最近は翻訳ミステリばかり読んでいるので皆さんに紹介出来そうな小説があまり無くて更新が減ってしまっています。いつか個人的なアガサクリスティランキングでも記事に出来ればなあと思います(ちなみにポワロとマープルとその他の3部門でやります)
そんな今回は森見登美彦『宵山万華鏡』になります。最近初めて見つけて即購入した小説なので、そんなにメジャーな作品ではないのでしょうかね。しかし森見ワールド全開の作品でした!
・「…金魚をね、すくってるんだけどね」「なんで?」「鍛えようと思って」(p.48より引用)
祇園祭宵山の1日を舞台に様々な人たちが出来事に巻き込まれたり巻き込んだりとファンタジーでホラーでコメディでミステリなエンターテインメント的小説。
万華鏡を覗いてくるくる回した時のように景色が異なるストーリーが章ごとに展開されます。そうは言っても同じ万華鏡の中ですから全てのストーリーは宵山のある1日で繋がっているんです。そんな技巧を魅せながら独特なキャラクターの台詞や大胆な行動、そして怒涛のヘンテコな世界観、まさにエンターテインメント!と言わざるを得ません。
ヘンテコな作品ですから説明するのが難しいので是非読んでみて下さい。『夜は短し歩けよ乙女』『四畳半神話大全』『有頂天家族』辺りがツボな方ならきっと楽しめると思います!
それでは!