一週間前には一輪だった彼岸花が雨の後、にょきにょき増殖!
毎年毎年同じ場所に咲き続ける赤い花は、別名「死人花」とも呼ばれるけれど
わたしには命の力強さを感じる花のひとつです
友人知人やお客さまにお子さんが生まれたり、小さな子が近くにいたり、そんな近頃ですので…
ぜひ家族みんなで読んでほしい本を集めてみました!
「地獄」
現代は小さな子にとって怖いもの、怖れ敬う存在が少なくなってしまいました
昔は絶対的存在のお父さん、生活指導の厳しいお母さん、学校に行けば人生の模範となる立派な先生がおられ、
夜になれば外は漆黒の闇、教訓の詰まった昔話と子守唄、悪いことをした子どもを戒める鬼や妖怪が跋扈し、
間近に死に直面する機会もあり、死に伴う悲しみや恐れや不安もすぐそこにあったでしょう
「悪いことをしたら罰が当たるよ」「おてんとうさまが見ているよ」など、絶対神のない日本での道徳を担っている面もあったと思います
この絵本の地獄絵図はそりゃあ怖いものですが、人様を傷つける、盗む、嘘をつく、生き物を無慈悲に殺すという数々のことが、
なぜ悪いのか、理屈ではなくただ悪いのだと、猛烈に視覚的に示すことにこそ、この地獄絵本の意味があると思います
そしてこの本のもうひとつの大事なメッセージは、「子どもたちよ!命をそまつにするな!」です
「モモ」「星の王子さま」
児童文学の傑作ですが、大人にこそ向けられたメッセージがあります
子どもはいろいろな人、環境、それこそ下品なテレビ番組や社会情勢にまで間接的に影響を受け成長していきますが、
結局親さえしっかり子どもを愛し、親さえ規範や品を失わず、しっかりと前を向いて正しく生きているのであれば、子どもは大丈夫な気がします
たとえ学校でどんなにひどい理不尽な目にあったとしても、世界が暴力や戦争や嘘で塗り固められていても、親が美しくありさえすれば・・・
という訳で、こちらは子どもよりもまず、子どもの写し鏡となる大人が読むといいですね
「窓ぎわのトットちゃん」
1981年に発刊されてから、今もまだ、さらに読まれ愛され続けている黒柳徹子さんの自伝的大ベストセラー小説
小さい頃に読んで感銘を受けた本として覚えているのは、「ヘレン・ケラー」と「ナイチンゲール」と、この本です
誰もかれも違ってかまわないし、人と違う視点を持ってこそ、その子の個性、才能、心の豊かさがぐんぐん伸びていくのです
子ども、大人、教師や教育界の偉い人、この本を読んでもう一度みんなで、赤ちゃんのようなまっさらな心に戻りたいものです
「西の魔女が死んだ」
少女がおばあちゃんに問う、「人は死んだらどうなるの?」 この答えはわたしにも光を与えてくれました
誰もが立ち止まる疑問、「なぜわたしはわたしなのか」「人は死んだらどうなるのか」「どうしようもなくつらいときにはどうしたらいいのか」
哲学的でもあるこの問いは、実は子どもの時にこそ無自覚に真剣に悩んでいたりするものです
「考えること」「話すこと」それがどれだけ大事か、幼少期を振り返って心から思います
「ガラスの地球を救え」
たぶん少し前の世代までは、かろうじて「自然」とか「畏怖」とか「道徳」とか「本当に美しいもの」がまわりにいろいろあったでしょう
いま、小さな子たちはそれらすべてをどのように身をもって学ぶことができるだろう?
他人の痛みや生命の大切さを作品に込めて説き続けてきた手塚治虫さんの、
未来の子どもたちへの愛のメッセージがここにあります
「空海に教わる親子学」「人生讃歌」・・・
人生の師、生きることの智、学ぶべき偉人たちがいっぱいいます
ガンジーやマザーテレサ、宮沢賢治、釈迦やキリスト、空海上人や、ダライラマ14世、あと、美輪明宏さんとか!
自分にとっての先生、わたしがこの人だったらどうするだろうと想像できる、尊敬できる人
そういう人を見つけられたらいいと思います