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小笠原の鋭い眼光に、チームを牽引してきた男の”責任感と潔さ” を見た。

2013-06-09 17:33:33 | 2013年シーズン
彼の言葉を借りれば、そう、たった1本、打っただけ。
あまり興奮しないようにと自分を戒めるのだが、やはり一打一打に一喜一憂してしまう。
この2年の間、小笠原のことを考えると、こっちも一緒になって首を傾げるばかり。
小笠原に一体、何が起こっているのかと、その間、ずっと気に病んでいた。

「あれだけの選手でも、1本の本塁打が力になるんだなと。改めてこの世界、メンタルが大事だと思った」
昨夜の試合後の原監督のコメントである。
あの1本の本塁打ですべてが払拭できたわけでもないだろうが、あの1本の本塁打が大きな力になったことは確かだろう。
サヨナラホームラン後のヒーローインタビューで浴びた大歓声に 「思い出しました」 と感慨深げに笑みをこぼした小笠原。
我々ファンも思い出した。試合の中で見せる、小笠原の力強い表情。一昨日、代打で三振に倒れたときの歯を食いしばったような表情。昨夜の右翼線のあたりでセカンドまで走りきった懸命な形相。そしてあのサヨナラホームランを打った瞬間、右手を高々と揚げ、ベンチに向けた鋭い眼光。いつも戦いの中心にいて、チームの輪の中心で戦う、そんな小笠原の強くて頼もしいあの表情。

あの時、右手を高々と揚げながら、一度ベンチに視線を向け、高揚して弾け飛びそうな気持ちをグッと飲み込むような表情をしながら一塁へ向かう小笠原の、あのクッとつり上がった鋭い眼光は何を語っていたろう。
そこには、自分に陶酔するような浅はかさなど微塵もなく、もちろんベンチに対する鬱憤など欠片もない。そこには、チームに対し責任をまっとうした、男の覚悟のような強さがあった。ベンチにいるすべてのチームメイトに対し 「やったぞ! ひっくり返したぞ!」 という、常にチームの先頭に立って戦ってきた男の、”責任感と潔さ" が凝縮された眼光がそこにあった。

その ”責任感と潔さ” が、「たった1本、打っただけ」 という小笠原の言葉によく表れている。
ここに立ち止まらない、常に次の戦いに挑むプロとしての誇り。
チームを背負って立つという意味を、何よりも理解する男の表情である。
あの瞬間、鳥肌を立てながら、そんな感慨にふけっていた。

昨年、松井秀喜が優勝したジャイアンツに向けたコメントでこんなことを言っていた。
「僕がジャイアンツにいたころは凄い選手が揃っていたけれど、けっして強いチームだったわけではない。今のジャイアンツを見ていると阿部を中心に均整が取れていて本当に強さを感じる」。
その強さを築き上げたのが小笠原であり、ラミレスであり、それは原監督が自らも述べている。
それを見て、共に戦ってきたのが阿部であり、坂本らである。
今、チームの中心となった阿部、坂本、もちろん小笠原もいる、高橋由伸もいる。
そこに当然、長野も加わっているだろうし、その中で、村田修一は何を考え、責任の一端をどう担うのか。
原監督が小笠原に対するコメントの中で述べていた ”メンタル” の重要性。
村田修一は小笠原の背中に何を見るか。

サード小笠原の選択肢が出てきたかどうかは分からないが、そんな思いが頭をよぎるようになったことに、ちょっとホッとしているここ数試合。

小笠原のテーマ曲がPrinceの ”Batdance” になっていることを最近知った。
今季から変えたらしいが、まさにバットマン小笠原にふさわしい登場曲だ。



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