旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

潮来花嫁さんは舟でゆく 鹿島線を完乗!

2015-05-23 | 呑み鉄放浪記

 鹿島線は成田線の香取駅から分岐している。ホームの端にひっそりと起点であることを示す0m標がある。
1970年、臨海工業地帯開発プロジェクトのため建設された鹿島線は、全線が高架橋と鉄橋からなる高規格路線だ。

水郷潮来は5月下旬から6月下旬にかけて “あやめまつり” で賑わっている。
紫・白・黄・ピンクといろとりどりの “あやめ” が咲き競う様は見事だ。

幸運にも「嫁入り舟」に出くわす。凛とした白無垢姿の花嫁さんが祝福に包まれる。どうぞお幸せに。
花嫁を見送ったら水郷遊覧のろ舟が行き交う前川沿いを急ぐ。1時間に1本しかない電車の時間に合わせないと。

目指す先は文化元年(1804年)創業の愛友酒造さん。静かな町並みに白壁の屋敷と蔵、太い煙突が誇らしげだ。

こちらも運良くちょうど始まった酒蔵見学コースに、4人家族の皆さんとご一緒させていただいた。
試飲もたっぷり頂いて、土産に “吟醸しぼりたて本生原酒” を包んでもらってご満悦の呑み人だ。

更に2つ先の鹿島神宮へと進む。鹿島線の列車は終点まであと1駅を残してすべて鹿島神宮駅が終着となる。
この先終点までのひと区間は、鹿島臨海鉄道の気動車に乗らないとたどり着けない。

鹿島神宮は常陸国一之宮、武甕槌大神(たけみかづちのみこと)が御祭神、神武天皇元年創建の由緒ある神社だ。

中世から近世にかけては、源頼朝、徳川家康など武将の尊崇を集め、武神として仰がれてきた。
ちなみに楼門は初代藩主徳川頼房、奥宮は徳川家康、社殿は徳川秀忠が奉納したものだという。

どこへいっても門前町には蕎麦屋が多いような気がするね。鹿島神宮への参道も同様なのだ。
いくつかある店から商売っ気のない店を選んで暖簾をくぐる。老夫婦がお客さんを待たせながら切り盛りしてる。
でもこういう店って味は確かだと経験から思う。大ざるを注文する。待たされる間の一番搾りが、これまた旨い。

鹿島臨海鉄道の気動車に乗る。鹿島線の終点は鹿島サッカースタジアム、試合のある日しか列車が止まらない。
今日は19:00からアントラーズが松本山雅FCを迎え撃つ。案外、鹿島線は呑み潰し(乗り潰し)が難しい路線だ。

鹿島線 香取~鹿島サッカースタジアム 17.4km 完乗

白い風よ / 桜田淳子 1975年  



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