思考の踏み込み

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南方熊楠3

2013-11-19 09:10:15 | 
生命が肉体的にも霊的にも一つの求心力によって"凝って"できた存在だとするならば、"死"とはその"力"の減退による分散のベクトルのことだといえよう。
この分散、分解のベクトルと同じ構造を生業としているのがまさしく菌界の住人たちである。

それは単に生物の体が土に還る手助けをするというだけの意味には留まらないのではないか?
我々が命として完全に消滅する前に菌界を通過しているのかもしれない。

心身が分かつことができない以上、物質的に菌界の処理にあずかれば、心もまたそこで分解されていくのではないか?
火葬であれ分解という現象は同じとして見れる。
昔から、死後の世界を様々に人間はイメージしてきたが、菌界こそまさにその世界の一つではないだろうか?

菌界の住人達が光を好まないように、やはりその世界は暗い闇に包まれていることだろう。
しかしそれは、けして悲しい世界ではない様に思う。



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