旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

人生のそばから 分上野藪かねこ@浦和

2024-07-15 | 呑み鉄放浪記

浦和駅から歩いて10分と少々、閑静な住宅街に隠れるように、その店は柔らかく行燈を点している。
場所がらフラリと訪ねる店ではないので、今宵めずらしく、あらかじめ席を予約して出かけた。
その店は、ゆるりと蕎麦前を愉しめる、雰囲気のいい空間を用意してくれる。

シャンパンゴールドに煌めく “ハートランド” で始める。お通しの “そば味噌” がなかなかいい。
県産平飼いの “玉子焼き”、先ずはそのまま食べて甘さを感じて、あとはおろし醤油でいただく。
それから “フルーツトマトとタコのおろしポン酢”、さっぱりと夏の一品だ。日本酒が欲しくなってきたね。

爽やかな空色のラベルは、白隠政宗の “誉富士 純米酒 夏”、ちゃんと夏酒を揃えてくれるのが嬉しい。
さっぱりドライに仕上がった食中酒に、アテは “賀茂茄子と香り豚のみぞれ煮” が美味しい。

アスパラ、谷中生姜、新玉葱、新ごぼう、ヤングコーンを並べて “夏野菜の天ぷら” は抹茶塩で。
山形の “米鶴” は純米吟醸 直汲み無濾過生、出羽燦々で醸した華やかな酒、これは夏野菜に合うね。

頃合いで、〆の “辛味大根おろしそば” が登場する。
薄い紫をした(かなりの)辛味大根をそばの上に盛ったら、それを全体に流すように汁をぶっかける。
おっかなびっくり、それでも大胆に箸でつかんでズズッと啜る。かっ辛い、でも堪らない。
夏酒に夏のアテと辛味蕎麦、梅雨空を吹き飛ばす爽やかな宵の口なのだ。

<40年前に街で流れたJ-POP>
愛・おぼえていますか / 飯島真理 1984



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