『令和の民俗学』汐留一郎

日本のグランドデザインを考える

長万部の白雲 『 北海道の真髄 』

2021-06-28 20:06:20 | 北海道

新函館北斗駅前よりレンタカーで100キロ程北上
長万部の白雲

最近ようやく北海道の魅力に気付いたところ。拡大する空間、アイヌ、開拓、故郷から離れた者達が集う土地。

途上、シャクシャインの戦いの慰霊碑に寄る
シャクシャインの戦いとは17世紀、松前藩と交易を巡りアイヌ部族たちが激突した戦い。独立自尊のアイヌ民族に対し懐柔謀略を交えながら敗戦により幕藩体制のシステムに取り込まれるきっかけになった戦(いくさ)と書けばいいのだろうか。

以下、碑文より転記
「この戦いは先住民族アイヌと中央集権との主従関係の成立を意味しない。それは19世紀初頭からニ度の幕府直轄を経て、明治期からの近代法体系の中で、漸次形作られたものである。さらに戦いの勝ち負けは、生き方の良し悪しを意味してはいない。この地に眠る両軍犠牲者の御霊を鎮め明日を生きる教えの礎として、ここに碑文を刻す。」
長万部町長 木幡正志

この木幡って町長、どんな人だろう。どんな美辞麗句を並べ何十頁に渡り差別はいけない仲良くしましょうとやっても、この碑文の文言の前では全て打ち砕かれてしまう。それはこの地で起きた悲惨な経験より学んだことかもしれないが。「相手を尊重する」ということの大切さ、道民の意見の総和、真髄がこの碑文に込められていると思う。



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