから清水寺を目標に祇園方面に向かい、「現金がないから」買えないご当地グルメの匂いにそそられながら、「現金がないから」買えないお土産を珍しげに眺めては、「現金がないから」拝観出来ない「清水寺」まで向かったのです。帰り道の昼食には京都に来たのでにしんそば!と考えていたのですが、「現金がないから」松屋で牛丼です。河原町周辺でお買い物!と考えていましたが「現金がないから」帰ることにしました。「現金がないから」何をしようにも「現金がないから」出来ないのです。

進み過ぎたキャッシュレスはかえって不自由になるとよくわかりました。こうして私のかけがえのない4連勤と8連勤のインターバル的な休日は悶々としたまま終えるのでした。

それでは!