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うんどうエッセイ「猫なべの定点観測」

おもに運動に関して、気ままに話したいと思います。
のんびり更新しますので、どうぞ気長にお付き合い下さい。

事実上の「国際Bマッチ」 だった日本vsスコットランド

2009年10月12日 | サッカー(全般)
◆サッカー・キリンチャレンジカップ2009(2009年10月10日 @横浜・日産スタジアム)

日本 2(0-0)0 スコットランド
得点者:日本)後半37分 オウンゴール、後半45分 本田圭佑


今大会の日本代表28名(日本サッカー協会HPより)
今大会のスコットランド代表18名(日本サッカー協会HPより)

〔写真はロイター〕


                           *  *  *  *  *


「国際Aマッチ」とは、国際サッカー連盟(FIFA)に加盟する協会の代表チームが、ともに最強のメンバーを編成して戦う試合の事を指します。つまり、フル代表同士の国際試合です。一方、フル代表の対戦相手が、五輪代表や年齢別の代表等、フル代表以外のクラスの代表チーム(あるいは国選抜チーム)と対戦する形式の試合を「国際Bマッチ」。フル代表がクラブチームと戦う試合を「国際Cマッチ」と定義しております。今回の日本vsスコットランド戦は、はたして観客&視聴者に胸を張って国際Aマッチと呼べる試合だったのか、疑問に残りますね。スコットランドは、既に南アW杯は欧州予選で敗退している為、来年秋から開始される欧州選手権予選を睨んだチーム作りに着手しており、主力選手は日本には来てませんでした。一方、日本は先日書いたように、2日前のアジア杯の香港戦にレギュラークラスで臨んだ為、この日の試合には事実上の控え選手が主体のメンバーでした。なので、両チームとも、お互いに控え選手に経験を積ませる為のテストの性格が強い試合でした。

ただ、日本の先発メンバーの発表の時は、単純にワクワク感が久しぶりにあったのも事実ですね。中々フル代表の試合に出場できなかった岩政大樹、約5年ぶりに代表に招集された石川直宏、先月のガーナ戦で大活躍した稲本潤一、現在15点を挙げてJリーグ得点王の前田遼一、そしてオランダで活躍している本田圭祐が先発出場しました。また、期待のFW森本貴幸が後半に途中出場し、ボールを貰った後の鋭い反転からのシュートなども見所がありました。だけど、世界で上位とは言えない国の控え選手同士の親善試合の域は抜けませんでした。しかも、2日前に来日したスコットランドは体調も決して良くない状態ですし、日本も急造の布陣なので連係面はチグハグ。そもそも、岡田武史監督は、本当にこのスコットランド戦をテストに繋げていたのか疑問です。

例を挙げれば、岩政と阿部勇樹の2人のストッパーを組ませても、現時点ではこの両者が来年の南アW杯のピッチに、先発で同時に起用される可能性は低いと思われます。だったら、本番では累積警告などで、主力が出場停止処分を受ける不測の事態もあり得る訳なのだから、レギュラーである中澤佑二or田中マルクス闘莉王と控え選手を組ませる方が、遥かにバックアップの養成に繋がると思います。これは、FWやボランチの組み合わせや両サイドの起用方にも当てはまります。本番まであと8ヶ月しかないのだから、普段出場しない控え選手同士を組ませても、有効な強化には繋がらないです。今回とは状況は異なりますが、10年前のシドニー五輪アジア1次予選の時に、トルシエ監督は端から選手のテストの場と割り切った起用方をしました。試合ごとに違う選手同士を組み合わせて連係を図り、あらゆるポジションに起用して適正を見極めました。予選を通して選手に戦術を徹底的に叩き込んで、チーム間に競争心を植え付け、強固な土台を築き上げました。

今回は、ある程度まとまった期間の練習時間と試合数があるのだから、香港戦とスコットランド戦の2試合をテストと位置付けて主力と控えを組ませて連係を図り、その中で調子の良い選手をピックアップしてトーゴ戦に本気モードで戦わせるなど、本番を想定したより実践的なテストをすべきだったと思います。香港戦では「まだ慣れていない中で、いきなり公式戦はかわいそう」との理由で、岡田監督は森本と石川をベンチ外にしました。まるで、「テストの為のテスト」のような非効率さを感じます。普段から、代表選手が所属しているチームのJリーグの試合や海外リーグの試合を監督自身がその目で直に見れば、選手の能力はおおよそ把握出来るはずなのですがね・・・。

だけど、こんな試合に61285人もの大観衆がよく集まったなぁ~(苦笑)



☆雨あられの日本のシュートシーン(2009年10月10日 @日産スタジアム)

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