暇人短剣符

暇人の日常散策、世界中の友との再会を夢見て日々上昇中。

スイスという名のデコイ

2006-05-16 23:57:33 | Costa Rica 旅史
結構きれいな部屋をご用意していただき、ぐっすり眠ることができました。
「¡Buenos días!」(おはようございます!)
あらら、挨拶したのはいいもののダイニングルームの様子が変です。たくさんの人たちが不安げな表情で話をしています。
T「やぁ、よく眠れたかい。」
彼は少し疲れた表情で微笑み話しかけてきました。
「何かあったの?」
思わず訊くと
T「実は昨日の夜3時ごろ、店に窃盗団が入った。」

T「俺の奥さんが夜中に店の様子がへんなのに気づいてな、見に行ったのよ。すると、男の二人組みが物色していたらしい。奥さんが声を上げると男たちは逃走。それから警察を呼んだんだが・・・」
この国は10年前まで警察がなかったとのことです。しかし、中国人や北のN国からの難民が流れてくる中で治安が悪化。そのN国から警察を派遣してもらうことになります。しかし、その警察はかなりいい加減とのことです。今回にしても、夜中で道路は混んでいないし、署は近いはずなのに30分もかかったのです。あまりの遅さに奥さんは
「道は混んでいなかったでしょう?なんでこんなに遅いの?コーヒーでも飲んでたの!?」
と怒っていたそうです。
写真をごらんのように、この国の建物はほとんどが檻のような鉄格子で守られています。警察がなかったのは国が安全を保障していたからでも平和だからでもありません。国民のそれぞれが意識的に安全を確保していたのです。自分の身は自分で守るという考え方なのです。そして、家族のつながりが強く、血族同士で助け合います。今回も、警察より早く近所の人たちが駆けつけ色々な処置をしました。そう、近所の人はほとんどが何らかのつながりをもつ人たちなのです。
幸い店の中にはさらに重厚な扉と大きな錠前があり、とられたものはありませんでした。
奥さんは窃盗団の顔を見たそうです。・・・近所の人に似ていたそうです。

それはつまり、何らかのつながりを持つ人である可能性があるのです。

市場に行くため車に乗り込みました。しかし、市場に行く前に寄り道をすることになりました。もちろん、頼りない警察ではありません。その場所とは・・・

つづくっ!


写真は、窃盗団の進入路。おそらく、タオルをあててジャッキを使いこじ開けたのではとのこと。物音をまったく立てずにここまでできるのは明らかにプロの手口。