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◆テニス・2012全豪オープン
・男子シングルス決勝 (2012年1月29日)
ノバク・ジョコビッチ 3(5-7、6-4、6-2、6-7、7-5)2 ラファエル・ナダル
・女子シングルス決勝 (2012年1月28日)
ビクトリア・アザレンカ 2(6-3 6-0)0 マリア・シャラポア
ノバク・ジョコビッチは2年連続3度目の優勝、ビクトリア・アザレンカは初優勝。
〔写真はGetty imageより〕
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男子は、現在世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が、世界2位のラファエル・ナダル(スペイン)をフルセットの末に下し、2年連続3度目の優勝を果たして、四大大会のシングルスで通算5回目の優勝を飾りました。それにしても、決勝戦は本当に凄まじい試合でしたね。なにせ、試合時間が、四大大会の決勝戦史上最長試合となる5時間53分でしたから。しかも、ジョコビッチは準決勝でも、錦織圭を下したアンディ・マレー(英国)を相手に、フルセットの末に4時間50分もの死闘を演じてます。ジョコビッチはこれまでナダルに6連勝し、四大大会決勝では昨年のウィンブルドン以降2連勝中でしたが、下馬評では休養日が1日多いナダルの方が優位だと思われてました。しかし、試合は一進一退の展開となり、フルセットにまで縺れ込みます。最終の第5セットでは、ナダルが第6ゲームをブレークして先手を取るも、続く第7ゲームではジョコビッチがブレークバックし、驚異的な粘りを見せます。そして、ここから底力を発揮したジョコビッチは、第11ゲームを再びブレークに成功。結局、そのまま押し切って、死闘に終止符を打ちました。1968年のオープン化以降で5人目となる四大大会3連勝の快挙を果たしたジョコビッチは、世界4強から頭ひとつ抜け出して、まさに黄金期を迎えつつあります。
女子は、初めて決勝進出した世界3位のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)が、4年ぶり全豪制覇を目指した世界4位のマリア・シャラポア(ロシア)をストレートで下し、ベラルーシ選手として初の四大大会優勝を飾りました。この両者は美人選手としても有名ですが、ショットを放つ時に大声を絶叫することでも知られてます。なにせ、声の大きさが、「電車通過時のガード下」に相当する100デシベル前後あり、あまりの騒音に観衆やテレビ視聴者からも苦情が来るそうです(笑)。試合は、アザレンカが最初のサービスゲームでキープに失敗し、シャラポアが幸先良く2ゲーム連取。しかし、ここからアザレンカが試合の主導権を完全に掌握し、なんと13ゲーム中12ゲームを奪う猛攻で一気にシャラポワを突き放しました。なお、四大大会未勝利のキャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)が昨年覇者のキム・クライシュテルス(ベルギー)に準々決勝で敗れた時点で、2010年10月以降、1週を除いて67週間守り続けてきた世界1位からの陥落が確定していたので、今大会優勝したアザレンカが世界1位となります。しかも、昨年の全仏以降、四大大会は4大会連続で初優勝者の誕生です。男子とは対照的に、大混戦状態となっている現在の女子を象徴するような出来事です。
なお、男子ダブルス決勝は、リンダー・パエス(インド)&ラデク・ステパネク(チェコ)組が、第1シードで双子ペアのボブ・ブライアン&マイク・ブライアン組(米国)をストレートで下し、優勝しました。このペアは、今大会の上位3シードを全て倒し、更には苦手だったブライアン兄弟にも勝ったのだから、感慨一入でしょう。しかも、33歳のステパネクにとっては、今回が四大大会初優勝です。一方、38歳のパエスは、今回の優勝で男子ダブルスの4大大会を全て制し、生涯グランドスラムを達成。なお、パエスは混合ダブルスでも準優勝してます(パエスは混合では全仏を除いて通算6勝している)。このパエスは、日本が過去にデ杯で何度も苦渋を味あわされてきた選手としても知られてますが、今大会はダブルスの世界的な第一人者としての貫禄をあらためて見せ付けました。
〔ATPランキングとWTAランキングは2012年1月16日現在〕
☆男子決勝のダイジェスト
☆女子決勝のダイジェスト
個人的には長い試合にはなるだろうと思っていたので先にプライムでボクシングを見ながら
途中経過をチェックしていたのですけど、ボクシングが終わってから替えるとまだ第2セット。
3セット目をジョコビッチが取った時点で、そのまま押し切るかと思ったらナダルが取り返しと他のチャンネルに替える気にすらならない死闘となりましたよね。
こうしてみるとファイナリストの2人が東西の横綱で、フェデラーとマレーが大関という感じがします。
だから錦織が20位に上がったといっても三役以前の6枚目ぐらいといったところですか。
確かに相撲でも前頭6枚目になると横綱戦が組まれますから、ようやく そこいらまで上ってきたという感じですけど彼らに勝つには先は長いなと痛感した次第です。
昨年の四大大会の決勝進出者は、実はこの4強だけなんですよ。
更に言うと、ここ数年の四大大会の男子シングルス優勝者は、フェデラー、ナダル、ジョコビッチの3人で殆ど占められてます。
一昨年までの男子は、フェデラーとナダルの2大王朝でしたが、それまで万年3位でくすぶっていたジョコビッチがようやく昨年に風穴を開けて、一気に頂点にまで駆け上がりました。
四大大会未勝利のマレーは、現在の女子のような大混戦の状況だったら、間違いなく世界ランキング1位にはなれますが、残念ながらイマイチ勝負弱く、更には上の3人があまりにも強すぎるので、どうしても「無冠の帝王」に甘んじてますね。
個人的には、実力のひとつの目安となる100位以内が十両で、シード権を得られるトップ30が幕内だと思います。
なので、今の錦織はまだ新入幕力士に過ぎないですね。
ランキングが飛躍的に上昇した錦織は、今後は4強との対戦回数が増えるはずです。
あらゆる条件が味方して単発で勝つ可能性はあっても、彼らを続けて破るのは、現時点ではかなり厳しいので、更なるレベルアップが求められます。
四大大会だと準々決勝の壁を破るのかが、今後の課題になると思いますね。