さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

初春の道頓堀

2013年01月14日 | 歌舞伎座以外の歌舞伎


日帰りで大阪松竹座の寿初春大歌舞伎へ。

二幕目から拝見したが、藤十郎丈と猿之助丈の「吉野山」が絶品であった♪
東京での襲名披露から猿之助丈はさらに大きくなられていて
もう押しも押されぬ澤瀉屋一門の総帥の感があった。

猿翁丈と中車丈との「楼門五三桐」を拝見するのを楽しみにしていたが、
あいにく本日は休演されて、替わりに猿之助丈が久吉を勤められたが、
こちらも素晴らしかった。

動きも少なくほんの数分の台詞の中から
天下の石川五右衛門のオーラを放つのは難しく代々重鎮が勤めてきた役。

うたいあげるような台詞まわしや時代物独特の型などの出来を
いきなり中車丈に求めるのは気の毒というものだが、
中車丈の眼光のなかに、私はたしかに五右衛門を感じた。

朝家を出る時は激しい雨がふっていたが、大坂に着くころには
ほとんど雨もやんで、松竹座を出る頃には雲も晴れそうであったのに
東京に戻ってきたら大雪でびっくり仰天!