さくらんひめ東文章

指折って駄句をひねって夜が明けて

私の「歌舞伎座」ものがたり

2010年02月22日 | 歌舞伎関連の本
昭和16年から歌舞伎座に通い、
戦後再建された歌舞伎座58年の舞台をことごとく観てきた
演劇評論家である渡辺保著『私の「歌舞伎座」ものがたり』

著者が心に残る名舞台としてあげられる俳優たちの中の、
幸四郎・勘三郎はもちろん先代のこと(笑)

読み終えたばかりの「きのね」にも出てくる舞台の話などとも重なって
とても面白かった。

歌舞伎好きの中での話で、
同じ芝居を観るなら新橋演舞場や国立劇場でなく
やはり「歌舞伎座」で観たいという人が圧倒的に多い。
著者も述べておられるが、「歌舞伎座」には独特の雰囲気がある。

「オペラ座の怪人」のごとく歌舞伎座にも魔物が住んでいる(=伝統)というお話から始まり
ご自身の内なる「歌舞伎座」の思い出が語られている。