旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

分福茶釜と開華と青ねぎラーメンと 東武・佐野線を完乗!

2016-07-09 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 茂林寺前駅以北がフリー区間になった「ふらっと両毛・東武フリーパス」は、浅草発着3日間有効で2,400円。
今日はこのフリーパスで東武佐野線を遊ぶ。起点の館林から3両編成が、1時間に1本葛生に向けて発車する。

     

ここは信楽ではない。 館林にはお伽噺「分福茶釜」の舞台となった曹洞宗茂林寺があるのだ。

3両編成がガタゴトと渡良瀬川に架かる鉄橋を渡ったら栃木県、最初の田島駅で途中下車しよう。
田圃を横目に歩いてとぼとぼ10分、創業延宝元年(1673年)、栃木県下で最も歴史のある酒蔵を訪ねる。
"開華" を醸す第一酒造は、酒米を田植えから収穫まで社員さんが行う、農業と酒造りが一体となった蔵元だ。

蔵を改装した「ギャラリー酒蔵楽」で、純米生酒、山廃純米吟醸、特別純米原酒を試飲させていただいた。
土産に甘やかでフルーティーな吟醸香の純米生酒 "開華" を仕込んで、帰ったら「花冷え」位で楽しもう。

車中酒にと純米酒と蛇の目盃も求めた。でも佐野線の3両編成は生憎のロングシート、っで高校生がいっぱい。
ここは我慢するしかない。スクリューキャップを切ったのは、復路の特急りょうもう号のシートに収まってから。 
JR両毛線と連絡する佐野駅で交換のための少々長めに停車したら、その一つ先の堀米駅で2度目の途中下車。

『佐野ラーメン食べて来た。太七の青ねぎラーメン、超人気、今売れています』って随分と強い看板。
暑い中、20分も歩いて訪ねた佐野ラーメンの人気店「ラーメン太七」の看板メニューは "青ねぎラーメン" だ。

薄めのさっぱりスープ、麺に腰、ツルツル啜れる長い麺、そしてシャキシャキの青ねぎを一面に散らしている。
穴あきのレンゲでシャキシャキを楽しむと麺と具が現れて、太麺にスープを絡めズズッと啜って美味しい。

 

 かつては石灰石を都心まで輸送していた東武鉄道。石灰石の集積地であった葛生駅は広いヤードを持っている。
この先、会沢線・大叶線・日鉄鉱業羽鶴専用鉄道が延びていた往時は、さぞかし賑やかだったことだろう。

今では静かな終着駅に幼い姉妹、心細げな幼い妹を小学生のお姉ちゃんが世話をして。
やがて祖父母の車がやってきて笑顔、お迎えが遅れたのだろう。微笑ましい光景を眺めて佐野線の旅を終える。

東武鉄道・佐野線 館林~葛生 22.1km 完乗 

<40年前に街で流れたJ-POP>
夏にご用心 / 桜田淳子 1976年
     



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