うんどうエッセイ「猫なべの定点観測」

おもに運動に関して、気ままに話したいと思います。
のんびり更新しますので、どうぞ気長にお付き合い下さい。

なんと、日テレの深夜に「あしたのジョー2」の再放送をやっていた!!

2010年01月04日 | その他
昨年10月29日から、「あしたのジョー2」を日本テレビで深夜(というより早朝)に再放送していたんですね。
不定期に放送していたので、年末まで全く気づきませんでした。
私は、「あしたのジョー」や「巨人の星」など梶原一騎作品で“情操教育”を受けましたので、とても大好きです。
なので、数回見逃したのは痛恨の極みでした。

ちなみに、「あしたのジョー2」は、力石徹の死後、テンプルにパンチを打てなくなった矢吹丈が、再びボクサーとして復活し、カーロス・リベラらライバルたちとの死闘を経て、最強の世界バンタム級王者ホセ・メンドーサに挑むまでが描かれてます。日本のアニメ史に残る金字塔というべき名作です。
なお、今回の再放送は、当時の台詞を一切カットしない異例の措置を取ってます。
(つまり、放送禁止用語もありということ)



ちなみに、昨日放送された回(第14話 「どこにある・・・ジョーの青春」より)


ジョーと引き分けたカーロス・リベラが、メキシコで世界王者ホセ・メンドーサに挑戦。
しかし、まさかの1回1分33秒で粉砕。そして、カーロスは廃人に・・・。
「原因はジョーとの試合でスクラップにされた」と言われて、途方にくれるジョー。
そんな時に、ジョーに淡い想いを寄せる林紀子を公園に誘います。


紀子:「矢吹くんは・・・寂しくないの? 同じ年頃の青年が、海に山に恋人とつれだって青春を謳歌しているというのに」
「矢吹くんときたら、来る日も来る日も汗とワセリンと松ヤニの臭いが漂う薄暗いジムに閉じこもって縄跳びをしたり、柔軟体操をしたり、サンドバッグを叩いたり・・・。たまに明るい所へ出るかと思えば、そこは眩しいほどの照明に照らされたリングという檻の中。そこではまるで闘犬のように血だらけになって殴り合うだけの生活。なのに、まだ体はどんどん大きく伸びようとしているのに、食べたいものも食べず、飲みたいものも飲まず・・・。惨めだわ、悲惨だわ、青春と呼ぶにはあまりにも暗すぎるわ!」


ジョー:「紀ちゃん、さっきは俺、ちょっと言葉が足らなかったかもしれないな。俺は、負い目や義理だけでボクシングをやってるわけじゃないんだ。ボクシングって奴が好きだからやってきたんだ。紀ちゃん、こいつは、こいつは本当だよ、本当なんだよ。

紀子:「そんなこと、そんなことわかっているわ。でも、でも・・・」

ジョー:「紀ちゃんの言う青春を謳歌するってこととはちょいと違うかもしれないが、俺は俺なりに今まで燃えているような充実感は今まで何度も味わってきたよ。血だらけのリング上でさ・・・。ブスブスとそこらにある見てくれだけの不完全燃焼とは訳が違う。ほんの瞬間にせよ、眩しいほどにまっ赤に燃えあがるんだ。そしてあとにはまっ白な灰だけが残る・・・。燃えかすなんか残りやしない。まっ白な灰だけだ。力石だって、あのカーロスだって、きっと、きっとそうだったんだ!」

紀子:「私、私とてもついていけそうにない・・・」




今回のこの会話のシーンは名場面なんですよね。
ジョーと紀ちゃんとの会話のシーンが、最終回のラストシーンの伏線となりますから。

紀ちゃんはジョーにボクシングを辞めるように説得するのですが、逆にジョーの生き方に全くついていけなくなり、背を向けて立ち去るシーンは本当に印象的です。同じく、紀ちゃんの背中を見つめていたジョーの寂しそうな姿もです。最終的に、紀ちゃんはマンモス西を選びます。ただ、結婚式の時にジョーが散々マンモス西の悪口を並べた祝辞を述べたあと「まあ、せいぜいしあわせになってくれや!」と言った後の花嫁姿の紀ちゃんの押し黙った表情は凄く切なくなりましたし、今回のシリーズの名場面だと思います。小学生の時にこのシーンを見ましたけど、「女ってやっぱり現実的なんだなぁ~」と私は悟りました(笑)。

また、ジョーと紀ちゃんとの会話のシーンは、「巨人の星」で星飛雄馬がアームストロング・オズマに「お前は野球ロボットだ」と言われたシーンに似ています。「青春とは何か?」を問いかけられているような気がしました。まさに、濃密な人間ドラマを描いた梶原一騎作品の真骨頂だと思います。今あらためて見ても、大人の鑑賞に堪えられる優れた作品だと思います。


※次回放送は1月9日(土)の早朝4時45分~5時15分です。


☆あしたのジョー2の主題歌「傷だらけの栄光」



☆あしたのジョー2のエンディング「果てしなき闇の彼方に」



☆映画版あしたのジョーの主題歌「美しき狼たち」 ※私の携帯の着メロです(笑)

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
個人的には2の方が好きです (こーじ)
2010-01-06 23:35:33
 1は力石戦がメインでしたが、やはりカーロスや金龍飛にハリマオ、そしてホセ・メンドーサと
戦う2の方が私は好きです。

 絵やBGM(特に葉子のテーマ)も大人向けでしたしね。
 
 2の時代背景などについてはコチラで以前扱いました。
 http://blog.goo.ne.jp/ue-kj/e/51a5094e0ac80175d3a12e1b832c3d89

 
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コメントありがとうございます (猫なべ)
2010-01-07 13:23:05
こんにちは、コメントありがとうございます。

1は私が生まれる前でしたから、リアルタイムでは見られなかったので、2の方がやはり好きですね。

こーじさんのブログを早速拝見させていただきました。30年前は主要2団体15階級でしたが、現在は主要4団体(マイナーを含めるともっとですね)17階級と膨張しているのが時代を感じます。ましてや、現在のWBAなんて事実上の「1階級3王者制」ですので、もし現在の時代設定で制作したらジョーは暫定王者になっているのかもしれませんね(笑)。

ちなみに、私はゴロマキ権藤が大好きですね。ジョーの野生を取り戻そうと組まれたハリマオ戦の前に、ゴロマキが用心棒を掻き集めて喧嘩同然のスパーリングをしたのを覚えてます。
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