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チームを高く引き上げる4番の力。

2008-10-26 17:48:39 | 2008年シーズン
そのホームランに感動して、胸が震えた。

勝利の為、もちろんそうだ。
だがそれは、勝敗を超越した、そんな次元の、そんな領域の、そんなホームランだった。
シーズン中も、再三チームを救ったラミレスの一打。彼の存在は、その試合の勝敗だけにとどまらない、そんな影響力をチームに及ぼしているのではないだろうか。至上最強の~、~な4番の大仕事、その活躍を賛辞する表現は数あるが、ラミレスのこの仕事っぷりは、もはや形容しがたい。

レギュラーシーズンからさんざんヤられているウッズに、このCSでも三発打たれ、この試合も一点差に迫られる一発、同点の犠牲フライと、このシリーズ、ラミレス以上の存在感を見せつけられていた。
前日に続く延長が頭をよぎった八回の裏、トップバッター寺内のツーベースで球場の隅から隅まで、イヤ、全国の茶の間も含めて、見つめる誰もが緊張か興奮か、少なくとも平常心ではいられない状況に居合わせてしまった中、バッターボックスに向かうラミレスは、いったいどうだったか。
表情も雰囲気も、まったく覚えてないくらい、まるで気配もないような、そんな静かな感じのままバッターボックスに入り、さあ!どうだ!と誰もが力を入れて固唾を飲み込んだ、初球。
4番ラミレス、有り得なくもないホームラン。しかしあの場面だ。まさか、ここでも、こんな場面でも打ってくれるのか。
ベースを回るラミレスの形相は笑顔とかではなく、怖いほどの力強さに満ちた、物凄く鋭い目が印象的だった。ベースを踏み、ようやくいつものラミちゃん、いつもの満面の笑顔になった。

今シーズン、執筆人がなにより嬉しかったのは、久しぶりに若手の選手たちの出場機会が増え、近年にないくらい多くの若手選手たちが、あきらかに力をつけたことだ。
ここ数年、待ちに待った亀井。きっとこういう選手に、いやそれ以上になってくれると信じていた。あきらかに亀井は僕ら素人にはわからない何かを掴んだと思う。
坂本もそうだ。一年間出続けた強い身体。亀井も坂本も、もっと上の選手になれる。
脇谷、加治前、もう若手とはいえないが鈴木尚も期待し続けているひとりだった。
昨日書いた山口、越智。ウッズに犠牲フライを打たれ、傷口を最小限で防ぐも、ベンチで悔しさを隠さない越智。その原因をつくった山口は、越智が犠牲フライを打たれ後も、ゲームが終わりナインに肩を叩かれているときでさえ、悔しさが顔に出ていた。
若手ではないが、谷の働き。出たり出なかったりと難しい立場であっても、名前を告げられれば必ず結果を残す。
再三書いている木村拓也、大道。大道は本当にプロだなあと思う。誰だかが何かで紹介していたが、いつ呼ばれてもいいように準備を怠らないエピソードのひとつとして、照明に目を慣らしておくように、イニング間には必ずベンチから出てストレッチを行うらしい。
木村拓也は、執筆人の中では、今シーズンの裏MVPである。一番、年俸を上げるべきである。

順位的には、前半から中盤にかけてはもたついていたが、シーズン通して、多くの選手が、何かに引っ張られるように、力をぐんぐんと延ばしていったように感じる。
それはいったい何か。
もちろん、昨年の悔しさをはらす気持ちもあろう。しかし、あきらかに、それとは違う吸引力が、ある場所から産まれていたと思うのだ。
それは、紛れもなくクリーンナップ、3番4番の存在。小笠原、ラミレスから発する熱が、多くの選手を沸き立たせた。技術を、気持ちを、強さを、多くの選手が、これらを、沸騰点まで沸き上がらせることが出来た。それが、このふたりの大きな功績ではないか。
チームを引っ張るだけではなく、高く高く引き上げる。チームのレベル、個々のレベル。
その引き上げる力の原動力が小笠原、そしてなにより、4番ラミレスであったといえよう。


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