れんげざ

日々の雑記帳
焼津の小さなタイマッサージ屋です!
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戦争中の暮しの記録

2016-09-27 | 本、美術、映画など

「とと姉ちゃん」がついに最終週です!

今日の放送、花山さんの取り組み始めた市井の人々の戦争の記録は、本になっています

初版発行は昭和44年8月15日、今から47年前に世に出た本です

普通ならば、すでに絶版、古書市場でも手が届かなくなっていてもおかしくないものが、

いまだ再版され続け、新書店で定価のまま手に入れることができる

これはすごいことだと思います!

祖母や母が読んだそのままを、娘も孫もそのまま読むことができる

これからずっと本とともに暮らし、時々思い出して数ページをめくる、そんな本であれば、

わたしたちはもう、戦争を繰り返すことはないのだと思います

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素晴らしき女性たちの軌跡

2016-09-12 | 本、美術、映画など

古本屋をふらふら、掘り出し物を探すのがわたしのささやかな楽しみの時間

繰り返す発掘の中で、どうしても時代に忘れてほしくないと思った素晴らしき女性たち…

画家であり絵本作家である、いせひでこさんのエッセイ 

ゴッホや宮沢賢治、星野道夫…あの、わたしたちの魂に沿って歩くような風景が、

ひでこさんの言葉から溢れ出て、読んでいるこの時間が悲しいほどに大事だと思う

きらきらひかる絵の具、目の奥に映る思い出のような人たちのデッサン

絵本は、振り仮名もなく、子どもひとりでは読むことはできない

まずはこの一冊の絵本から、ぜひ

 

生命科学者であり国際的な研究者でもあった、柳澤桂子さん

30年を超す難病のために、痛み苦しみぬいて、それでも家族や仕事を手の中に生き切った

この本には桂子さんの写真がいっぱい載っている 美しい涼やかなお顔…

逃げることのできない苦痛を忍ぶことで、たどり着いた、深い心の海を示してくれる

 

次の2冊は、神保町の古本屋街でみつけた本

古書コレクターでもないので敬遠していた神保町ですが、行ってみると、やはり本の森

田舎の本屋さんではお目にかかれない垂涎本が所狭しと…いくつか発掘することができました^^

頬をはたかれるような詩のことば、内臓を剥き出しにされたかのような痛みと慟哭

茨木のり子さんを知るまでは、詩にこんな力があることを、想像していなかった

この本は詩集ではなく、のり子さんの家、生活道具、そういった暮らしのものたちが写っている

これらは時に雄弁に、絵や文章といったものよりも、その人となりを暴き出す

わたしの知らなかった詩人の、人間の部分が、あたたかく広がった

 

 

銅版画家の山本容子さんを特集した雑誌「Switch」1994年3月号

10代の頃、手にとった吉本ばななの「TUGUMI」の装丁、あれが容子さんの作品だと気付いたのは、ずっと後

美しき、孤高の芸術家、男物の白いシャツ、その足元には犬、海辺を歩く…

そんなイメージだった容子さん、やはり、かっこいい! 女の、生き物のエネルギーが満ち満ちて

なんとセミヌード写真から、ロングインタビューまで、これは生涯手放すまいぞ

 

 本屋を巡るたびに、取りこぼしていた輝くものたちが指の隙間にひっかかる

素晴らしき人たちの、素晴らしき生きる様が、どうして忘れられようかと思う

むかしも、今も、これからも、永劫に読まれ、鑑賞され続けてほしい

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