豪州帰りの「えりー」日記

メルボルンでの学生ワーホリ経験をシニカルに慎ましくご紹介。その経験を映像業界で活かしたり殺したりな趣味ブログ。

マッチングアプリをやってみた的な②

2020-06-21 23:11:00 | 日記

社会人の休日が退屈過ぎることに気付いてしまいました。本来であれば今頃Jリーグを観に行っているはずなのですが、現在絶賛延期中なので観戦が出来ません。なので最近は仕方なく都内をぶらぶらしています。家に居るのは飽きました。


23区内という恵まれた環境で何不自由ない生活を送らせて頂いております「えりー」です。特に電車賃が安い。地元の路線は廃線にしろ。


今回は前回(マッチングアプリをやってみた的な)の続編になります。


1.1ヶ月だけ課金してみた


会員数最大と噂のペア◯ズに登録した初日にマッチするというスピード感に惹かれて1ヶ月課金してしまいました(チョロい)


しかし初日にマッチした女性(Sさん)の存在に翻弄されて結局最終マッチ人数2人と大失敗に。今回は反省会もといマッチングアプリについて考え直した記事です。


2.マッチした女性が基準になる


ペア◯ズでは異性から「いいね」が届くと『〇〇さんから「いいね」が届きました』と表示され、その人のプロフィールを閲覧して気になればこちらからも「いいね」を押してマッチ成立となります。これはタッ◯ルも同じだったと思います。


そんな訳でマッチした女性が自分とマッチ出来そうな女性の基準になります(少なくとも私はそうなりました)無意識にもその女性と比べて「いいね」を押すかどうか判断するようになってしまったのです。


その女性は「いいね」を500以上貰っている人気会員であり、写真も良く、参加コミニュティも気が合いそうな趣味が多かったのです(運命レベルで趣味が似ていた!)


つまり判断基準が初日から爆上がりしてしまい、その結果『「いいね」が押せない』『押しても相手は人気会員なのでマッチしない』という悪循環に陥ってしまったのです。


3.でもマッチしたんでしょ?


確かに初日にマッチした女性は趣味が合うので邦ロックの話などで2週間程度やり取りしていました。そして1度会うところまで漕ぎ着けることが出来たのです(1度会うところまで?)


しかし約束の日の朝に「体調が良くないので後日にしてくれませんか?」のメッセージが!


朝起きてそのメッセージで全てを悟った私は私のツキの無さにただただ苦笑いするしかありませんでした。受け入れるしかないので了承した旨を送るもそれ以上の返事は無く数日が経ちました(つまりはそういうこと)


4.真面目にやれば損をする


課金したこの1ヶ月の間、私はかなり真面目にやっていましたが、よくよく考えてみると相手が真面目にやっているかどうかなんて分かりませんし、そもそも女性は無料なので遊び感覚でやっていてもいいのです。


ウケの良さそうな写真を選んだり、プロフィールをエントリーシート並みに丁寧に拵え、趣味のコミニュティにたくさん入り、毎日ログインして「いいね」を押したくなる女性を探す。その熱量は決して相手には伝わりません。


それを理解した状態でペア◯ズをやるかどうかを考えると親指は流れるように「退会」の表示をタップしていました。


5.という訳で不真面目にやる


結局マッチするも誰にも会えてないこの状況は精神衛生上大変よろしくないので、今度は不真面目にマッチングアプリをやろうと思います。


次の舞台は不真面目な会員が1番多そうなあのマッチングアプリです。不真面目なので無課金でやります。来月また結果を報告出来ればと思います(まだこの企画続くの!?)

それでは!


小説れびゅー的な⑨/恩田陸『ねじの回転FEBRUARY MOMENT』

2020-06-18 11:11:00 | 小説れびゅー

久し振りの更新です。期間が空いた原因を言いますとダン・ブラウン『ロスト・シンボル』を読んでいました。全3巻と大ボリュームの傑作で是非紹介したいのですが、『天使と悪魔』『ダ・ヴィンチ・コード』を触れずにいきなり紹介するのはあまりにも不適切なので記事にしませんでした。なので読書をサボっていた訳ではなく、3冊分飛ばしたと思って頂ければと思います(これ誰に対して言ってるの?)


さて今回はSF歴史小説、恩田陸『ねじの回転FEBRUARY MOMENTを紹介しちゃいます!


・不一致。再生を中断せよ。(上巻p.26より抜粋)

既に歴史として語られている史実を未来から介入して書き直すことが出来るようになった時代。人類は望んだ未来を手にする為に日本の二・二六事件に介入する。担当するジョンやマツモトたちは協力者として事件に関わりのある軍人と繋がる。史実をなぞるだけだったはずの「再生」が、史実と異なる道を辿るようになり


・「しょせん魔法など、人間には何の福音にもならないんだ」(下巻p.129より抜粋)

過去には存在しないはずの現代の伝染病が思いもよらぬ理由で蔓延してしまった。もう1度再生を開始して伝染病を「無かった」ことにしなければならない。では「どこから」再生し直せばいいのか?望む未来を手にするためにジョンやマツモトたちは再生を止めない。


・おススメポイント

① これぞSF

過去記事で同じような事を書いたような気がするのですが(確認すればいいのに)、SFらしさを感じさせる素晴らしい作品です。『バックトゥーザ・フューチャー』から『Re:ゼロから始まる異世界生活』まで古今東西津々浦々で愛される「過去を変えて現在(未来)を良いものにする」という「ありがち」なテーマを「ありがち」な感じにさせない技術は素晴らしいとしか言いようがありません。


② 挿入話を見逃すな!

またフラグメントやモノローグとしてストーリーに関わるが本筋にはあまり関係の無い挿入話がいくつか挟まれています。それらは意味ありげにストーリーに関わり、読み手を不思議な気分にさせてくれます。ある意味では作者の意図や気持ちを代弁するようなモノであると言えるかもしれません。


③ オチの良さ

これはネタバレになりかねないので詳細まで言えませんが、そもそも過去に介入出来るようになったのにはキッカケがあります。では過去に介入してそのキッカケを「無かった」ことにすればどうなるのか。これはこういうSFで「ありがち」な展開です。本筋ではこのことをそれほど問題に捉えてはいませんが2回目を読んだ私はこれに触れていることに気付きました。これは本当に絶妙です。


いかがでしょうか?もし興味が湧いたら是非読んで頂ければと思います。


それでは!


小説れびゅー的な⑧/恩田陸『ネクロポリス』

2020-06-06 11:11:00 | 小説れびゅー

ふと写真フォルダを覗いてみると見事な雪化粧の写真がありました。その写真の日付は今年の3月末。2ヶ月前は雪が降っていたのに、今では半袖のシャツを着ないと不快になる程の暑さです。


春よ。遠き春よ。いつの間に過ぎ去ってしまったのか。


「夏と冬どっちが好き?」と聞かれると必ず「どっちも嫌い」と答えます「えりー」です。梅雨のシーズンが近いですね。


今回は恩田陸『ネクロポリス』になります。ファンタジーにホラーとミステリをブレンドしたちょっと不安で怖いけどどこか賑やかで楽しい小説です。


・「何が普通か、何が現実か、何が正しいかなんて誰にも分からん。われわれがいるところ、君が今向かっているところも紛れもない現実なのさ」(上巻p.88より抜粋)

ジュンは「死者」に再び会うことが出来る不思議な孤島「V.ファー」の「アナザーヒル」に個性豊かな親戚たちと滞在する。和洋折衷を思わせるその孤島で「ヒガン」が始まる。「血濡れジャック」に殺害された死者が「お客様」として現れるのか、また何を話すのか、滞在する者たちはその話題で持ちきりに。


・「ーこれまでは、『ずっとずっとそうやってきてるからそういうものだ』とか『みんなこうしてきたんだ』という説明で済んだものが、だんだんそれでは済まなくなってきて、知らずに済んだことまで知らなければならない時代になってしまったー」(下巻p.362より抜粋)

今年の「ヒガン」はどこかおかしい。連続するように発生する不可解な事件そして現象。そしてジュンが出会った不思議な「お客様」は誰なのか。「血濡れジャック」は結局誰なのか。それらの謎が少しずつそして確かなスピードで氷解していく。


・それでもフィクション

完成された世界観、まるで本当に死者と再び会うことが出来る世界が存在するのかもしれない。そんな期待感を感じさせてくれますが、これはあくまでもフィクションで存在し得ない世界なのです。いや、実は何処かに


・これがイギリスの国民性!

私も英文学(アガサクリスティだけですが)をよく読んでいたので、イギリス人の国民性がよく表現されていると感じました(小並感)芯があって少々ニヒルなところがあり、またゴシップ好きでついついパブで自論を話し込んでしまう。日本人であるジュンイチロウとの対比が強調させてくれます。


・怖いけど気になる

個人的に夜遅くに読むのはおススメしません。作品の雰囲気のせいで何というか不安になりますし、作品の展開が気になって徹夜してしまいそうになります。そんな小説の持つ魔力を感じさせてくれる作品です。


次回は上中下の3部作を読んで紹介しようと思います!誰のどの作品かはお楽しみに!

それでは!