赤レンガパークでは「FMよこはまマラソン2018」が開催されていた。
大桟橋のアマデア(旧飛鳥)が時折霧笛を鳴らしてランナーに声援を贈るかの様だ。
横浜から根岸を経て大船を結ぶ根岸線、全線開通は1973年と意外と新しい。
「できたばかりの根岸線で 君と出会った」って小田和正が歌っていた位だからね。
1つ目の桜木町までグリーンラインが入線する。横浜線の8両編成は八王子へと駆ける。
みなとみらいの日本丸から、山下公園の氷川丸まで臨港線廃線跡(汽車道)を歩く。
1989年の横浜博覧会では実際に気動車を走らせたそうだ。トラス橋が青空に映える。
山下公園では赤い靴の女の子が、埠頭(はとば)の氷川丸(ふね)を見つめていた。
2つ目の関内は横浜スタジアムの最寄り駅。2017.シーズンの活躍が記憶に新しい。
ベイスターズのブルーヘルメットと京浜東北線のブルーラインがシンクロしている。
根岸駅はオイルターミナルだ。無数のタキ1000と云うタンク車が入れ替えをしている。
エメラルドグリーンの長大編成が、電気機関車に牽かれ、連結器を鳴らして出て行く。
新杉田駅と京急の杉田駅の間には、昭和レトロな雰囲気の商店街が延びている。
ノスタルジックな町並みには、当然に居心地が良いリーズナブルな居酒屋が在りそうだ。
R16沿いに赤ちょうちんが揺れるのは「国民酒場じぃえんとるまん」、立ち飲み屋だ。
草野球帰りのグループと、ひとり飲みの常連さん数名、お姐さん2人連れが先客だ。
豊富なメニューは一品200~400円、とってもリーズナブルな価格設定だ。
まずは "ホタルイカ酢みそ" と "厚切りハムカツ" を肴に生ビールを呷る。美味いね。
初孫純米吟醸「美咲」は春季限定酒、華やかな香り、美山錦で醸した山形の酒だ。
好物の "ねぎとろ"、唐辛子と刻みネギ、胡麻油で食べる "地獄どうふ" が旨い。
2杯目は菊水のにごり酒「五郎八」、濃厚でコクある味わいは、本当は鍋に合いそうだ。
小1時間ほど堪能したら、常連さんで席が埋まる前に引き上げる。
これだけ旨い酒肴を味わって2,000円と少々。財布にも当に「じぃえんとる」なのだ。
新杉田からはトンネルと駅を4回繰り返し、ブルーラインの10両編成は大船に終着する。
港ヨコハマの風景と、粋な酒場を愉しんで、男独りじゃもったいない根岸線の旅なのだ。
根岸線 横浜~大船 22.1km 完乗
LOVE AFFAIR~秘密のデート~ / 桑田佳祐