海辺のドライブ。巨福呂坂切り通し洞門を抜け、八幡宮をかすめて若宮大路を下る。
由比ガ浜海岸に突き当たるT字路を右折するタイミングでカセットテープを押し込む。
助手席の窓に海が広がり Omens of Love が流れ出す。あの頃のボク達の約束だ。
いつも一番安いスターレットしか借りれなかったけどね。
あの頃の由比ガ浜をめざして、2018年の「呑み鉄」は横須賀線から始める。
大船から久里浜間を走る横須賀線は、東京都心と鎌倉、逗子、横須賀を結んでいる。
東京を発った久里浜行き15両編成は、品川駅手前で地上に現れる。
この先鶴見までは東海道本線貨物支線(品鶴線)を走る。
タワーマンションが林立する武蔵小杉は、近年、住みたい街ランキングTOP10の常連だ。
横須賀線は正式には大船が起点、ここで東海道本線から分岐する。
広い駅構内を見下ろす眼差しは大船観音、このまちのランドマークと云える。
8番ホームに長大な15両編成が入線してくる。
秘かに思っていたのだが、千と千尋の神隠しに登場する "カオナシ" に似てないだろうか。
ひとつ目の駅は北鎌倉、円覚寺、明月院が至近で多くの観光客を狭いホームにはきだす。
鎌倉駅も人人人、小町通りも若宮大路も溢れている。どうも訪れる日を間違えた様だ。
三ノ鳥居まで歩いてはみたものの、鶴岡八幡宮参詣は断念。折り返して海岸へ向かう。
ふたたび車中の人となる。久里浜行きの電車は逗子で前4両を切り離して横須賀へ向かう。
田浦では前2両をトンネルに突っ込んで、なんだか恥ずかしい格好で停車する。
成田空港から150kmを駆けてきた長距離ランナーは静かに久里浜に終着する。
それにしても京急久里浜に比べて寂しい、哀愁を誘う、まさに終着駅なのだ。
京急久里浜駅から黒船仲通りを200メートルほど入ると香ばしい匂いがしてくる。
殆どシャッターが降りたアーケードの中で此処だけがぽっかりと口を開けている。
「くりはま家」はやきとりがメインの立ち飲み屋だ。11:00開店だとと云う。
まずはビールを呷る。なぜかプレミアムモルツだ。
肴は "サーモンフライとササミのシソ巻き揚げ" を注文。昼、食べてなかったからね。
"ポテトサラダ" は、タマネギスライスがのってポン酢がかかって、なかなか美味しい。
"豚バラ串" はタレでいただく。2杯目からは井川遥に誘われて角ハイボールを。
正月早々、夕暮れ時からはじめての街で呑んでいるのだ。
Omens of Love / T-Square