夢をかなえる新聞・聖教新聞 -人間革命の指針-

聖教新聞は夢をかなえる新聞です。その中より「新・人間革命」、名字の言、体験から夢をかなえゆくための指針をつづります。

広がる愛読の絆 11/3

2011-11-03 13:40:33 | 名字の言
 友好拡大の秋。ある支部では30人の友人と共に、セミナーが開催された。震災復興に貢献する学会員の姿が多角的に紹介され、支え合う心、苦難に負けない強い心の大切さを確認し合った▼友人の一人がマジックショーを披露してくれた。長年にわたる本紙愛読者の婦人。ボランティアで各地を訪れている。あいさつの冒頭、「私は聖教新聞の『わが友に贈る』に日々、励まされています。毎朝、わが家に配達してくださる方、いつも本当にありがとうございます」と述べると、会場にいた配達員がほほを紅潮させて立った。さわやかな光景に拍手の輪が広がった▼別の支部の愛読者大会。「世界に広がる聖教新聞」とのテーマで行われ、各国の姉妹紙も話題に。「日本中、世界中の人に」読んでもらい、愛されたい――戸田第2代会長、池田名誉会長の心情も伝えられた▼本紙には、「世界の論調」のように国内外の一流識者の論陣もあれば、名誉会長の平和・教育提言も掲載される。一方、庶民の信仰体験談や、読者の投稿による「声」欄なども▼「世界広布言論之起点」と刻まれた銘板が、本社の前庭にある。本紙を通して世界とつながる一人一人が、紙面の主役である。〝感謝の心〟第一で、愛読の絆を広げていきたい。(杏)

福光53

2011-11-03 13:38:47 | 小説「新・人間革命」
 創価学会は、信頼と誠実に結ばれた、人間性にあふれた心の世界である。その世界が、惰性化して事務的になったり、形式化して、心が伝わらなくなってしまうことを、山本伸一は、何よりも恐れていたのだ。

 彼は、周囲の幹部たちに語った。

 「私は、よく同志の方々に、戸田先生の激励のお言葉などをお伝えすることがあった。その時には、先生のお言葉とともに、先生がどういうお気持ちでいらっしゃるかを語り、先生に代わって、心を込めて、最敬礼することもありました。

 私が、あまり頭を下げるものですから、相手の方も恐縮して頭を下げ、お互いに、いつまでも、お辞儀し続けたという、笑い話のようなこともありました。

 ともかく、学会の生命線は、師弟を中心にした心の絆にある。目には見えないが、これがあるから、学会は難攻不落なんです。強い団結もできるんです。それを幹部は、決して忘れてはならない」

 伸一の、幹部らへの指導は、滞在二日目も、全精魂を注いで続けられたのである。

 翌三月十三日、山本伸一は、午前中、福島文化会館の屋上で、東北六県の婦人部代表と懇談のひと時をもった。その語らいのなかで、彼は、婦人の笑顔の大切さを訴えた。

 「一家のなかで、最も大切な宝は、婦人の微笑です。夫も、子どもも、そこから勇気を得ます。希望を知ります。人生には、どんな苦難が待ち受けているか、わかりません。その時に、朗らかに微笑むことのできる人こそが、本当に強い人なんです。

 『母は一家の太陽である』と言われます。それは、どんなに大変な時でも、微笑の光で、家族を包み込むからだと私は思う。

 詩聖タゴールは、『女性よ、あなたの笑い声のなかに、いのちの泉の妙なる響きがある』(注)と詠っているし、確か、トルストイも、母の微笑を讃嘆していました」

 婦人たちの顔が、一斉にほころび、笑みの花園が広がった。