地下鉄の駅を降りると大きな紙袋を下げた御婦人方がぞろぞろ。焼き物受難の時代ですが都の人は眼が肥えています。お姉様方の年代はおそらくは一通り凝りに凝ってと云う体験を経て「眼の目」の確かなお人かもしれない。
収集している時は「もっと良いものがあるかもしれない。もっと高いものならいいだろう」
これはもう盲目の恋です。
壮大なるムダ遣いの体験を経て、自分の好きな分野、気に入ったから買うという円熟した世代になったのが現在の来場者。
ベルトの穴もだいぶ外側になりました。
雑誌に掲載されていたから、コーディネイト部門で良さそうだったから、お値打ち品、収集するのは楽しい。
でも、買ったら仕舞い込んじゃ駄目。
どんどん使う。
夫婦喧嘩でフォークを投げるとか、皿をフリスビーの代用にするのはよろしくないが、通常の使い方をして割れたのなら「この茶碗は割れる運命だった、神様が新しい食器を使うようスペースを空けてくれた」と前向きにとらえた方が楽しい。
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