笛吹奮闘記

遠州に春を告げる「三熊野神社大祭」。祭りを彩るお囃子は、静岡県無形文化財「三社祭礼囃子」。四十を過ぎた男の笛吹挑戦記!

ちいねり

2005年09月18日 20時01分15秒 | Weblog
笛をはじめて838日目。

 少しへこんだので、出来るだけ時間を見つけては吹くようにしています。それでも、毎晩出掛ける用事があり、なかなか時間がとれません。夕方とか、時間が出来れば店で吹いています。

 昨日、今日と二日間、遠州横須賀では「ちいねり」が開かれています。正式には、小字町にある神社、愛宕神社とか水神宮などの各神社のお祭りということです。「ちいねり」とは、ちいさい祢里という意味で、春の大祭に曳き出される祢里を一回り小さくした祢里を、中学三年生を中心に子供達だけで曳き回すお祭りで、全国でもこの様な祭りは珍しいと言われております。すなわち、30軒ほどしか無い町内でも、大きな祢里とちいねりと必ず二台所有しているわけです。ちなみに、小さい祢里を「ちいねり」と呼ぶように、祭りきちがい、祢里きちがいの事を「ねりきち」と呼びます。
 今頃は、宮入に向けて一番盛り上がっている頃でしょう。見に行きたいのですが、残念ながら今も店にいます。

 子供の祭りとはいえ、準備から事故のないように回りでは大人がサポートはします。しかしながら、子供達で出来ることは子供達で協力してやりますので、知らず知らずに祭りの事を覚えていくわけです。ですから、お囃子にしろ、祢里の引き回しのやり方、また道具を大切にすることから、上下関係まで、お祭りを通して子供達は学ぶことが多いそうです。この様に、小さい頃からお祭りに携わっているわけですから、笛を吹くにも覚えるのにも、私のようの横須賀の以外の人間とは違うのです。

 ちいねりとはいえ、「おおねり」(大きい祢里)と全く同じように作られており、だし人形もスケールダウンして同じように、また彫刻を施したり、螺鈿細工が埋め込まれていたものがあったりと、こちらも妥協は有りません。祭りに対する思いは、いくら子供用とはいえ変わりないのです。

 要するに子供達は、春の大祭と、秋のちいねりと年2回も祭りが楽しめると言うわけです。

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1 コメント

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子どもの頃から祭り好き (勿忘草)
2005-09-18 21:10:53
小さい頃から自然と祭りに慣れ親しんでいるから、禰里吉さんのような祭り好きが多いのですね。

お祭りを通して上下関係や、礼儀作法を教え込まれ、禰里吉さんのようないい大人になる。納得です。

へこんだり、盛り上がったり、そうして前進。いい笛の音、待ってますよ。
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