原田武夫です。これから長崎離脱、です。
今、ながさき出島道路を走っています。
ちょっとした「抒情」を一つ。
・・・
「波止場の薫風」
思い出す限り、君は常にヒロインだった。
言葉少なに見せる表情は周りにいる者たちを魅了した。
「あの子、何を考えているのだろう」
それでも消えることのない憂いの陰。
それが一体何であるのかが私には分からなかった。
「必ずつながることになるから。
クロスオーバーするから」
そう口をついて言葉が出て来てからも3年が経った。
そして今、あらためて向かい合った一時。
君は車窓を見ながら言った。
「子供の頃、父が亡くなったのです。
今でもはっきりと・・・覚えています」
ありとあらゆる輝きをもったその中にぽっかりと空いた大きな穴。
永遠に埋められることのない穴。
他の誰もがうらやんだとしても決して満足しないのは、そのせいだったんだね。
君にとっての戦場はいつも、胸の中。
失われたあの時を求めて。
「気を付けてくださいね。過労は突然、ですから」
そう笑顔で語り掛けて来る君を見ながら、僕は思った。
この人の、未来を創りたい。
永遠の苦しみを負った選ばれし者の命の叫びを導きたい。
言葉は何も伝えない。
別れた後、ひとり秋の帳が薫る波止場を歩きながらそう思った。
されど・・・我には言葉しかない。
果たして、想いは通じるのか。
かつての香港上海銀行「長崎支店」を見ながらひとり想う。
大英帝国の栄華のひと時。
飛び交うマネー、飛び交う歓声と怒号。
「全ては移ろうもの。されど向かい来るもの」
大きな大きな薫風が私の意識を誘った。
ふと覚える未来。
明日は・・・必ずやってくる。
僕にも、そして君にも。
・・・・
※以上、フィクションでした♪
では!
さーてと!羽田にもどるぞー!!
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