『令和の民俗学』汐留一郎

日本のグランドデザインを考える

厩戸皇子の気概④ 令和の時代

2019-04-15 15:40:06 | 京都 / 奈良
「若草伽藍」 太子が存命中に建立したと言われる元法隆寺斑鳩宮、若草伽藍 誰がこんなにも見目麗しい名をつけたのだろう。新緑生い茂り日々刻々と山野の青葉が変化を織り成す季節。十七条憲法を創始し冠位を授け中国に使節を送り学ぶべき事は学び、後の律令国家の基礎を築いた。 伽藍の後には今でも巨大な礎石があると言う。 太子の存在は時代を切り開いた金字塔。 飛鳥時代を代表する山田寺の佛頭、悟りを . . . 本文を読む

厩戸皇子の気概③ 飛鳥という地

2019-04-13 09:36:03 | 京都 / 奈良
皇位継承に必須の三種の神器、天皇でさえ実見することもなく国体護持の要として代々受け継がれる。神器の価値が国宝級という意見もあるが重要な事は博物館に納められ過去の遺物として扱われるのではなく、いまなお祭祀王の系譜を証明する神器として崇敬されている事が重要になる。 神武天皇陵 戦時中、飛鳥の寺院の壁が崩れ落ち住職より譲り受けたと言われる磚佛。明日香が心の故郷、拠り所として出かけた若者と、また感じ . . . 本文を読む

厩戸皇子の気概② 考証

2019-04-12 22:38:19 | 京都 / 奈良
塼佛は飛鳥時代、寺院内の壁面に荘厳を施すため金型佛より大量に生産された。素材は主に粘土を焼き締め多くは金箔や漆にて表面を覆う。もとは支那で流行したものであるが東南アジアでも見られる。国内では明日香村の川原寺や山田寺遺跡より発掘されているが長く土中に埋もれていた事もあり欠損が多い。原型となる型佛は尚少ない。飛鳥時代〜白鳳時代に流行するが奈良時代に入り徐々に衰退した。北限は確か岩手県住田町で発掘されて . . . 本文を読む

厩戸皇子の気概① 黎明期

2019-04-11 23:36:43 | 京都 / 奈良
三世紀頃より始まる巨大古墳の時代を僅か百年足らずで終わらせた我が国への仏教伝来。 同じくしてヨーロッパでは476年西ローマ帝国が崩壊し古代世界は終焉を迎える。偉大なるローマの科学技術は蒸気機関発明の前夜であったとも言われるが、これより中世という暗黒時代に突入、汎用性ある蒸気機関の普及は18世紀まで待たねばならなかった。 長い停滞に入った彼らとは裏腹に日本は黎明期を迎える。607年聖徳太子は超大国、 . . . 本文を読む