危機の宰相

2007年06月01日 | Weblog
一 議会政治と政治家に対する信用を回復し、社会不安の原因を取り除くためには、なにより反対党に対する寛容と忍耐の精神が必要である。

一 社会秩序確立のため取り締まり法規の強化、警察力の充実を要望する意見もあるが、国民に信頼される政治を行うことが先決要件である。

一 国民総生産を十年後に二倍以上にすることを政策の目標として掲げる。働く意思と能力を持つすべての人に職を与え、農業と商工業、あるいは大企業と中小企業の間にある所得格差を解消し、全国民の生活水準を先進国並みに向上させるために建設的な措置を講ずる。

一 施策の重点を文教におき、財政的裏付けで充実をはかる。

一 このため自由陣営からは信頼され共産陣営からは尊敬されることによって平和と自由な国際協力の基盤を保つことができる。

一 なにより自民党の党風を刷新し、底力のある政治を担当しうる基礎を固めなければならない。

以上は、今から47年前、安倍の祖父岸信介が首相退陣後に行われた自民党総裁選において、池田勇人が発表した所信表明である。岸の高圧的な国会運営や日米安保騒動への反省から示されたものである。
歴史は繰り返す。安倍は祖父ではなく、自党の大先輩の言葉に謙虚に耳を傾けるべきである。
が、安倍はバカだから、それは出来ない相談だろう。
いよいよ、参議院選挙が重要になってきた。
安倍のような男を宰相として頂くことが国民として、今や苦痛で仕方ない。

 参照 『危機の宰相』 沢木耕太郎著