NPO法人 湘南鎌倉猫ほっとさぽーと 活動ブログ

鎌倉・逗子・葉山で飼主のいない猫の不妊去勢手術をサポートしています。

鎌倉市・逗子市・葉山町の猫事情③ TNRの徹底を阻んでいるのは無責任な餌やり

2016年10月10日 | 鎌倉市・逗子市・葉山...
この記事は神奈川県の地域猫調査への回答として当会が提出した文書をベースにした連載です。

鎌倉市・逗子市・葉山町の猫事情① 地域猫活動の状況
鎌倉市・逗子市・葉山町の猫事情② TNRは徹底するのが難しい

③ TNRの徹底を阻んでいるのは無責任な餌やり

TNRの徹底を阻んでいるのは無責任な餌やり(手術をしない餌やり人)の存在です。
前回の記事で述べた通り日本では特殊な例外を除けば「自活している猫」はいないので、猫問題はまさに無責任な餌やりが作っている問題です。
そして、この無責任な餌やりは想像以上に数が多いのです。

TNRボランティアの活動の中で、「手術をしたい」という相談には比較的対応し易いのですが、「近所で猫を繁殖させている人がいて困っている」という相談は無責任な餌やり人の説得がカギになるので、解決が難しいことが多いです。

<私有地の中に勝手に入って餌を与えているケース>

<看板の下で猫が餌を食べています>

説得や行政指導は無視しても罰せられることがないため、ボランティアや保健所職員が訪問しても、そもそも対応に出てこない人や「餌はやっていない」「猫は来ていない(来なくなった)」などと嘘をつく人もいます。
もちろん「手術する気はありません」という人や訪問者を恫喝したりする人も存在します。

手術をしない(またはさせない)理由は結局のところ不明です。
「心の準備ができていない」「自分の主義に反する」などと説明されることもありますが、複数の雌猫が発情・妊娠していて直ちに繁殖を止めないと問題が急拡大してしまうという状況でも手術に同意しないケースが珍しくありません。

無責任な餌やり人は、実際には自分が餌をやっている猫が出産したと知っていても、「子猫が捨てられた」「野良猫が子猫を置いて行った」などと虚偽の説明を繰り返すことが多く、手術に向けた話し合いや説得は容易ではありません。


野良猫問題の対策というのは詰まるところこのような「無責任な餌やリ」対策なのですが、
毎年多くの子猫を産ませて猫をふやしているこの無責任な餌やり人に対し、残念ながら現在は有効な策がありません。


・・・つづく