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巨人、楽天、チーム一丸という底力。

2013-11-03 01:27:01 | 2013年シーズン
2点先取された時点でかなり追い込まれたことだろう。
相手は田中将大、初回から前半にかけて、やや球が上ずって見えたが、回を追うごとに精度が増すと常に言われてきた田中だから、早く手を打たないとどんどん手がつけられなくなると気も焦る。
2回に失策を記録したロペスは指を気にしていたから捕球しようとした瞬間にゴロがイレギュラーしていたかもしれない。テレビの解説もその辺を少し指摘した。ポストシーズンまったく打てていないストレスも重なってだろう、そのあとファールフライを落としたのもいつもだったら考えられないイージーなミス、表情から身体全体から硬さがひしひしと伝わってくる。
それでも5回の集中打で見事、田中を打ち、逆転した。
あれが "底力" と呼ばれるものなのか。

あそこまで、まったく繫がらなかった打線が、見事な集中攻撃で逆転した。ロペスの同点弾で終わりそうなところ、そこからさらに逆転するまで打線は繫がった。大袈裟な言い方だが、なんだか夢を見ているような、あのイニングはそんな夢遊な中のひとときのような時間だった。スリーアウトチェンジであのイニングが終わった瞬間、我に返ったような、そんな鮮攻だった。
あの鮮やかな集中打を生んだキッカケはなんだったのだろう。
テレビの解説者も、その後のスポーツニュースの各解説者も、皆、ジャイアンツの底力、と言った。
楽天投手陣の前に沈黙、あるいは苦戦していた打線が、あの "一点" に集中して発揮した "底力"
それを呼び起こす元となったものはなんだったろうか。

2点取られた後の3回、4回を菅野は三者凡退で締め、その後立ち直りを見せいいリズムをつくった。
三回表、ロペスがポストシーズンに入って初めてヒットを放った。センター前への痛烈な当たりのクリーンヒットだった。
4回表には阿部がこのシリーズ初めての長打を打った。
5回、あの回の先頭で、やはりそれまで低迷の真っ只中にいた坂本があわや本塁打のツーベースを左中間の深いところに放った。
そのあとにロペスの同点弾が生まれた。

次の寺内も流れを途切らすことなく、痛烈な当たりで一、二塁間を破った。
長野もヒットで続き、ワンアウト一、三塁で代打・亀井の打席、原監督は思い切った作戦に出て重盗を試みるが楽天バッテリーに阻まれ寺内は三、本塁間に挟まれタッチアウト。しかし原監督はあの千載一遇にも守りに入らず攻めの姿勢を貫いた。
そして勝ち越した場面、原監督が 「ベテランの力と経験値に頼った」 とこの日3番に起用したヨシノブが見事に期待に応えて見せた。
これらひとつひとつが底力で、これらひとつひとつの繋がりが底力だろうか。

第6戦が始まるまで、どう見ても流れは楽天で、勢いも楽天、現時点での自力も楽天、そんな情勢だったと思う。6戦目の試合の途中までそんな空気が支配していた。5戦目の9回裏、則本をマウンドに送る星野監督が、ベンチからマウンドのほうに向かって手を合わせ祈っていた姿や、そのあとの勝利監督インタビューでの言葉や、東北の想いや、それらを考えたとき、楽天日本一、東北にチャンピオンフラッグ、そして田中のメジャー移籍、これが今回、最も美しいカタチだろうと納得した。
しかし、ジャイアンツにも、ジャイアンツファンにも、また違ったアツい思いが当然ある。

試合後のインタビューでヨシノブが、40年ぶりの日本一連覇に向け、ずっとそこを目標にやってきたとチームの思いを代弁した。
チーム一丸という底力。
最終戦、もちろん楽天も東北の願いに押し上げられ、またさらに底力が沸き上がるだろう。
何が起こるかわからないとよく言うが、ほんとうに何が起こるかわからない。
期待していたとおり、最終戦までもつれる最高のカタチになった。




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