「終着駅 新函館北斗」
銀河鉄道999の終着駅が惑星メーテルなら北海道新幹線の終点は新函館北斗。現在札幌まで延伸中。
地震の影響で直通列車を予約したが新青森で乗り換える事になった。新青森駅構内で一時間程待ちます。
新函館北斗行きの最終列車は新青森が始発らしい。到着は23時36分の深夜便。
到着しました
誰もいない、惑星メーテルのよう
駅前はホテルとレンタカー営業所だけでコンビニはなし
「そんな時代もあったよね」
駅のホームで野宿しても咎められない追い出されない。そんな時代もあった。
昭和40年代岡山に住んでいたお嬢さんが広島の駅で終電を逃し困惑していたところ駅員さんが「この辺りは物騒だから宿直室に泊まりなさい」と泊めてくれたそうだ。
コネで入社し仕事中にシンナーを吸ってクビになった外房線大原の国鉄職員あり。宿直室に招き入れた優しい広島の職員あり。
「意外と将来性のある北海道新幹線」
東京から新幹線に乗ると仙台でドサッと乗客が減る。しかし意外にも仙台からの乗客が多い。あくまで想像していたよりだが。JR北海道の赤字ばかりが叩く材料になっているが案外この北海道新幹線は健闘するかもしれない。
苫小牧行きのフェリーも仙台、大洗、八戸からとそれなりに需要がある。ホクレンの牛乳がタンカーで届くのも実は大洗港、震災で接岸できず関東で牛乳が不足した話しはついこのあいだ
札幌〜函館間の特急もビジネスの需要が高い。なかにはこちらの路線を先に開業した方が良かったという識者もいる。この区間は直線距離で250キロ。東京浜松もしくは新潟、北向きなら仙台手前。あれっと思う。ちなみに新千歳〜函館空港の空路もあります。
飛行機で新千歳を利用しても結局札幌までJRを利用する。やはり鉄路と空路は補完関係にある
現状は大喰いの嫁を貰った貧乏所帯だが大化けする可能性もある。
「従来のやり方が通用するか」
ある日職場に段ボールが回ってくる。余剰な文房具はこれに入れてください。もったいない運動の一環です。提案者は鼻高々。しかしある日事件が起きる。総務課〇〇の使い込みが発覚しました、ならまだいい。デリバティブで90億の損金を計上したヤクルト。はたまた経費削減のツケで重大インシデント発生損失は数十億円。
コスト意識は必要だがもう限界じり貧のJRホッカイドー
ちなみに昨晩の車内はこれ
段ボールにボールペンを差し出し経費削減に努めても焼け石に水
大胆なリストラやコストカットはゴーン就任当時の日産と同じく短期的な収益は改善するがその後はヒトを使い捨てにするだけの焼き畑となり日産はレンタカーしか作れない会社になってしまった。
「空路は航空機のリース代だけ。バスは車体を買うだけで道路を作っている訳じゃない。鉄道は車両は当然だが敷設、保守管理も全て自前。だから誰も鉄道会社を立ち上げる事業家はいない。自由競争というスローガンは誰でも簡単に参入できる業界が対象だったか、いつの間にか拡大解釈してしまった」
社会のインフラとして高速道路とは比較にならない緻密性
自前で維持しなければならない風雪寒冷のハンディ、ただ存在するだけで体温が奪われていくJR北海道。JR東海は借金を一番押し付けられた事に逆切れして儲けをとことんリニアに注ぎ込んでいる。
「JR北海道は企業努力していないのか」
組織の規模が拡大すると一定数、変な休み方をする者やおかしな主張で勤労意欲を削ぐ者が出て来る。またそのような行動は黙認される。ネットではJR北海道のモラルについて叩かれるが、実数は規模の大きい他のJR各社の方が多いと思う。
他社と同じ努力をしても収益はあがらない。
現代の日本は税金の分配が平等でなく既得権、利に食い込んだ者が勝者。
「いまこそ政治決断の時」
上越新幹線浦佐の駅前には田中角栄の銅像がある。暴れ川信濃川は沃野に肥沃をもたらす大河ではなく越後の百姓は胸まで浸かって田植えに苦労し冬には雪に閉じ込められる暮らしだった
清水トンネルが出来るまで東京へのアクセスは長野を迂回し碓氷峠経由。
田中は雪国の貧困の解決をいつも考えていた。
「三国山脈を切り崩して佐渡まで地続きにし関東に雪を降らせろ」
何より、そこには「夢」があった。
政治決断。淀川を越えて新幹線の駅を梅田までといまでも考える。
ちなみに新青森駅は青森駅と連結しなくて正解だった。もし強引に延伸すればスペースの都合上、スイッチバックしなければならない。
秋田新幹線の大曲秋田間のように青函トンネルもその先もずっと後ろ向きに走らなければならないよね。
「いつも何度でも」
崖っぷちのJR北海道。苦難の道は続くだろう
しかし先人の築いた素晴らしい財産。鉄道王国ニッポンの誇り。
頑張ろうJR北海道、頑張ろう日本
そしてネバーギブアップ。
廃線の候補にも挙がる石北本線
上川駅
おまけ
北海道新幹線開業で一番の勝利者は東横イン
だったりして
新函館北斗駅遠景
おしまい
